看護師が当日欠勤する理由は?許されるケースと伝え方・NG例を解説

「子どもが急に熱を出した」「朝起きたら体調が悪いけど、勤務先に迷惑がかかるから、無理して出勤すべきか…」
不規則な勤務形態と人手不足である看護師の現場では、当日欠勤の連絡は心理的な負担となりがちです。看護師が当日欠勤する理由は、体調不良や急なトラブルなどさまざまですが、欠勤する際はマナーを守って伝えることが大切です。
この記事では、看護師が当日欠勤する理由と、職場の負担を最小限にする伝え方、連絡のポイントを解説します。休んだ後の気まずさを解消し、スムーズに復帰できるでしょう。
看護師の当日欠勤は珍しくない?休む理由と実態
看護師は、休むべきではないという意識を持ちがちです。しかし、夜勤やストレスの多い環境にあるため、次の理由でやむを得ず当日欠勤するケースは珍しくありません。
- 発熱・吐き気・頭痛など体調不良
- メンタル不調
- 生理痛や月経トラブル
- 交通トラブル
- ご家族の急病や介護
当日欠勤すると、職場に迷惑がかかります。しかし、感染症の拡大を防ぐためにも、無理して出勤しないことが、看護師としての責務です。
発熱・吐き気・頭痛など体調不良
一般的な欠勤理由には、発熱や吐き気、頭痛などがあります。これらの症状があるときに無理して出勤すると、いつもならしないミスにつながることがあります。集中力が低下している状態では、薬剤投与量の計算を間違えたり、申し送りする内容を伝え損ねたりして、インシデントにつながりかねません。
とくに、発熱や激しい咳、下痢など感染性を疑う症状がある場合は、免疫力の低い患者さまや同僚への感染拡大を防ぐことが、看護師としての責任です。
メンタル不調
過度なストレスや疲労の蓄積によるメンタル不調も、当日欠勤する理由の1つです。
精神的な不調は、身体的な不調と同じように業務遂行に影響し、抑うつ状態や強い不安感がある状態では、冷静に判断できず、患者さまの安全を確保できません。
実際に、日本医療労働組合連合会「2022年看護職員の労働実態調査」によると、メンタル不調者のいる職場で働いている看護職員は40.6%いることがわかっています。
自分の心を守るために、無理をせず休むことが、看護師として長く働き続けるために不可欠な自己管理です。
関連記事:看護師がメンタル不調で休む2つの理由!うつ病によるSOSも解説
生理痛や月経トラブル
女性看護師が多い職場では、生理痛や月経のトラブルも当日欠勤の理由となります。痛み止めが効かないほどの激しい症状や、貧血、吐き気などを伴う場合、安全なケアの提供は困難です。
しかし、厚生労働省「働く女性と生理休暇について」によると、女性労働者のうち、生理休暇を請求した者の割合は0.9%です。
人手不足で代わりの看護師を確保できなかったり、制度が知られていなかったりするなど制度があるものの休みにくい現状があります。
交通トラブル
人身事故や大規模な遅延など予期せぬ交通機関のトラブルも当日欠勤もしくは、遅刻の原因となります。
公共交通機関がストップした場合、すぐに職場に連絡し、時間通りに出勤できない状況と見通しを伝えて判断を仰ぎましょう。
ご家族の急病や介護
子どもや高齢のご家族が急に体調を崩し、看護や介護が必要になる場合も、やむを得ない当日欠勤の理由です。
とくに、小さな子どもがいる場合、急な発熱や体調不良でも病児保育を利用できないケースもあり預け先を探すのが難しいため、保護者である看護師が付き添わなければなりません。
看護師が当日欠勤を伝える方法とポイント
当日欠勤の連絡は、職場の負担を最小限にできるように伝え方やタイミングが重要です。
- 原則は電話連絡で伝える
- 勤務が始まる前に連絡する
- 夜勤で休むときは早めに連絡する
- 「いつ頃復帰できるか」がわかれば伝える
職場がすぐに代替人員を確保し、業務に支障が出ないようにすることが重要です。状況と見通しは簡潔に伝えましょう。
