大学病院の看護師はきつい?辞めたいと感じる6つの理由と向いている人の特徴

公開日:2026/01/06 更新日:2026/01/06
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「大学病院で働けばスキルアップできる」と期待して入職したものの、あまりの忙しさや勉強会の多さに「もう限界かもしれない」と悩んでいませんか。

大学病院は最先端の医療にかかわれる一方で、環境や役割によっては特有の忙しさや大変さがあり、きついと感じる看護師がいるのも事実です。ただし、全員にとって合わない職場というわけではありません。

この記事では、大学病院の看護師が直面するきつさの正体と乗り越えるコツ、自分に合った働き方を見極めるための判断基準を解説します。今のつらい状況を整理し、最適なキャリアを選ぶヒントを得られるはずです。

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大学病院の看護師がきついと感じる6つの理由

大学病院で働く看護師がきついと感じる背景には、業務量の多さだけではない、特有の構造的な要因があります。

  • 人間関係・上下関係が濃い
  • 重症の患者さまが多い
  • 勉強会や研修への参加が必要である
  • 生活リズムが乱れやすい
  • 看護スキルが身につきにくい
  • 経験年数が5年前後になると、看護研究を求められることがある

医療を支える現場としてのプレッシャーや、教育機関として求められる役割の多さが、看護師にとって大きな負担になっています。自分が感じているストレスの正体を整理することから始めましょう。

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人間関係・上下関係が濃い

大学病院は医師、看護師、実習生など多くの立場の人がいる特殊な環境であり、人間関係が複雑になりがちです。

「教育・研究機関」としての側面が強いため、指導する立場とされる側の上下関係がはっきりしており、現場に緊張感があると感じる人も少なくありません。先輩からの指導が厳しかったり、医師の意向が強く反映され、意見を言いづらいと感じたりする場面もあります。

こうした環境の中で、周囲に気を配りながら働くことに疲れてしまい、「仕事そのものより人間関係がつらい」と感じる若手も多く見られます。

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重症の患者さまが多い

大学病院には、ほかの病院では対応が難しい重症の患者さまが、集まる傾向があります。命の危険と隣り合わせの患者さまを受け持つことは、看護師に高い緊張感と責任感を強いることになります。

とくに、ICUでは、人工呼吸器や体外式膜型人工肺、持続的血液濾過透析といった医療機器の管理に加え、頻回なバイタルサインチェックや医師への報告などが必要です。

張り詰めた空気の中で働き続けることは、心身ともにエネルギーを消耗させ、強い疲労感や消耗感を覚える一因となることもあります。

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勉強会や研修への参加が必要である

大学病院では、知識のアップデートが求められ、勤務時間外の勉強会や課題作成がプライベートを圧迫しがちです。働き方改革により業務終了後の強制的な研修参加は減少傾向ですが、自己研鑽の名目で「時間外の研修への参加」や「自宅でのレポート課題」が必要な場面もあります。

また、日本看護協会も働き方改革を推進していますが、業務中は患者さまへの対応で手一杯と感じる看護師も少なくありません。実際に、日本医療労働組合連合会の調査でも、看護師の10.8%が休日を「業務に関係する研修や学習」に費やしているという結果も出ています。

仕事と私生活をうまくわけられず、心身の限界を感じる看護師もいるのが現状です。

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生活リズムが乱れやすい

重症の患者さまの対応や緊急入院、さらには研修などにより残業が当たり前となり、生活リズムが乱れることもあります。3交代制を導入している部署もあり、準夜・深夜勤務の入れ替わりがあるため、慢性的な睡眠不足に陥りやすいです。

また、勤務の組み方によっては勤務間の休息時間が十分に確保しにくい場合もあり、不規則な生活が続くと、疲労が取れにくくなります。その結果、自律神経の乱れなどからメンタル面の不調を感じる看護師もいます。

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看護スキルが身につきにくい

大学病院では高度な医療を提供するため、特定分野のスキルや知識を習得しやすい一方で、幅広い分野の看護スキルは身につきにくいことがあります。

また、実習生のほかに、多くの研修医を受け入れているため、採血や静脈注射などの機会が制限される場合もあります。そのため、「ほかの病院へ行ってもやっていける自信がない」という不安が、きつさを感じるきっかけになるかもしれません。

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経験年数が5年前後になると、看護研究を求められることがある

経験年数が5年前後になると、部署や病院の方針によって、看護研究の担当を任されるケースが多く見られます。

業務をこなしながら、データの収集や分析、論文執筆をおこなうことは、大きな負担になりがちです。実際に、1年をかけて休日に図書館へ通い、深夜までパソコンに向かう日々を過ごすことになるケースもあります。

