看護師向け研修報告書テンプレート!書き方例と4つのポイントを解説

公開日:2025/10/08 更新日:2025/10/08
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「研修報告書、どう書けばいいのかわからない…」
そんな不安を抱える看護師は少なくありません。とくに、「学んだことをどう業務に活かせるか」を言語化するのは、想像以上に難しいものです。

けれど、研修報告書はただの書類ではなく、あなたの成長や姿勢を伝えるチャンスでもあります。内容が的確に伝われば、上司やチームとの信頼関係を深めるきっかけにもなるのです。

本記事では、新人・中堅・リーダー・学会参加者など、さまざまな立場やシーンに対応した研修報告書のテンプレートと、書き方のコツを紹介します。あなたの学びをきちんと伝え、現場で活かせる報告書づくりをサポートします。

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看護師向けの研修報告書テンプレート【施設内研修】

日本看護協会「看護師のまなびサポートブック」では、研修で新たな知識を得てから、実践に活かすことが重要であるとしています。ここでは、新人看護師や中途採用者、チームリーダー向けの研修など、それぞれの状況に合わせた報告書テンプレートを紹介します。

  • 新人研修の報告書例
  • 中途採用者の研修報告書例
  • 院内勉強会やスキルアップ研修の報告書例
  • チームリーダー向け研修報告書例

研修の内容や自分の状況に合わせて、ぜひ活用してください。

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新人研修の報告書例

新人研修の報告書では、基本的な看護技術や知識を身につけたことを伝える必要があります。研修で学んだことを羅列するのではなく、今後の業務にどう活かすかを書くことで、あなたが真剣に研修に取り組んだことを伝えられます。

研修名:新人看護師向け〇〇研修
日時:20〇年〇月〇日(〇)〇時〇分〜〇時〇分
場所:〇〇研修室
講師:〇〇科 〇〇〇〇

【研修で学んだこと】
今回の研修では、患者さまとの信頼関係を築くためのコミュニケーション技法を学びました。傾聴の姿勢や共感の言葉をかけることで、患者さまが安心して自分の気持ちを話してくれるようになることを実感しました。

【今後の目標】
学んだコミュニケーション技法を積極的に実践し、患者さま一人ひとりと向き合う時間を大切にします。些細な変化にも気づけるようになり、信頼される看護師を目指します。
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中途採用者の研修報告書例

中途採用者の研修報告書は、前職との違いや新しい職場のルールを正しく理解したことを示すためのレポートです。前職での経験をどのように活かすかを盛り込むことが重要です。

研修名:中途採用者向け〇〇研修
日時:〇時〇分〜〇時〇分
場所:〇〇研修室
講師:〇〇科 〇〇〇〇

【研修で学んだこと】
電子カルテの使用方法について、前職とは異なる点を中心に学びました。看護記録やバイタルサインの記載方法を正しく理解し、スムーズな業務遂行ができるようになると感じました。

【今後の目標】
研修で学んだ電子カルテの操作を身につけ、スムーズに業務ができるように努めます。前職での経験も活かし、院内の看護基準に沿った質の高いケアを提供できるようにすることがこれからの目標です。
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院内勉強会やスキルアップ研修の報告書例

院内勉強会やスキルアップ研修の報告書は、特定の分野の知識や技術を深めたことを伝えるためのものです。専門的な内容をわかりやすくまとめ、ほかのスタッフと共有することを意識して書きましょう。

研修名:〇〇についての勉強会
日時:20〇年〇月〇日(〇)〇時〇分〜〇時〇分
場所:〇〇研修室
講師:〇〇科 〇〇〇〇

【研修で学んだこと】
〇〇の初期症状や治療法について、具体的な症例を交えて学びました。早期発見のための観察ポイントや患者さまへの指導方法について理解が深まり、看護スキルを向上させる良い機会となりました。

【今後の目標】
今後は、日々の業務で〇〇の患者さまを観察する際に、学んだ知識を活かします。また、チームメンバーと情報を共有し、病院全体の看護の質を向上できるように努め、患者さまの早期回復を支援したいです。
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チームリーダー向け研修報告書例

