同世代と支え合う精神科訪問の現場~訪問看護ステーションLight 林さん、吉原さんにインタビュー~

病棟から訪問看護、しかも精神科特化という新しい領域へと足を踏み入れた林さん(管理者)と吉原さん(看護師)。未経験からの挑戦には不安もあったものの、今では「人として成長できる職場」と口をそろえます。若手中心のチームで支え合いながら、地域に根ざしたケアを実践し続ける――。
今回は、訪問看護ステーションLight天白で活躍するおふたりの歩みと想いを、たっぷりご紹介します。
急性期病棟から訪問看護へ。自分と向き合う時間を求めて
―おふたりは病棟での勤務を経て訪問看護へと転職されたとのことですが、当時はどんな思いがありましたか?
林さん「私はICUやコロナ病棟など、かなり緊張感のある現場にいたんですが、コロナ禍で心身ともに限界を感じて、一度立ち止まろうと思ったんです。その後、名古屋に引っ越して、施設で働きながらもっと違うことをやってみたいという思いが強くなって。そんなとき、訪問看護ステーションLight代表の南さんから『精神科訪問のステーションを立ち上げるんだけど、一緒にやらない?』と声をかけていただいたんです」
吉原さん「患者さんと、もっとゆっくり話がしたかったんです。急性期病棟で働いていたころは、消化器外科と内科の混合病棟で、常にバタバタしていて、目の前の業務に追われる日々でした。訪問看護を知ったのは、学生時代の実習がきっかけでしたね。滋賀県の田舎町で、地域に根ざした看護を体験したのがすごく印象に残っていて。自分のキャリアを考える中で『いつか自分も』という気持ちはずっと持っていました」
それぞれが大きな環境の変化となった、訪問看護への転職。ご縁がきっかけで出会った2人ですが、はじめての経験を着実に身につけていきます。
精神科訪問看護で見つけたやりがいと安心感
―精神科の訪問看護というのは、身体科の病棟とはまた違った驚きが多かったと思います。印象的だったことはどんなことでしたか?
林さん「声のかけ方ひとつで、相手の反応が大きく変わるんです。『伝える』ってこんなに繊細で奥深いことなんだって、改めて気づかされました」
吉原さん「若い利用者さんが多いことに驚きました。病棟時代には出会わなかった方たちばかりで、家庭環境や性格もそれぞれ異なっていて、本当に日々学びですね」
―訪問看護ステーションLightでは、どんなケアを心がけているのでしょうか?
林さん「利用者さんが安心して過ごせるように、関わり方や距離感に注意しながら、一緒に過ごす時間そのものを大切にしています。たとえば、散歩に出たり、テレビを一緒に見たり。“特別なケア”というより、“普通の時間”を共有する感覚ですね」
吉原さん「服薬管理や生活リズムの支援に加えて、気持ちが整うような関わりを心がけています。『今日は楽しかった』『また来てほしい』って言ってもらえると、すごく嬉しいです」
―働き方についても伺います。訪問看護では、夜間や休日に利用者さんの急変に対応する「オンコール当番」がある事業所も多い中、こちらではその対応がなく、日中の勤務に集中できる体制を取られているとお聞きしました。
林さん「はい、オンコールがない分、オフの時間として家族や自分の時間を大事にできるのは大きな変化ですね」
吉原さん「本当にありがたいです。安心して夜眠れるって、こんなに身体が楽なんだって感じました。肌荒れもしなくなったんですよ。夜勤のある病棟で働いていた頃と比べて、今は予定も立てやすくなってゆとりがうまれましたね」

若手が育つ、支え合いのカルチャー
―平均年齢が27歳とのことですが、同年代が多いことで感じるメリットはありますか?
林さん「やっぱり話しやすいですね。相談しやすいし、メンバー間の人間関係で悩むことはまずないですね」
吉原さん「週1回のカンファレンスや事例検討、勉強会も自主的に開かれていて、“みんなで育つ”文化があるのは心強いです」
―チーム制という点も特徴ですよね。
林さん「そうなんです。特定の担当をつけずに全員で関わることで、色々な視点からの支援が可能になります」
吉原さん「利用者さんにとってもスタッフにとっても、よりよい関係性が築ける仕組みだと思います」
基本的には1人での訪問ですが、利用者さんの状態に応じて、医師の指示のもとで2人で伺うこともあります。重症度が高い場合や、支援上必要なときには2人体制にしているそうです。特に女性看護師にとっては、心理的にも心強い体制です。
―他にはどんな特徴がありますか?
林さん「病気を抱えながら生活する患者さんの中には訪問看護自体を知らない方も多いです。そこで訪問看護ステーションLightでは “お試し訪問”を通じて、訪問看護を知ってもらうことも実施しています」
吉原さん「少しでも多くの方に安心してサービスを利用してもらえるように、日々試行錯誤しています」
これから訪問看護に踏み出すあなたへ
―では最後に、これから訪問看護にチャレンジする方へメッセージをお願いします。
林さん「この仕事って、心のやりとりが多くて、人として成長できる場面がたくさんあります。もちろん大変なこともありますが、全部をチームで乗り越えられる環境です。興味がある方、ぜひ一緒に働きましょう!」
吉原さん「病棟から訪問看護に行くって、すごく環境が変わります。でも、訪問看護ステーションLightは本当に人がよくて、未経験でも安心してスタートできます。ぜひ、安心して一歩踏み出してみてください」

インタビュアーより
取材を通じて印象的だったのは、お二人とも「人間関係がいい」「チームで支える文化がある」と繰り返しお話されていたことです。それは単なる職場の雰囲気の良さではなく、お互いの違いや強みを活かし合う柔らかさが、自然と根づいている証なのだと感じました。
また、精神科という専門性の高い領域に対しても、丁寧に利用者さんと向き合い、“できること”を一緒に探していこうとする姿勢がとても印象的でした。訪問看護が初めての方にも安心してチャレンジできるよう、制度や働き方の工夫も整えられていました。
一人ではなく“チーム”で、精神科訪問看護という奥深いフィールドに挑む。訪問看護ステーションLightには、そんな挑戦を後押ししてくれる仲間と風土があります。
事業所概要
訪問看護ステーションLight
住所:愛知県名古屋市中区丸の内1丁目2-9 長尾ビル2F
訪問看護ステーションLight天白
住所:愛知県名古屋市天白区塩釜口2丁目1104 NTビル塩釜405号
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
