男性看護師の将来性は明るい?キャリアパスと年代別のリアルな将来像を解説

公開日:2025/11/07 更新日:2025/11/07
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「男性看護師の将来性は本当に明るいの?」「長く活躍するには、どんなキャリアを描けばいいのだろう?」

近年、病院や介護施設などで活躍する男性看護師の数は年々増えており、その存在感が高まっています。体力や判断力に加え、多様な価値観やリーダーシップを活かしたケアが評価され、医療現場においてますます欠かせない存在となりつつあります。

この記事では、男性看護師の将来性やキャリアパス、活躍しやすい職場などを解説します。自分らしいキャリアを築き、長く看護の現場で力を発揮するためのヒントを見つけてください。

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男性看護師の将来性が注目されている理由

男性看護師の需要と将来性が高まっている背景には、日本の社会構造と医療現場のニーズの変化が関係しています。

  • 高齢化による医療需要の増加
  • 多様化する患者ニーズへの対応
  • 男性患者のプライバシー尊重の必要性

これらの要因により、男性看護師が増えることによりケアの質は向上すると評価されています。

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高齢化による医療需要の増加

日本の高齢化が進むなか、医療現場では身体介助や緊急対応が求められる場面が増えており、それに伴い看護師全体の需要が高まっています。特に、体力や迅速な判断力が必要とされる業務においては、そうしたスキルを備えた看護師の活躍が期待されています。

たとえば、安静を要する患者さまの体位変換やおむつ交換、急変時の対応など、身体的な支援が必要な業務では、体力や持久力に自信のあるスタッフが加わることで、より安全かつ効率的なケアが可能になります。

男性看護師に限らず、多様なスキルや特性を持つ人材が加わることで、チームとしての対応力が高まります。

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多様化する患者ニーズへの対応

医療現場では、年齢・性別・社会的背景など、患者さま一人ひとりが抱える悩みやニーズが多様化しています。なかには、「同性の看護師に話を聞いてほしい」と感じる男性患者さまも少なくありません。

たとえば、前立腺がんや男性不妊といった男性特有の疾患に関する不安、または家族関係・仕事・経済的プレッシャーといった社会的な悩みは、同性である男性看護師の方が打ち明けやすいと感じるケースがあります。

こうした場面で男性看護師が対応できることで、患者さまの安心感や信頼感が高まり、より深い看護支援につながります。

また、看護チーム内に多様な視点が加わることで、ケアの方針やアプローチに幅が生まれ、チーム全体の対応力が高まる効果もあります。

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男性患者のプライバシー尊重の必要性

男性看護師の存在は、男性患者さまの尊厳とプライバシーを守るために必要です。

とくに、導尿や陰部洗浄などのデリケートなケアをおこなう際は、男性看護師が担当することで、男性患者さまの心理的な負担が軽減される可能性があります。

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男性看護師の将来性とキャリアパス

男性看護師は、体力やリーダーシップを評価されやすく、そのため将来の仕事の選択肢や昇進のチャンスが広がりやすい傾向にあります。

  • 管理職・リーダー職への昇進
  • 専門看護師・認定看護師の資格取得
  • 訪問看護や福祉分野での独立

それぞれを詳しく見ていきましょう。

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管理職・リーダー職への昇進

男性看護師は、看護主任や看護師長といった責任ある立場に就くケースも増えており、キャリアの選択肢として現実的な道となっています。
近年では、性別に関わらずリーダーシップや継続的な勤務が評価され、組織の中核を担う人材として活躍する男性看護師も増加しています。

たとえば、大規模病院で看護師長に就任すると、スタッフのマネジメントや病棟の運営・教育といった多岐にわたる業務を担います。こうした管理職は、責任が増す一方で、やりがい・年収・社会的地位といった面でも大きな魅力があり、キャリアのステップアップとして志す看護師も少なくありません。

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専門看護師・認定看護師の資格取得

男性看護師は、専門看護師や認定看護師といった資格を取ることで、将来の安定と高収入を期待できます。これらの資格は、特定の分野における高度な知識と実践能力を証明するものであり、病院内での昇進や給与アップにつながるからです。

とくに、次の分野の認定看護師は男性の取得者の割合が高い傾向にあります。

分野男性女性男性の割合
クリティカルケア(B課程)380人503人43%
手術看護(B課程)78人110人41%
心不全看護(B課程)36人69人34%
参考:認定看護師|日本看護協会