チームリーダー向け研修の報告書は、チームをまとめるためのリーダーシップや、問題解決能力を身につけたことを伝える目的があります。研修で学んだことをチームにどう伝えるかを具体的に記載しましょう。

研修名:チームリーダー向け〇〇研修
日時:20〇年〇月〇日(〇)〇時〇分〜〇時〇分
場所:〇〇研修室 講師:〇〇科 〇〇〇〇

【研修で学んだこと】
研修では、チーム内のコミュニケーションを活性化させるための方法や、メンバーの意見を引き出すためのファシリテーションスキルを学びました。メンバーの強みを引き出し、チームのパフォーマンスを向上させるヒントを得られました。

【今後の目標】
今後は、チームミーティングで学んだスキルを活かし、メンバーが自由に意見を言える環境を作ります。チーム全体の課題解決に取り組み、良い看護を提供できるように努め、チームを円滑に運営したいです。
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看護師向けの研修報告書テンプレート【施設外研修や学会】

施設外の研修や学会に参加した際の報告書は、学んだ内容をほかの看護師と共有することが目的となるため、院内の研修報告書よりも詳しくまとめる必要があります。

  • 外部セミナー参加の報告書例
  • 学会参加の報告書例
  • 資格取得についての報告書例

これらのテンプレートを活用することで、研修で得た貴重な情報をうまく広められるため、部署の看護師のスキルアップに役立ちます。

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外部セミナー参加の報告書例

外部セミナーに参加した際の報告書は、新しい知識や技術などを部署の看護師に伝える目的があります。厚生労働省「職場における学び・学び直し促進ガイドラインについて」でも、学び直しの機会を確保することが推奨されており、その方法の1つに外部研修の活用が含まれます。そのため、セミナーの内容を同僚と共有することで、部署のケアの質向上につながります。

研修名:〇〇セミナー
日時:20〇年〇月〇日(〇)〇時〇分〜〇時〇分
場所:〇〇会場 主催者:〇〇〇〇

【研修で学んだこと】
最新の〇〇の治療法や看護ケアについて学びました。○○によるケアでは○○の効果が得られるとのことで、より患者さまの症状緩和が期待できると感じました。また、〇〇患者さまへの看護介入について新しい考え方を知り、日々の業務を見直すきっかけになりました。部署の課題解決にもつながる知見を得ました。

【今後の目標】
今後は、研修で得た新しい知識を、担当している患者さまのケアに活かせるように努めます。学んだ内容をまとめて、部署内で勉強会を開催して、チームで共有します。
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学会参加の報告書例

学会に参加した際の報告書は、最新動向を把握したことを部署の看護師に共有するためのものです。学会のテーマや発表内容をまとめ、自分の看護観にどう影響したかを記載することが大切です。

学会名:第〇回〇〇学会
日時:20〇年〇月〇日(〇)〜〇月〇日(〇)
場所:〇〇会場 主催者:〇〇〇〇

【学会で学んだこと】
〇〇についての最新の研究発表を聴講し、最新の知見や動向を学びました。〇〇の研究が今後の看護に与える影響について深く考察する機会となり、看護師として働く意義を再確認できました。

【今後の目標】
今後は、学会で学んだことを日々の看護に活かし、患者さまのQOL向上に努めます。また、自身の看護研究にも積極的に取り組んでいきたいです。
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資格取得についての報告書例

資格取得についての報告書は、専門性を高めるために努力したことを伝えるために必要な記録です。取得した資格が今後の業務にどう役立つかを具体的に書くと良いでしょう。

件名:〇〇認定看護師資格取得について
日時:20〇年〇月〇日(〇)〜〇月〇日(〇)
場所:〇〇〇 主催者:〇〇〇〇

【報告事項】
この度、〇〇認定看護師の資格を取得いたしました。研修で学んだ専門的な知識と技術を、今後の業務に活かしていきたいと考えます。

【今後の目標】
今後は、認定看護師として〇〇の専門性を高め、部署内の教育や指導に貢献したいです。チーム全体でより良い看護を提供できるように努めます。
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看護師が研修報告書を書くときに押さえたい基本マナー

