看護師のハンドクリーム選び5つのポイント!おすすめの使い方と手荒れ対策

公開日:2025/12/17 更新日:2025/12/17
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「手洗いや消毒で手がガサガサ」「ハンドクリームを塗りたいけど香りが気になる」

看護師は手洗いや消毒の回数が多く、手荒れに悩まされやすい職業です。手荒れが進むと、ひび割れや痛みで業務に支障が出ることもあるでしょう。

この記事では、看護師向けのハンドクリームの選び方から効果的な使い方、手荒れを悪化させない対策について解説します。手荒れが気になる看護師も、自分に合ったハンドケアの方法を見つければ、手のコンディションを整えられます。

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看護師がハンドクリームを手放せない理由

看護師の手荒れは、職業特有の環境が影響しています。

  • 頻回な手洗いと手指消毒で皮脂が奪われるため
  • ディスポ手袋の頻繁な着脱で肌への刺激が続くため
  • 夜勤や不規則勤務で肌のバリア機能が低下しやすいため

まずは、看護師が手荒れを起こしやすい3つの理由をみていきましょう。

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頻回な手洗いと手指消毒で皮脂が奪われるため

看護師の業務では、患者さまの処置前後に必ず手指消毒をおこなう必要があります。厚生労働省「医療施設における院内感染の防止について」でも、手指衛生の徹底が求められており、1日に数十回も手洗いや消毒を繰り返すことは珍しくありません。

たとえば、バイタルサイン測定や点滴交換、清拭、排泄介助など1人の患者さまのケアだけで何度も手を洗います。担当する患者さまが増える分、その回数はさらに増すでしょう。

アルコール消毒は皮脂を溶かし、石けんでの手洗いは皮脂を洗い流します。皮脂は肌表面でバリアの役割を果たしているため、これが失われると肌の水分が逃げやすくなり、乾燥やひび割れ、痛みが生じやすくなります。

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ディスポ手袋の頻繁な着脱で肌への刺激が続くため

看護師は、採血やおむつ交換、滅菌操作など多くの場面で手袋を着脱します。1日に何度も手袋をつけ替えることもあるため、摩擦による刺激が続くのです。手洗いや消毒で乾燥した手に摩擦が加わると、手荒れが悪化しやすくなります。

また、手袋を長時間着用すると、内側が蒸れて皮膚がふやけます。皮膚がふやけた状態で手袋の着脱を繰り返すと、角層がダメージを受け、赤みやかゆみが生じることもあるでしょう。

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夜勤や不規則勤務で肌のバリア機能が低下しやすいため

看護師は、夜勤や不規則勤務で生活リズムが乱れやすい仕事です。生活リズムの乱れから睡眠不足やストレスが続くと、肌の調子が崩れやすく、乾燥や刺激への抵抗力が弱まります。

看護師は、夜勤中も手洗いや消毒を頻繁におこない、さらに、夜間は空調で室内が乾燥しやすいため、肌の水分が奪われやすい環境です。こうした環境が重なることで、手荒れが進行しやすくなります。

関連記事:看護師が夜勤で肌荒れする原因と7つの対策!夜勤明けでも美肌を保つコツ

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看護師がハンドクリームを選ぶ5つのポイント

手荒れを予防・改善するには、自身の働き方や肌の状態に合ったハンドクリームを選びましょう。ここでは、看護師がハンドクリームを選ぶ際のポイントを紹介します。

  • ベタつかずサラッとした使用感のものを選ぶ
  • 控えめな香りまたは無香料を選ぶ
  • 保湿だけでなく保護成分が入っているものを選ぶ
  • 刺激の少ないものを選ぶ
  • 携帯しやすいサイズ・容器を選ぶ

ただし、処置前や食事介助前のハンドクリームの使用は避け、休憩時間や退勤時など手洗いや消毒の直後で業務に支障がないタイミングを選びましょう。

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ベタつかずサラッとした使用感のものを選ぶ

ハンドクリームを塗ったあとに、すぐに業務に戻れるよう、ベタつかない使用感のものを選びましょう。

こってりとしたクリームは保湿力が高い反面、書類に汚れがついたり、医療機器を扱いにくくなったりするため、勤務中には不向きです。肌になじみやすくサラッとした仕上がりのものなら、塗った直後にキーボードや書類に触れても気になりにくいでしょう。