クリティカルケア認定看護師になれば、集中治療室や救急外来など緊急度の高い患者さまのケアや処置などの指導者として活躍できます。

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訪問看護や福祉分野での独立

訪問看護や福祉分野では、近年ますますニーズが高まっており、看護師としてのキャリアの一環として、訪問看護ステーションの開設や経営に挑戦する道も広がっています。

たとえば、訪問看護ステーションを立ち上げることで、地域医療を支える存在として自らの看護観を形にすることが可能になります。現場経験に加えて、マネジメントや経営の知識を身につけることで、管理者・経営者としてのキャリアを築くことができます。

経営が軌道に乗れば、高収入も目指せますが、それ以上に、自身の理念やビジョンを地域に還元できる点にやりがいを感じる方も多いでしょう。

関連記事:男性看護師の転職事情とは?ポイントやおすすめの勤務先 

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男性看護師の将来性が高く活躍しやすい職場

男性看護師の特性が評価され、将来的にキャリアアップしやすい職場を紹介します。

  • 救急外来や集中治療室
  • 精神科
  • 整形外科
  • 手術室
  • 訪問看護ステーション

これらの職場は、体力的な強み、冷静な判断力が活かせるため、男性看護師の需要が高い分野です。

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救急外来や集中治療室

救急外来や集中治療室は、男性看護師が活躍でき、キャリアを築きやすい職場です。患者さまの急変対応や緊急処置が発生するため、冷静な判断力と体力が不可欠な職場だからです。

たとえば、心肺停止患者への胸骨圧迫や重症患者の体位変換・移送など、体力と判断力が求められる場面で、男性看護師はチームにとって欠かせません。高度な医療スキルとタフさを活かし、専門性を高めたい方におすすめの職場です。

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精神科

精神科は、患者さまの精神状態が大きく変動することがあるため、スタッフの冷静な判断力と対応力が求められる職場です。とくに、興奮や混乱状態にある患者さまへの対応では、安全確保や突発的な身体保護が必要になる場面もあります。

こうした状況では、落ち着いて対応できることや、身体的な支援を必要とするケースへの対応力が重要です。男性看護師の存在は、スタッフ間の安心感につながり、チーム全体の安全意識や連携力を高める効果が期待されます。

精神科での勤務は、患者さまと信頼関係を築きながら、安全で尊厳のあるケアを提供する力を養えるため、将来的に多職種との連携やマネジメント力が求められる場面でも活かしやすいキャリアとなるでしょう。

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整形外科

整形外科は、骨折や人工関節置換術後の患者さまなど介助量が多く、夜間の体位変換やおむつ交換など体力が不可欠となる職場であるため、男性看護師が重宝されやすい職場です。

たとえば、下肢を固定された患者さまの体位変換や、リハビリテーション室への車椅子の移乗介助といった業務で、男性看護師は患者さまの安全を守りながらスムーズにケアできます。

さらに、整形外科での経験は、訪問看護ステーションや介護施設など、高齢化社会で需要の高い分野へのキャリアにも活かせるでしょう。

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手術室

手術室は、専門技術と体力の両方を必要とするため、男性看護師の将来性が高い分野です。

長時間の立ち仕事や重い医療機器の準備・運搬など、体力を使う場面が多いことに加え、緊急手術への対応力も求められるためです。技術志向で、体力と集中力を活かして専門的な役割を担いたい男性看護師に適しています。

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訪問看護ステーション

訪問看護ステーションは、今後の在宅医療の拡大に伴い、将来性が高い分野です。

自宅の風呂場での入浴介助や緊急時の医療機器の運搬など、力と冷静な判断が必要な場面で、男性看護師は利用者さまの療養生活を支えられます。体力や緊急時の対応力を活かし、地域医療に貢献したい方には、特に活躍が期待される分野と言えるでしょう。

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男性看護師のリアルな将来像【年代別のキャリア】

男性看護師がどのようにキャリアを築いていくのか、年代別の事例を解説します。

  • 20代:現場経験を積み急性期や救急でスキルアップ
  • 30代:管理職・専門職への挑戦
  • 40代:教育・マネジメント・独立開業

計画的にスキルアップすることで、責任のある役割を担い、仕事のやりがいや魅力を実感できるでしょう。

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20代:現場経験を積み急性期や救急でスキルアップ

新卒で総合病院の集中治療室に配属されたAさん。体力と即応性が求められる職場で、人工呼吸器管理やモニタリング技術など、急性期看護の基礎を集中的に習得しました。重症患者の体位変換や緊急時の対応で強みを活かし、配属後3年でチームの主要メンバーとなりました。現場で自信をつけ、クリティカルケア認定看護師の資格取得を見据えて仕事を続けています。