研修報告書を書くとき、基本的なマナーを押さえておかなければ、看護師長から評価されにくく、同僚に経験や学びを伝えられません。ここでは、次の3つのポイントを押さえましょう。

  • 文書の形式
  • 敬語や表現のポイント
  • 誤字脱字や提出方法の注意

読み手を意識して簡潔で正確にまとめることが評価につながります。

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文書の形式

研修報告書を書くときは、箇条書きと文章形式を使いわけましょう。

箇条書きを使うことで、ポイントを絞ってまとめられるため簡潔に伝えられます。一方、文章形式は自分の言葉で説明できるため、考えや感想を詳しく書きたいときに有効です。

箇条書きと文章形式をバランス良く使うことで、相手に伝わるようにまとめられます。

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敬語や表現のポイント

研修報告書は、看護師長や目上の人が読むことが多いため、敬語や丁寧な表現を使いましょう。

「です」「ます」調で統一し、読みやすい文章を心がけてください。「〜だ」「〜である」といった断定的な表現は避け「〜と考えます」「〜と学びました」といった謙虚な表現がおすすめです。

また、研修の感想を書くときは「楽しかったです」「面白かったです」ではなく「有意義な時間でした」「多くの気づきを得ることができました」と書くのが適切です。

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誤字脱字や提出方法の注意

研修報告書を提出する前に、誤字脱字がないか確認してください。書き間違いが多いと、読み手に不注意な印象を与えてしまい、せっかくの内容が台無しになってしまうためです。

報告書を書き終えたら、提出する前に一度時間を置いて読み返しましょう。声に出して読むと、ミスに気づきやすくなります。同僚に目を通してもらうことも一つの手です。

また、提出方法がわからない場合は、看護師長に「こちらの報告書はメールで提出してもよろしいでしょうか」と確認してください。誤字脱字の確認と提出方法を守ることは、社会人としての基本マナーです。

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看護師の研修報告書の構成と書き方の4つのポイント

研修報告書に記載すべき構成を理解しておくことで、伝わりやすい書類を作成できます。ここでは、研修報告書のおもな構成と書き方のポイントを解説します。

  • 冒頭
  • 研修内容のまとめ
  • 研修での学びや気づきの整理
  • 今後の業務への活かし方

これらのポイントを押さえて書くことで、研修内容が簡潔にまとまり、看護師長や同僚に学びをしっかりと伝えられます。

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冒頭

研修報告書の冒頭には、次の項目を記載しましょう。

  • 研修名
  • 日付
  • 所属部署
  • 氏名

これらの情報がなければ、誰がいつ、何の研修に参加したのかがわからなくなってしまいます。冒頭に必要な情報を記載することで、読み手が一目で報告書の概要を把握できます。

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研修内容のまとめ

研修内容をまとめる際は、内容を書き写すのではなく、自分にとって重要だと感じた部分に絞って記載しましょう。要点がまとまっていないと、何を学んだのか伝わりにくくなってしまうからです。

「研修内容」の項目では、研修のスケジュールに沿って「午前中は〇〇の講義、午後は〇〇の演習でした」のように書きます。印象に残った内容を「〇〇の患者さまへの対応方法について学びました」と加えるのがおすすめです。

研修内容を要約してまとめることで、読み手に学びが伝わりやすくなります。

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研修での学びや気づきの整理

研修での学びや気づきを整理することは重要です。研修で得た知識が考えにどのような影響を与えたのか、具体的に記載しましょう。

「研修の学び」という項目を設け「これまで〇〇の患者さまへの対応に苦手意識がありました。今回の研修で〇〇の知識を深められ、患者さまとの信頼関係を築く自信がつきました」のように書くことで、学びを伝えられます。