「勤務中はベタつかないハンドクリーム、自宅では保湿力の高いタイプ」と使い分けるのもおすすめです。

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控えめな香りまたは無香料を選ぶ

患者さまのなかには、ハンドクリームの香りが苦手な方や、病状・体調によって香りに敏感になっている方もいるため、無香料のハンドクリームを選ぶと安心です。

また、強い香りは、患者さまに不快感を与える可能性があります。食事介助や口腔ケアの介助をおこなう際は、患者さまの顔に近づくため、とくに注意が必要です。香りつきのハンドクリームを選ぶ場合は、石けんのような清潔感のある控えめな香りにとどめましょう。

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保湿だけでなく保護成分が入っているものを選ぶ

ハンドクリームを選ぶ際は、保湿成分だけでなく、ワセリンやシアバターなど肌表面に膜を作る保護成分が含まれているものを選ぶと、ダメージを軽減できます。

パッケージに「保護成分配合」「バリア機能」「手荒れ集中ケア」などの表記があるものを選ぶと良いでしょう。

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刺激の少ないものを選ぶ

手荒れがひどいときは、刺激の少ないハンドクリームを使用しましょう。

荒れた手には、香料や着色料、アルコールなどが刺激になることがあります。すでにひび割れや赤み、かゆみがある場合は「低刺激」「敏感肌用」「無添加」などの表記があるハンドクリームを選ぶことをおすすめします。

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携帯しやすいサイズ・容器を選ぶ

ポケットに入る小さめサイズのハンドクリームは、持ち運びに便利です。チューブタイプであれば、白衣やスクラブのポケットに入れておき、手洗いのあとにすぐ使えます。

自宅用には大容量のポンプタイプ、勤務用にはコンパクトなチューブタイプと、シーンに合わせて使い分けると便利です。

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看護師の手荒れを防ぐハンドクリームのおすすめの使い方

ハンドクリームを使用する際は、塗るタイミングや塗り方を工夫することで、手荒れの予防効果を高められます。

  • 手洗い・消毒の直前ではなく業務の合間に塗る
  • 適量を手のひらに伸ばし指先・爪周りまで丁寧に塗る
  • 休憩時間や就寝前に意識的に保湿する

ここでは、看護師の業務に合わせたハンドクリームの使い方を紹介します。

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処置の直前を避け、休憩時間や手洗い後に塗る

処置の直前にハンドクリームを塗ると、手指が滑りやすくなり、清潔保持の観点からも好ましくありません。休憩時間や業務の合間など、次の処置まで少し時間があるタイミングで塗りましょう。

日勤は業務が立て込みやすく、こまめにケアしようと思っても、ナースコールや処置、記録作成などで手を止める時間が取りにくいものです。時間が取れないときは、手洗い直後に塗るだけでも効果があります。「手を拭いたらすぐにハンドクリームを塗り、次の業務に移る」という流れを習慣にしてみましょう。

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適量を手のひらに伸ばし指先・爪周りまで丁寧に塗る

ハンドクリームを使用する際は、適量を手に取り、両手のひらで温めながら全体に伸ばしましょう。

手のひら、手の甲、指の間、爪周り、手首に塗り込みます。とくに、指先や爪周りは乾燥しやすいため、丁寧にケアしてください。保護膜を作るイメージでしっかりなじませることで、潤いが持続しやすくなります。

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休憩時間や就寝前に意識的に保湿する

休憩時間にハンドクリームを塗ることで、勤務中の乾燥を予防し、手荒れの進行を防げます。

夜勤中の仮眠前は、少し時間をかけてケアできるタイミングです。クリームを塗ったあと、両手を軽く握ったり開いたりすると、クリームがなじみやすくなります。手のむくみやこわばりの軽減にもつながります。

また、自宅では、就寝前に手をしっかり保湿しましょう。ハンドクリームをたっぷりと塗り、綿の手袋を着用して眠ると、集中的に保湿できます。

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看護師が手荒れを悪化させないための対策

手荒れを予防・軽減するためには、普段の手洗いの仕方やケア方法を見直すことも効果的です。

  • 手洗い時のお湯の温度と石けんの使い方を見直す
  • 水仕事のあとはすぐに水分を拭きとる
  • 夜勤中の乾燥対策を意識する
  • ひび割れや痛みがある場合は早めに皮膚科を受診する