原則は電話連絡で伝える
原則として、当日欠勤の連絡は、電話で伝えましょう。
メールやLINEでは、相手がすぐに気づかない可能性があり、情報伝達が遅れることで代わりのスタッフを確保できず職場に迷惑がかかります。
勤務が始まる前に連絡する
日勤の場合、始業時刻の1時間前までには連絡を入れるのが理想です。連絡がギリギリになると、代替人員を探したり、出勤している看護師でケアを組み直したりする時間がなくなり、看護師長やほかの看護師の負担が増えます。
具体的には、「おはようございます。〇〇病棟の〇〇です。大変申し訳ありませんが、今朝から(症状)があり、勤務はお休みさせていただけないでしょうか」と連絡してください。
夜勤で休むときは早めに連絡する
夜勤帯の欠勤は日勤帯よりも人員補充が難しいため、できる限り早く連絡しましょう。
夜勤は拘束時間が長いため、代わりのスタッフが見つかりづらく、また少人数で回しているため、代わりのスタッフが見つからない場合、残っているスタッフの負担が大きくなりがちです。
インフルエンザやコロナウイルスなど感染症により出勤停止となる期間が決まっている場合は、人員調整ができるよう夜勤の前日、日勤帯が終わるまでに連絡できるのがベストです。遅くとも夜勤開始時刻の2時間前には連絡を入れられるよう努めましょう。
「いつ頃復帰できるか」がわかれば伝える
医師の診断や症状の経過から「明日には出勤できそう」「週末までは休む必要がある」など伝えておくと、看護師長は復帰のめどがわかりシフトが組みやすくなります。
たとえば、「本日は受診してきます。本日16時までには改めて、明日の出勤可否の連絡を入れさせていただきます」と伝えると良いでしょう。
看護師が当日欠勤してズル休みと思われないようにするコツ
体調不良で休んでいるのに、「ズル休みではないか?」と疑われるのは悲しいものです。次のように対応することで疑われないでしょう。
- 欠勤の連絡は正確に伝える
- 受診後に再度連絡する
- 長引く場合は看護師長に電話で相談しておく
経過や見通しを丁寧に報告することで、職場への誠意が伝わり、管理職や同僚に不要な疑念を生まずに済みます。
欠勤の連絡は正確に伝える
体調が悪いにもかかわらず、あいまいな連絡をすると、「たいしたことではないのでは?」と疑念を持たれやすくなります。
- NG例:「すいません、ちょっと体調が悪くて…」
- OK例:「今朝から38.5度の発熱と喉の痛みがあり、インフルエンザの可能性も考えられるためお休みさせてください」
症状の具体的な程度や、感染症の可能性に言及することで、業務に支障が出るレベルであることが伝わります。事実を簡潔に伝えましょう。
受診後に再度連絡する
当日中に受診し、診断名や今後の見通しがわかった時点で、看護師長に連絡を入れましょう。一般的には診断書は不要ですが、施設の規定によって異なります。
- 「受診した結果、ただの風邪でした。明日は熱が下がれば出勤可能です」
- 「インフルエンザと診断され解熱後2日経つまで休むように言われました」
このように経過報告すると、誠意と責任感が伝わります。
長引く場合は看護師長に電話で相談しておく
体調不良が2日以上続きそうであれば、症状や復帰のめどを電話で相談しておきましょう。
これにより、放置しているという印象を与えず、看護師長もシフトを調整しやすくなります。また、看護師長の業務が落ち着く時間帯である、午後の比較的落ち着いた時間帯を選び連絡するのがおすすめです。
看護師の当日欠勤をして復帰する際の注意点
欠勤した後で復帰する際には、欠勤によって生じた職場の負担への配慮を示す必要があります。
- 出勤したら看護師長に状況を説明する
- 同僚に感謝の気持ちを伝える
- 再発予防策を考えておく
業務をカバーしてくれた同僚への感謝を形にすることは、職場の人間関係を円滑に保つために不可欠です。
出勤したら看護師長に状況を説明する