20代の男性看護師にとって集中治療室や救急外来といった急性期での経験は、迅速な判断力やスキルが磨かれるため、キャリアでのアドバンテージになります。

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30代:管理職・専門職への挑戦

救急外来で経験を積むBさんは、30代前半で看護主任に昇進しました。日々の看護業務に加え、若手スタッフの指導や病棟運営のマネジメントを担っています。並行して救急看護認定看護師の資格を取得し、チーム内の専門的知識の指導者としても活躍しています。現場のリーダーシップを発揮しつつ、高度な知識を身につけることで、昇給とキャリアの方向性を確立できました。

30代は、現場経験を活かし看護主任や看護師長などの管理職、専門職へ進む時期です。この指導者やマネージャーとしての経験が、高年収やキャリアアップにつながります。

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40代:教育・マネジメント・独立開業

総合病院の看護師長を務めていたCさんは、40代で訪問看護ステーションを独立開業しました。培ったマネジメントスキルと急性期での経験を活かし、地域医療の経営者として活躍しています。スタッフの教育や採用を担いながら、看護学校の非常勤講師も務め、若手育成を通じて社会に貢献しています。

40代は、培ったスキルを組織や社会に還元する時期といえます。病院の管理職や訪問看護での独立、看護学校の教員などで活躍の場を広げられるでしょう。

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男性看護師の将来性についてのよくある質問

男性看護師のキャリアや将来に対する、よくある疑問に回答します。

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Q1:男性看護師の年収は低いですか?

男性看護師の年収は低くありません。厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、男性看護師の平均年収は534万8,300円であり、女性看護師の平均年収(517万8,900円)を上回っています。

男性は結婚や出産によるキャリアの中断がないことが、女性と比べて年収が高くなりやすい要因です。年収は安定しており、努力次第で高年収も目指せるでしょう。

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Q2:男性看護師として働くメリットは何ですか?

男性看護師として働くメリットは、体力的な強みを活かし、キャリアの幅を広げられることです。ほかにも、次のようなメリットがあります。

  • 年収が安定しており生活設計しやすい
  • 患者さまやスタッフから信頼を得やすい
  • 社会的に意義のある仕事で誇りを持てる

男性看護師のメリットについては、下記の記事でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

関連記事:男性看護師のメリットとは?デメリットや悩み、将来性も詳しく解説

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Q3:男性看護師の離職率はどのくらいですか?

日本看護協会「2024年病院看護実態調査」によると、看護職員(正規雇用)の離職率は11.3%ですが、男性看護師に特化した離職率の公的なデータはありません。

ライフイベントの変化による離職が少ない男性看護師の離職率は、女性看護師と比較して低いと推測されます。

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Q4:女性中心の職場でうまく勤務していくためにはどうすれば良いですか?

看護現場は女性が多い職場であることが一般的ですが、性別に関係なく働きやすい環境を築くためには、高いコミュニケーション能力とチームワークが不可欠です。

少数派である男性看護師にとっては、職場の人間関係や暗黙のルールに戸惑うこともあるかもしれません。

そのような中でも、自分の強みを活かして貢献することや、建設的で前向きな会話を意識することが、信頼関係の構築につながります。

性別にとらわれず、お互いの価値観や役割を尊重し合う姿勢が、円滑な職場関係を築く第一歩となるでしょう。

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男性看護師の需要は高まっていて将来性は明るい!これからの医療を支える存在

男性看護師は、高齢化社会の進行、多様な患者ニーズへの対応、体力的な貢献といった要因から、今後ますます需要が高まると考えられるため、将来性は明るいといえます。

管理職や専門職、独立といった多様なキャリアパスが開かれており、これからの医療現場を支える不可欠な存在です。

計画的にスキルアップすれば、管理職や独立など高い収入とやりがいのあるキャリアを実現できるでしょう。

<参考サイト・文献>

令和6年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

認定看護師|日本看護協会

2024 年 病院看護実態調査|日本看護協会

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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