ここからは、手荒れを悪化させないための対策を紹介します。

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手洗い時のお湯の温度と石けんの使い方を見直す

熱過ぎるお湯は皮脂を奪いやすく、乾燥につながります。手洗いの際は、30〜35℃程度のぬるま湯で洗うと、皮膚への刺激を減らせます。

また、石けんの泡立てが不十分だと摩擦が増えて刺激になるため、しっかりと泡立ててから優しく洗いましょう。泡タイプのハンドソープを使うと、こすり過ぎを防げます。

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水仕事のあとはすぐに水分を拭きとる

手に水分が残ったまま放置すると、蒸発時に肌の水分も一緒に奪われ、乾燥が進みます。

清拭や入浴介助のあとは、タオルやペーパータオルで丁寧に水気を拭きとる習慣を作りましょう。水に触れる機会が多い看護師だからこそ、こまめに水分を拭きとることが手荒れ予防につながります。

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夜勤中の乾燥対策を意識する

夜勤中は空調が効いた環境で長時間過ごすため、肌が乾燥しやすくなります。仮眠前や休憩時間に意識的にハンドクリームを塗り、乾燥を防ぎましょう。

夜勤中は普段以上にこまめな保湿を心がけることで、手荒れの進行を抑えられます。

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ひび割れや痛みがある場合は早めに皮膚科を受診する

「ハンドクリームを塗っても改善しない」「手指のひび割れや痛みがひどい」と悩む看護師は、早めに皮膚科を受診しましょう。

就労環境によって起こる皮膚症状を「職業性皮膚疾患」と呼びます。日本皮膚科学会によると、医療従事者の職業性皮膚疾患のおもな原因は、消毒剤やゴム手袋とされています。炎症を起こした皮膚は感染を起こしやすいため、感染リスクの高い職場で働く看護師にとって、手荒れは深刻な問題です。

手荒れがひどい場合は、自己判断でケアを続けるより、専門医に相談することで症状の悪化を防げます。

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看護師のハンドクリームについてのよくある質問

ここでは、看護師のハンドクリームについてよくある質問に回答します。

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Q1:看護師が勤務中にハンドクリームを使っても問題ありませんか?

基本的には問題ありません。ただし、処置の直前は避け、休憩時間や業務の合間に使いましょう。

ベタつかず無香料のものを選び、塗ったあとは手によくなじませてから業務に戻ってください。患者さまに触れる手は清潔に保つ必要があるため、タイミングには配慮が必要です。

職場によっては、スタッフ向けの保湿剤を常備している病院もあります。ハンドクリームを使っても良いかどうか気になる方は、職場の方針を事前に確認しておくと安心です。

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Q2:自分に合うハンドクリームの見つけ方はありますか?

自分の手荒れの状態を確認し、軽い乾燥であれば保湿成分中心のもの、ひび割れや赤みがある場合は保護成分や抗炎症成分が入ったものを選ぶと効果的です。

使用感を確かめるには、店頭のテスターで実際に試す方法がおすすめです。手の甲に塗って、数分後にベタつきが残らないか、触れた部分に汚れがつかないかをチェックしましょう。

同僚や先輩看護師におすすめを聞いてみるのも良い方法です。実際に使っている人の感想は、商品選びの参考になります。

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Q3:看護師へのプレゼントで喜ばれるハンドクリームの選び方は?

看護師へのプレゼントには、無香料または微香性で、ベタつかないものがおすすめです。

携帯用サイズの複数本セットや、シンプルで清潔感のあるパッケージのものを選ぶと良いでしょう。保湿成分と保護成分が両方含まれているものや、低刺激のものは、手荒れに悩む看護師にとって実用的です。

関連記事:看護師の就職祝いで嬉しいプレゼントとは?選ぶときの5つの注意点も

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看護師は自分に合ったハンドクリームで手荒れ対策をしよう

看護師の手荒れは、頻回な手洗いや消毒、手袋の着脱、不規則勤務などが原因で起こりやすくなります。

ハンドクリームを選ぶ際は、ベタつかず無香料で保護成分入りのものを選び、適切なタイミングで丁寧に塗りましょう。手荒れがひどい場合は我慢せず、皮膚科を受診してください。

「今の働き方では手荒れ対策が難しい」と感じている看護師は、働き方を見直す方法もあります。訪問看護なら、病棟勤務と比べて手洗いや消毒の頻度を調整しやすく、自分のペースでケアする時間を確保できます。訪問看護師の働き方について詳しく知りたい方は、訪問看護専門の求人サイト「NsPace Career」をチェックしてみてください。

<参考文献・サイト>

医療施設等における院内感染対策について|厚生労働省

職業性皮膚疾患/Q&A|日本皮膚科学会

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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