出勤したら、まずは看護師長に一言声をかけておくと安心です。あいさつし、欠勤した経緯と体調が回復したことを報告しましょう。
「ご迷惑をおかけしました。〇〇(病名)でしたが、おかげさまで回復しました。本日から精一杯頑張ります」と伝えることで、職務に対する責任感と誠意を示すことができます。簡潔に報告し、すぐに業務に取り掛かりましょう。
同僚に感謝の気持ちを伝える
欠勤した日、自分の業務をカバーしてくれた同僚やシフトを調整してくれたスタッフに対して、「ありがとう」という気持ちを伝えましょう。
感謝の言葉や、「昨日はありがとうございました。今日は何か手伝えることはありますか?」といった積極的な姿勢が、人間関係をスムーズにします。
再発予防策を考えておく
当日欠勤を繰り返さないために、今回の欠勤に至った原因を分析し、再発防止策を考えましょう。
- 体調不良の場合:睡眠時間の確保、生活習慣の見直しやストレス解消法を実践する
- ご家族の急病の場合:病児保育やベビーシッターなど緊急の預け先を確保しておく
欠勤理由を問わず、職場に迷惑をかけないための行動計画として、これらの予防策を立てておきましょう。
看護師が当日欠勤についてよくある質問
当日欠勤の電話連絡のタイミングや職場での気まずさを解消する方法など、看護師が抱えがちな疑問にQ&A形式で回答します。これらの疑問を解決し、緊急時も自信を持って適切に対応しましょう。
Q1:当日欠勤の電話連絡は何時間前までにすべきですか?
当日欠勤の電話連絡をする理想の時間は、始業時刻の1時間前です。
ギリギリの連絡は、シフトを調整する看護師長や、カバーに入る同僚に負担をかけます。早ければ早いほど、職場は対応しやすくなります。
Q2:新人看護師は体調不良で休むことは多いですか?
新人看護師が体調不良で休むことは珍しくありません。
慣れない環境での緊張や膨大な量の学習、不規則な夜勤の開始により、身体的・精神的なストレスが極度に高まるためです。決して無理をせず、症状が悪化する前に看護師長に相談し、休みを取りましょう。
Q3:どうしても連絡しづらいときはどうすれば良いですか?
体調が悪く、電話で話すのがつらい場合や精神的なストレスで連絡する勇気が出ない場合は、まずは正直にその旨を伝えてください。
具体的には、「大変申し訳ありません。体調が優れず、電話で話すのも難しい状態です。本日はお休みをいただけますでしょうか」と話してみましょう。
電話口で言葉に詰まっても、看護師長は状況を察してくれるはずです。
Q4:当日欠勤後に職場で気まずくならない方法は?
復帰後の誠意ある対応が、気まずくならないためにも重要です。次の3点を意識しましょう。
- 出勤時に看護師長にきちんと報告する
- 同僚に感謝の言葉を伝える
- 復帰後はいつも以上に真摯に業務に取り組む
この誠実な姿勢が、職場の人間関係をスムーズにするため、気まずさを感じにくくするでしょう。
Q5:当日欠勤した場合、有給扱いになりますか?
当日欠勤が有給扱いになるかどうかは、病院の就業規則によります。
体調不良による欠勤の場合、事前に有給休暇として申請できませんが、後から有給休暇に振り替えることが可能な病院が多い傾向です。
欠勤連絡時や復帰後に、看護師長に事務手続きについて確認しましょう。
看護師は無理をせず自分の体調を優先しよう!
看護師は、まずは自分の心と身体の健康を守ることが、質の高いケアを継続するために大切です。
「休むのは申し訳ない」という罪悪感を持ちすぎず、やむを得ない当日欠勤は、最善の選択だと割り切りましょう。
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<参考サイト・文献>
NsPace Careerナビ 編集部 「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。
