【看護師の面接対策】成功体験を伝えるコツ6選!すぐ使える例文つきで解説

公開日:2025/07/28 更新日:2025/07/28
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看護師の面接で「成功体験」について質問され、どのように答えたら良いか悩んでいませんか。これは、応募者のスキルや人柄、当院への適性を見極めるための重要な質問です。

この記事では、看護師の面接で成功体験を効果的に伝えるためのコツと、すぐに使える例文を紹介します。

応募者の魅力が採用担当者にしっかりと伝わり、自信を持って面接に臨めるでしょう。ぜひ最後まで読んで、面接対策に役立ててください。

看護師の面接で成功体験を聞かれる理由

「成功体験」とは、患者さまとの信頼関係の構築や急変対応など、看護の現場で達成感を味わった経験のことです。看護師の面接で成功体験を聞くのには、はっきりとした理由があります。

  • スキルや経験を確認したい
  • 人柄や価値観を知りたい
  • 病院の理念と応募者がマッチするか把握したい

採用担当者は応募者のこれまでの経験から、入職後に活躍できる人材かを見極めようとしています。それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。

スキルや経験を確認したい

成功体験を通じて、応募者がどのようなスキルや経験を培ってきたのかを採用担当者は確認したいと考えています。

患者さまとのかかわり方や問題解決能力、専門知識の活用方法などを具体的に示す機会になるからです。

急変対応の成功体験であれば、迅速な判断力や冷静な行動力といったスキルがあることがわかります。このように、採用担当者は応募者のスキルや経験を把握できます。

人柄や価値観を知りたい

応募者の人柄や仕事に対する価値観を知ろうとしています。

成功体験を話すなかで、何に喜びを感じ、どのような状況でやりがいを持つのかが明らかになるからです。患者さまの笑顔にやりがいを感じたエピソードから、傾聴力や共感力のある人柄を推測できます。

チームでの協調性や、困難に直面したときの考え方なども伝わるため、応募者がどのような人物であるかを把握できます。

病院の理念と応募者がマッチするか把握したい

病院にはそれぞれ独自の理念や方針があるため、採用担当者は、病院の理念と応募者の考えが合っているかを把握したいと感じています。

「患者さま中心の医療」を掲げる病院であれば、患者さまに寄り添った成功体験が求められます。

応募者の成功体験が、病院が求める看護師像や目指す医療と一致しているかを確認することで、入職後のミスマッチを防げるでしょう。

看護師の面接で成功体験を効果的に伝える6つのコツ

看護師の面接で成功体験を効果的に伝えるためには、いくつかのポイントがあります。

  • 結論から話す
  • エピソードを具体的にする
  • 成功から学んだことや過程も語る
  • チームへの貢献を盛り込む
  • 志望先の理念と重ねて話す
  • 1~2分くらいのボリュームにする

これらのコツを押さえることで、採用担当者に応募者の魅力を最大限にアピールできるでしょう。

結論から話す

まず結論から話し、それから詳しく説明することが重要です。採用担当者は、限られた時間のなかで多くの応募者と面接するため、何を伝えたいのかを最初に明らかにすることで、話の全体像が掴みやすくなります。

「私は精神科病棟での経験で、患者さまの不安を軽減できました」のように、最初に要点を話します。結論から話すことで、応募者の伝えたいことが採用担当者にスムーズに届くでしょう。

エピソードを具体的にする

エピソードを具体的に話すことで、採用担当者も状況がわかりやすくなります。

「不安を軽減した」だけでなく「入院当初は眠れないと訴えていた患者さまに、リラックスできるようケアした結果、ぐっすり眠れるようになりました」と、具体的な状況を示すことで、行動や成果がより鮮明にイメージできます。

応募者の強みが採用担当者にしっかり伝わるでしょう。

成功から学んだことや過程も語る

成功した結果だけでなく、その成功に至るまでのプロセスや、そこから何を学んだのかも語りましょう。結果だけでは、応募者の成長意欲や課題解決能力がわかりにくいからです。

「心を開いてくれなかったため、わずかな変化に気づけるように意識した経験から、患者さまに寄り添う大切さを学べました」と、努力や苦労した点も含めて話すことが大切です。

成功体験で得た学びは、入職後にどのように活躍できるのかをアピールする材料になります。

チームへの貢献を盛り込む

看護の現場ではチームでの連携が不可欠であるため、個人の成果だけでなく、チームにどのように貢献できたかを盛り込むことが重要です。

実際に、厚生労働省「医療スタッフの協働・連携の在り方に関する取組について」にあるように、看護職には、個人の成果以上にチームとしての連携と協働が重視されるからです。