また、研修の学びや気づきを言語化することで、学びをより深められます。

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今後の業務への活かし方

研修報告書を書く目的は、今後の業務に学びを活かすことです。研修で得た知識やスキルを、日々の業務にどう活かすか具体的に記載してください。

「今後の業務への活かし方」という項目では「今後は、研修で学んだ〇〇の知識を活かし、患者さまの〇〇を改善したいです」のように、具体的な目標を立てましょう。

目標を共有することで、看護師長もあなたの成長をサポートしやすくなります。

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看護師が研修報告書でテンプレートを使う際の注意点

研修報告書の作成時間を短縮できるテンプレートですが、使い方を間違えると、かえって看護師長からの評価を下げる恐れがあります。ここでは、研修報告書でテンプレートを使う際の注意点を解説します。

  • そのままコピペせず自分の言葉で書く
  • 施設や看護師長の指示に沿ったフォーマットを確認する
  • 研修内容と日常業務を関連づけて書く

これらの注意点を守ることは、単に報告書を完成させるだけでなく、研修で得た学びをしっかりと身につけるためにも不可欠です。テンプレートをうまく活用し、学びを最大限にアピールしましょう。

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そのままコピペせず自分の言葉で書く

テンプレートをそのままコピーして貼るのは避けてください。テンプレートをそのまま使うと、自分の学びや考えが伝わらない報告書になってしまうためです。

テンプレートの例文を参考にする際は「〇〇を学びました」という一文だけでなく「〇〇について、患者さまとのコミュニケーションの重要性を学びました。今後、〇〇の状況で活かしたいです」のように、自分の言葉で具体的に表現しましょう。

テンプレートはあくまで参考として活用し、自分の言葉で作成することが大切です。

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施設や看護師長の指示に沿ったフォーマットを確認する

研修報告書を作成する前に「報告書の書き方はどのようにすればよろしいでしょうか」と、フォーマットがあるか確認しましょう。

フォーマットを無視して作成すると、再提出を求められたり、円滑に報告が進まなかったりするかもしれません。事前にフォーマットを確認しておくことで、二度手間を防げます。

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研修内容と日常業務を関連づけて書く

研修報告書では、研修で得た知識を日常業務と関連づけて書くことが重要です。そうすることで、研修が看護の仕事にどう役立つのかを具体的に伝えられます。

「今回の研修で学んだ〇〇の知識を、担当している患者さまの〇〇に活かしたいです」のように、実際の業務内容と結びつけて書くのがおすすめです。研修内容と日常業務を結びつけることで、報告書の説得力が増します。

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看護師の研修報告書についてのよくある質問

ここでは、看護師の研修報告書についてよくある質問に回答します。

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Q1:研修報告書はどのくらいの文字数で書けば良いですか?

研修報告書の文字数にはっきりとしたルールはありません。

一般的にA4用紙1枚程度に収めると読みやすいとされていますが、施設や看護師長の指示に従うことが大切です。文字数が多すぎると、読み手にとって負担になるため、簡潔にまとめることを意識しましょう。

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Q2:研修報告書に感想は書くべきですか?

研修報告書には、個人的な感想だけでなく、業務にどう活かすかを記載しましょう。

研修でどのようなことを感じたのか、どのような気づきがあったのかを具体的に書くことで、学びや経験を同僚と共有できます。

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Q3:研修内容を正確に書けないときはどうすれば良いですか?

研修内容を正確に書けない場合は、研修中のメモや資料を見返しましょう。

それでも正確に書けない場合は、無理に書こうとせず、自分が理解できた範囲で簡潔にまとめてください。

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看護師の研修報告書のテンプレートを活用して学びを現場に活かそう

研修報告書は、研修で得た学びを整理し、今後の業務に活かすための大切な書類です。テンプレートは、あくまで作成時間を短縮するためのツールとして活用し、自分の言葉で経験や思いを伝えましょう。

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<参考サイト・文献>

看護師のまなびサポートブック|日本看護協会

職場における学び・学び直し促進ガイドライン(令和4年6月策定)について|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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