看護研究を機に、「ここでの勤務を続けるのはもう限界だ」と感じる看護師もいます。

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看護師が大学病院で働くメリット

大学病院には、ほかの職場では得られないメリットもあります。きつさを感じながらも、それでも大学病院を選び続ける看護師がいるのは、こうした理由があるからです。ここでは、将来のキャリアや生活の質を支えるポジティブな側面を整理します。

  • 給料や福利厚生が充実している
  • 専門知識が身につく
  • 教育制度が整っている
  • 将来のキャリアの選択肢が広がる

今の苦労が将来どのように報われるのかを知ることで、続けるべきか、退職すべきかを判断する際の目安にしてください。

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給料や福利厚生が充実している

大学病院は、一般病院に比べて給与水準や賞与、福利厚生が手厚いのが特徴です。

国立・公立の大学病院であれば公務員に準じた待遇となり、私立大学であっても高い基本給や手厚い各種手当が設定されていることが多いです。

たとえば、住宅手当や退職金制度が充実しているほか、文部科学省の提携している施設やフィットネスクラブの割引などが受けられる恩恵も多岐にわたります。日々の業務が過酷な分、その努力が収入という目に見える形で還元されることは、大学病院で働くメリットです。

関連記事:大学病院の看護師の年収は?年収アップの方法や転職するメリットを解説

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専門知識が身につく

世界最先端の医療機器や術式、希少疾患の症例に触れられるため、特定の分野の専門知識を習得できます。

高度救命救急センターでの急性期ケアや、がんセンターでの最新の化学療法・放射線治療など、専門性の高い部署での経験は、看護師としてスキルアップになります。

専門性を高めたい人や、特定分野を極めたい人にとって、大学病院は理想的な環境です。

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教育制度が整っている

大学病院は教育機関であるため、新人看護師からベテランまで、キャリアの段階に応じた教育プログラムが組まれています。

具体的には、プリセプター制度はもちろん、急変時のシミュレーション研修やeラーニングなど、学習をサポートする仕組みが整っているのです。

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将来のキャリアの選択肢が広がる

大学病院出身という経歴は、転職やキャリアアップにおいて武器になります。大学病院での実績は、一般病院や訪問看護ステーション、施設、あるいは企業など、あらゆる転職先で高く評価されます。

また、大学病院内での昇進や、教員への道などのキャリアも視野に入るでしょう。「将来、どこでも働ける自分になりたい」と考える看護師にとって、大学病院での経験は財産となるはずです。

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大学病院が「きつい」と感じやすい看護師の特徴

大学病院には向き不向きがあります。自分の性格や理想とするライフスタイルが、大学病院の特性とズレていると、きつさばかりが強調されがちです。

ここでは、大学病院の環境がストレスになりやすい看護師の特徴を挙げます。

  • 仕事とプライベートを区別したい
  • マルチタスクやスピード感が苦手である
  • 指摘されることに強いストレスを感じる

これらに該当する場合、特有の環境が重荷になるかもしれません。無理に合わせようとして疲弊する前に、自分の価値観を再確認し、自分らしく働ける環境を検討する方法もあります。

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看護師が大学病院をきついと感じたときの対処法

大学病院を辞めたいと思うほど追い詰められているなら、別の道を選ぶという選択肢もあります。ここでは、自分を責めずに考えたい、現実的な対処法をご紹介します。

  • 病棟や診療科による違いを知る
  • 環境が原因か自分の限界かをわける
  • 信頼できる先輩や同僚に相談する
  • 看護師長や人事担当者に相談して異動を検討する
  • 転職を検討する

まずは今のつらさが「部署特有のもの」なのかを確認しましょう。異動だけで解決する場合も多くありますが、心身に限界を感じるなら早めに転職を視野に入れることが自分を守ることにつながります。

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病棟や診療科による違いを知る

大学病院内でも、部署が変われば業務内容や雰囲気、残業時間などは変わります。

たとえば、ICUや救急は緊張感が強くなる一方で、皮膚科や耳鼻咽喉科などの一般病棟、あるいは慢性期の部署は、比較的落ち着いて働ける場合があります。

今の部署がきついだけで、大学病院という環境そのものが無理ではないかもしれません。他病棟の様子をリサーチし、自分に合ったペースの部署がないか探してみましょう。

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環境が原因か自分の限界かをわける

今のつらさが「職場環境の影響」なのか「自分の努力で改善できる余地があるもの」なのかを冷静に考えましょう。慢性的な人手不足やパワハラ気味の指導が原因なら、個人の努力だけで解決するのは難しい場合が多いです。

技術不足で不安なら、あと数ヶ月経験を積み重ね、先輩からの指導を受けると克服できるかもしれません。今の不満を書き出し、自分でコントロールできる範囲かどうかを確認するだけで、心が少し軽くなります。