「急変時、チームとして患者さまの命を救うことに貢献できました」と伝えてください。どのように協力し、貢献したかを伝えることで協調性やコミュニケーション能力をアピールできるでしょう。

志望先の理念と重ねて話す

志望先の病院の理念や特徴は事前にしっかり調べておきましょう。そのうえで、自分の成功体験がどのように活きるのかを話すことが大切です。

「患者さま中心の看護という理念に共感しています。患者さまの不安を軽減できた経験があり、貴院でも同じように患者さまに寄り添ったケアを提供できます」と伝えると効果的です。

自分の経験が病院の求める人材像に合っていることを伝えることで、熱意や適性をより強くアピールできます。

1~2分くらいのボリュームにする

成功体験は、1〜2分程度のボリュームにまとめて話しましょう。面接時間は限られているため、長々と話すとかえって印象を悪くする可能性があります。

要点をまとめて簡潔に話すことで、応募者の話がより印象に残りやすくなります。

看護師の面接で使える成功体験の例文

ここでは、看護師の面接で使える成功体験の例文を5つ紹介します。

  1. 新卒看護師のときに患者さまとうまく関係性を築けた例文
  2. 多職種の連携で患者さまの退院支援が成功した例文
  3. 急変時に冷静に対応してチームに貢献できた例文
  4. 終末期ケアでご家族の不安を軽減できた例文
  5. プリセプターとして後輩指導で達成感を得た例文

応募者の経験に合わせて内容を調整し、面接で活用してください。志望動機と合わせて話せると好印象です。

1.新卒看護師のときに患者さまとうまく関係性を築けた例文

<例文>
私が新卒で配属された病棟で、病気への不安からか、なかなか心を開いてくださらない患者さまがいました。体調について丁寧に質問しながら、趣味や好きなことの話も聞いたところ笑顔を見せてくれ「あなたが担当でよかった」といってもらえました。この経験から、患者さま一人ひとりに寄り添い、信頼関係を築くことの大切さを学べました。貴院の「患者中心の看護を大切にする」という理念に共感しており、私の経験はその実践につながるものと考えております。

新卒としての成長過程と、患者さまへの真摯な姿勢がよくわかります。傾聴力と共感力を効果的にアピールできています。

2.多職種の連携で患者さまの退院支援が成功した例文

<例文>
以前勤務していた病院で、ご自宅での生活に不安を抱える患者さまの退院支援を担当しました。主治医やソーシャルワーカーと連携を取り、患者さまの環境やご家族の状況を共有しました。多職種で情報を共有し、患者さまに合ったサポート体制を検討した結果、安心してご自宅へ退院でき、ご家族からも感謝の言葉をいただきました。この経験から、多職種連携の重要性を改めて認識できました。貴院が推進している「チームで支える医療」という理念に沿った取り組みであり、今後もその一員として貢献したいと考えています。

チームで連携し、患者さまの生活全体を支える視点を示せています。協調性と調整能力をアピールするのに効果的です。

3.急変時に冷静に対応してチームに貢献できた例文

<例文>
急変時に、私は先輩看護師に報告し、応援を要請しました。同時に、医師の指示を仰ぎながら、胸骨圧迫や薬剤準備をおこないました。チームで協力し対応できたことで、一命を取り留めました。この経験から、緊急時の冷静な判断力とチームワークの重要性を再認識できました。「安全で迅速な医療提供をおこなう」という理念を意識し、現場で実践できるように努めたいと考えています。

緊迫した状況での冷静な判断力と、チームの一員としての貢献度をはっきりと示せています。危機管理能力もアピールできます。

4.終末期ケアでご家族の不安を軽減できた例文

<例文>
終末期の患者さまのご家族が不安を抱えていたため、私はご家族の話に耳を傾け、今後の見通しについて、ご家族が理解できる言葉で説明しました。ご家族が患者さまとの時間を大切にできるようサポートした結果「おかげで穏やかな気持ちで看取れました」と感謝の言葉をもらえました。この経験から、寄り添う看護の重要性を感じました。「尊厳ある最期を支える看護」という理念に共感し、その実践に貢献したいと考えています。

患者さまだけでなく、ご家族への配慮もできる優しい人柄があらわれています。精神的なサポート能力やコミュニケーション能力を示すのに最適です。

5.プリセプターとして後輩指導で達成感を得た例文

<例文>
前職で、プリセプターとして新卒看護師の指導を担当しました。私は業務内容のほかに、患者さまとのかかわり方や看護の喜びも伝えるように心がけました。後輩が自信を持って看護業務に取り組めるようになったときに、私は達成感を得ました。この経験から、人を育てることの難しさと喜びを学びました。貴院が力を入れている「人材育成と教育体制の充実」という方針をもとに、教育にも積極的にかかわっていきたいと考えています。

