訪問看護DX事例|ウィル訪問看護ステーションの現場から始まる業務改革

NsPace Careerでお付き合いのある訪問看護ステーションのDX事例をご紹介します。
介護や医療の現場では、人の手によるケアが最も重要である一方、事務作業や電話対応といった業務が大きな負担となっています。
今回ご紹介するウィル訪問看護ステーション様では、現場スタッフが「利用者さんと向き合う時間」を最大化するために、訪問看護DX・介護DXの取り組みを推進。現場に寄り添った改革がどのように進められているのかを詳しく見ていきます。

「現場の“困った”を、ひとつずつ消していく。」介護・医療業界のDXを現場から牽引する──WyL DX担当の挑戦
介護や医療の現場は、人の手によるケアが何よりも大切な仕事。
一方で、その裏側には膨大な事務作業や連絡業務があり、現場スタッフの時間を奪っている現実があります。
訪問看護事業を展開するWyLでは、そうした業務をデジタルの力で効率化し、利用者さんと向き合う時間を増やすためのDX推進が進行中です。
その中心を担うDX担当者は、現場に寄り添いながら、新しい仕組みを一歩ずつ根づかせています。
経営者から介護・医療のフィールドへ
IT・コンサル会社での勤務の後、30歳頃から約10年間、異なる業種の小規模企業を3社経営。ITを活用した事業運営やシステム開発に長く関わり、幅広い経験を積んできました。
しかし、40代に差しかかった頃、家族の介護が必要となり、24時間家にいなければならず全く仕事ができなくなりました。
2年半ほど仕事から離れたことで、介護の大変さを身をもって知り、
「この経験をきっかけに、自分の知識やスキルを介護や医療の現場で役立てたい」
と考えるようになりました。
介護・医療分野でのDX事業責任者として
再び働ける状況になった約5年前、自身の介護経験とITの知識を世の中で活かせないかと考え、社会福祉法人に入社、介護業界のIT活用を推進するDX部門の責任者として、全国の介護メーカーや事業者からの相談を受け、システム導入や業務改善を支援しました。
自治体や行政との連携案件も多く、日本各地の事例に触れられたのは大きな経験でした。
3年ほど在籍した後、全国でホスピス事業を展開する企業にDX担当として入社。
介護だけでなく医療現場の業務効率化や情報共有の仕組みづくりに取り組みました。
介護・医療双方でDX事業責任者を務めた経験は、現在の仕事の確かな土台となっています。
WyLとの出会いと入社
現在、WyLの取締役でもある志水さんとは、過去に事業のつながりがあり、人柄などは知っていました。その彼がWyLに出資するとともに参画すると知り、「きっと何か面白いことをやる」と感じ、すぐに連絡。代表の岩本さんとも話し、現場の役に立つ仕組みづくりができると考え、入社を決意しました。
社内のITを総合的に支える立場として、現在は社内唯一のIT専任として幅広い業務を一手に担当。
DX担当といっても、実際には通信環境の不具合やPC操作の不明点といった日常的なトラブル対応にも多くの時間を割いています。どれも地味に思えるかもしれませんが、現場にとっては業務を止めてしまう大きな問題です。一つひとつ解決し続けることで、やがて未然に防げるようになり、安心して働ける環境づくりにつながると考えています。

現場の負担を減らす電話対応と書類送付の業務改革
今集中的に取り組んでいるのが、電話対応と書類送付の業務を変えていくことです。
まず、電話対応ですが、現状では「事務所に戻らないと対応できない」「専門的な質問は折り返しが必要」といった課題があり、利用者様へ適切な対応ができていなかったり、スタッフの負担が大きくなる場面が少なくありません。
そこで、外出先からでも担当スタッフが直接電話を受けられ、やり取りをチームで共有できる仕組みを整備中です。これにより、対応スピードが上がり、その場で解決できるケースが増えることで、利用者さんの安心と現場の心理的負担軽減につながることを目指しています。
ただ、電話対応は、そのままで導入すると外にいる看護師に負担が寄ってしまう可能性があります。そのため、短期的には役割分担のルールを整え、将来的には対応を集約する「センター化」を進めて分散できる体制を整えることで、ツールの効果を最大化していく考えです。
また、書類送付の効率化も進めています。計画書や報告書といった重要書類の郵送は、これまで人の手で仕分けや発送を行うため、多くの時間と労力がかかっています。そこで、AIを活用して書類を自動で読み取り・仕分けし、郵送手続きを迅速に代行できる仕組みを導入していく予定です。
この仕組みでは進捗状況を管理画面で確認できるようにすることで、「今どの書類がどの段階にあるのか」が一目で分かり、ミスや手戻りを防止できます。こうした取り組みにより、スタッフは本来のケア業務により集中でき、サービス全体の品質向上にもつながると考えています。

自社開発アプリによる効率化
もう一つの取り組みとして、社内で必要なアプリを自社で開発しています。AppSheetというGoogleのツールで顧客管理システムを構築して、稼働させています。今はAIもありますし、ローコード・ノーコードのツールが充実しているため、必要な仕組みを素早く形にできます。
顧客管理システムは開発開始からおよそ1週間程度で完成しました。現在は研修管理用のアプリも作成中です。
こうした環境によって、今後は看護師自身が「自分たちに必要なアプリ」を自分で作れるようになると期待しています。大規模なシステム導入ではなく、現場の課題をその場で解決する小さな開発を積み重ねていくことが、私たちの強みになっています。

ビジョンと社内文化──トップのマインドがつくる空気
私はこれまでWyLでDXに挑戦する中で、失敗もしています。結果として単に現場の負担を増やしてしまったこともありました。
当然その場合にはメンバーにお詫びをしますが、これまで失敗を責められるようなことはありませんでした。それは、WyLには「失敗も含めて挑戦することに意味がある」文化があるからだと思います。
これは代表の岩本さん自身が数えきれないほどの失敗を重ねながら挑戦を続けてきたことが会社全体に息づいています。
入社時に岩本さんから言われた言葉の一つが、「雑務で利用者さんのそばにいる時間を奪われる現実を変えて、ベッドサイドの時間を増やしてほしい」というものでした。これは、ケアを最も大事にしているWyLだからこその価値観だと捉えています。

🙏最後まで読んでくださってありがとうございました。
WyLは「ベッドサイド🛏の時間最大化」を目指し、DXに力を入れております。
👇少しでも気になった方は、公式サイトもぜひご覧ください👇

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いかがでしたでしょうか。
現場の課題に寄り添いながら、一歩ずつ進められている訪問看護DXの取り組みは、多くの介護・医療事業者にとっても参考になるはずです。
NsPace Careerでは、今後も訪問看護・介護・医療業界のDX事例を紹介し、現場で働く方々の一助となる情報をお届けしていきます。
※本記事はウィル訪問看護ステーション様のnote記事を、了承をいただいたうえで転載しています。