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信頼できる先輩や同僚に相談する

仲間に悩みを打ち明けることで、共感を得たり、具体的なアドバイスをもらえたりします。

「きついと感じているのは自分だけじゃない」と知るだけで、プレッシャーから解放されるかもしれません。

とくに、先輩は同じ壁を乗り越えてきているため、効率的な業務の進め方や、管理職との付き合い方のコツを熟知しているはずです。1人で抱え込まず、まずは休憩中に本音を漏らしてみましょう。

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看護師長や人事担当者に相談して異動を検討する

「この部署では続けられない」と感じたら、勇気を持って看護師長や人事担当者に異動の希望を伝えましょう。病院側も、看護師に離職されるよりは、部署を変えて働き続けてほしいと考えている可能性があります。

相談する際には、「〇〇分野に興味がある」「今の健康状態ではこのシフトが厳しい」など前向き、あるいはやむを得ない理由として伝えるのがコツです。異動によって環境をリセットすることで、楽に働けるようになることもあります。

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転職を検討する

あらゆる手を尽くしても改善の余地がない、あるいは心身に不調が出始めている場合は、外の世界へ目を向けるべきです。大学病院だけが看護師の活躍の場ではありません。

一般病院、クリニック、訪問看護ステーションなどライフスタイルに合った職場はほかにもあります。大学病院で培った基礎がある場合、転職先で即戦力として歓迎されるはずです。

あなたに合った環境を見つけるために、まずは自分の希望条件を整理したうえで、求人サイトで情報を集めることから始めてみましょう。

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大学病院が向いている看護師の特徴

大学病院の環境がプラスに働く、向いている人もいます。次の特徴に当てはまるなら、今はつらくても、踏ん張る価値があるかもしれません。

  • 学ぶことにやりがいを感じられる
  • 忙しさや大変さを「経験値」として受け止められる
  • 専門性を持った看護師を目指したいと考えている

最新医療の最前線に身を置き、根拠にもとづくケアを追求できるのは大学病院ならではの魅力です。厳しい環境だからこそ得られる経験が、後のキャリアを支えてくれます。

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大学病院の看護師についてよくある質問

大学病院への就職前や転職を考える際に、多くの看護師が疑問に思うポイントをQ&A形式でまとめました。

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Q1:大学病院の看護師は採血ができませんか?

大学病院の看護師が「採血が苦手」という話はありますが、すべての人に当てはまるわけではありません。

大学病院では、採血を研修医がおこなうケースもあるため、一般病院に比べると看護師が手技をおこなうチャンスが少なく、技術が身につきにくい傾向があります。

しかし、仮に採血が苦手だったとしても、大学病院で培った知識やアセスメント能力は転職市場で高く評価されます。

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Q2:大学病院への就職は難しいですか?

大学病院への就職は難しい場合もありますが、倍率が低いところもあります。大学病院も、一般病院と同じように人手不足に悩まされており、即戦力を求めているのです。

選考では、救急・ICUでの経験といった即戦力性、学ぶ意欲や厳しい環境でも成長しようとする姿勢が重視される傾向にあります。

関連記事:看護師に学歴は関係ない?給料やキャリアへの影響と5つのコンプレックス解消

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Q3:新人看護師が大学病院をきついと感じる理由は何ですか?

膨大な知識の習得と厳しい上下関係、理想の看護とのギャップが重なるため、新人看護師は大学病院がきついと感じることがあります。

「患者さまとゆっくり話したい」と思っていても、実際は機械の操作や記録に追われ、自分の不甲斐なさに落ち込んでしまう新人看護師は少なくありません。多くの新人看護師が同じ壁にぶつかるため、「自分が弱いから」と自分を責める必要はありません。

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Q4:大学病院は何年目まできついですか?

一般的には、教育プログラムが一通り終わる3年目までがきついといわれます。

4年目以降は業務に慣れ、後輩指導や委員会の役割が増えるため、別の忙しさは出てきますが、心は落ち着きます。

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看護師が大学病院をきついと感じたら転職する方法もある!

大学病院は最先端の医療に触れ、高度な知識やスキルを身につけられる一方で、業務量の多さや不規則な勤務から、「きつい」と感じやすい環境でもあります。

大学病院での働き方が、すべての人にとって常に最適とは限りません。
環境や価値観の変化に合わせて、これまでの経験を活かせる別の働き方を検討することも、前向きな選択の一つです。
「今のペースが合わない」「もっと患者さまと向き合いたい」と感じたら、まずは求人情報を見て選択肢を知ることから始めてみてください。

訪問看護に特化した求人サイトNsPaceCareerでは、大学病院で培ったアセスメント力や対応力を活かせる職場を数多く紹介しています。

自分に合った働き方を知ることが、これからのキャリアを守る第一歩になります。

<参考サイト・文献>

看護職の働き方改革|日本看護協会

2022年看護職員の労働実態調査「報告書」|日本医療労働組合連合会

文部科学省共済組合|文部科学省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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