指導力や育成力、そして後輩の成長を喜ぶ人間性をアピールできます。リーダーシップや教育への意欲を示すのに役立ちます。

看護師の面接で成功体験が思いつかないときの対処法

「成功体験が思いつかない」と悩む看護師もいるかもしれません。そのときは、少し視点を変えて考えてみてください。

  • 実習や学生時代の成功体験も含めて考える
  • 失敗体験をポジティブに変換する
  • 先輩看護師から褒められたことを思い出す

それぞれを詳しく見ていきましょう。

実習や学生時代の成功体験も含めて考える

社会人になってからの経験に限らず、看護実習や学生時代の成功体験も含めて考えてみましょう。これらの経験も、応募者の強みや学びを示す良い機会です。

たとえば、次も成功体験として採用担当者に伝えられます。

  • 実習で患者さまと信頼関係を築けた経験
  • グループワークでリーダーシップを発揮した経験
  • チームの目標達成に貢献した経験

これらの経験も、応募者の成長や成長意欲をアピールする材料になります。

失敗体験をポジティブに変換する

もし具体的な成功体験が思いつかない場合は、過去の失敗体験をポジティブに変換することも有効です。失敗から何を学び、どのように改善したかを話すことで、応募者の成長意欲や反省を活かす力を表現できるからです。

「誤薬のインシデントの経験から、ダブルチェックを徹底するようになりました。その結果、現在は業務でのミスがなくなりました」のように伝えましょう。

また、自分の短所だと感じていた点を改善しようと努力した経験を話すことも効果的です。短所をそのままにせず、長所へと変えようとする姿勢は、前向きな人柄や自己成長への意欲をアピールできます。

先輩看護師から褒められたことを思い出す

先輩看護師から褒められたことや、患者さまから感謝されたことを思い出してみましょう。同僚や患者さま、ご家族から感謝された経験は、応募者の価値を客観的に示すものになるからです。

「〇〇さんの患者さまへの声かけはいつも丁寧で、見習いたいと褒めていただきました。この経験から、より丁寧なケアを心がけるようになりました」のように、エピソードを話すことで、応募者の良いところが採用担当者にもしっかり届きます。

看護師の面接で成功体験を話す際の注意点やNG例

成功体験を話す際には、いくつか注意すべき点があります。

  • 成果があいまいでないか
  • 自慢話になっていないか
  • チームではなく個人の成果ではないか

誤った伝え方をすると、かえってマイナスの印象を与えてしまう可能性があるので気をつけましょう。

成果があいまいでないか

話す成果があいまいになっていないかを確認してください。具体的な成果が伝わらないと、応募者の能力や貢献度が採用担当者に届きにくいためです。

「患者さまのADLが改善しました」だけでなく「歩けなかった患者さまが、リハビリテーションに取り組んだ結果、3か月後に歩行器で歩けるようになりました」と、数字や状況の変化などを用いて、客観的に評価できるようにしましょう。

具体的な成果を話すことで、応募者の貢献が明らかになります。

自慢話になっていないか

成功体験は、応募者の能力や貢献度をアピールする場ですが、過度な自慢は反感を買う可能性があるため、自慢話になっていないか注意が必要です。

謙虚な姿勢で話すことを心がけましょう。「私が〇〇を完璧にこなしました」ではなく「チームの一員として〇〇に貢献できました」のように、協力的な姿勢を示すことが大切です。

自慢話の回答にならないよう注意し、謙虚な姿勢で臨みましょう。

チームではなく個人の成果ではないか

看護の現場はチームで協力して働くため、個人の成果ばかりを強調しすぎないようにしましょう。個人の成果だけを強調すると、協調性がないと判断される恐れがあります。

自分がどのような役割を果たし、どのように貢献したのかを伝えることが重要です。「チームの業務効率が10%向上しました」だけでは不十分です。「チームメンバーと協力して、業務フローを見直した結果、10%の効率化につながりました」のように、チームの一員としての貢献をアピールしましょう。

協調性やチームワークをアピールするチャンスでもあります。

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看護師の面接で成功体験を伝えるコツを押さえて好印象を与えよう!

看護師の面接で成功体験を効果的に伝えることは、応募者の魅力を採用担当者にアピールするための重要なカギです。

「結論から話す」「エピソードを具体的にする」「チームへの貢献を盛り込む」などのコツを実践することで、応募者の経験がより魅力的に届くでしょう。

成功体験を話すことは、単に過去の実績を語るだけでなく、人間性や価値観、意欲を示す機会でもあります。準備をしっかりおこない、自信を持って面接に臨んでください。

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<参考サイト・文献>

医療スタッフの協働・連携の在り方に関する取組について|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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