看護師3年目の4つの課題!仕事ができないと悩むときは転職も検討しよう

公開日:2025/07/03 更新日:2025/07/03
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「なんとなくモヤモヤする」「このままでいいのかな?」
看護師として3年目を迎えた今、そんな気持ちを抱えていませんか?

現場にも慣れ、後輩もできて、少しずつ任される仕事も増えてきた。だけどその一方で、プレッシャーや責任の重さに押しつぶされそうになったり、将来がぼんやりして見えなかったり…。それは、あなただけの悩みではありません。

この記事では、看護師3年目が直面しやすい課題や不安の正体を解き明かし、モヤモヤを整理するヒントをお伝えします。
「自分らしく働ける道を見つけたい」と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。きっと、次の一歩が見えてくるはずです。

看護師3年目はプリセプターやリーダー業務を担いながら自身の成長に向き合う時期

看護師3年目は「一人前」と「中堅」の狭間で責任が増す時期です。

3年目になって業務に慣れ視野が広がる一方、後輩指導やリーダー業務など新たな役割が増え「できる自分」と「自信のない自分」のギャップに悩むこともあります。

うまく教えられないもどかしさ、後輩の成長をサポートする難しさを実感することもあるでしょう。

また、重症患者さまの対応や委員会活動のリーダーなど、責任の重みを感じる場面も多くなり、判断力や調整力が問われがちです。

これまでの経験だけでは対応しきれないことが増え、より確かな知識や経験の積み重ねが必要だと実感するのが、看護師3年目といえます。

看護師3年目の4つの課題

看護師3年目は、以下の課題に直面しがちです。

  • スキル不足・知識不足
  • 人間関係・コミュニケーションの難しさ
  • キャリア・将来に関する不安
  • 心身の不調に関する悩み

それぞれの課題を詳しく解説します。

1.スキル不足・知識不足

看護師3年目になると、専門的な知識や判断力が求められるようになります。

重症患者さまや対応が難しいケースを任される場面も増え、次のような点で未熟さを感じやすくなります。

  • 病態生理
  • 根拠にもとづいたケア
  • 適切なタイミングでの迅速な判断

経験豊富な先輩看護師と比較して「自分は成長が遅いのでは」と感じたり「本当にこれで合っているのかな?」と迷ったりしながら業務を進めることもあります。

これまでに経験したことがない病気や処置にかかわるたびに緊張や不安を抱きやすいのが看護師3年目です。

2.人間関係・コミュニケーションの難しさ

看護師3年目になると、後輩指導を任されることが増え、ケアのやり方や注射の方法などを伝える難しさに直面しがちです。

自分の知識を的確に伝えられなかったり、後輩の成長が思うように進まずもどかしさを感じたりするでしょう。

一方で、先輩からのフォローは減り、自立した看護師としての判断や発言が求められるようにもなります。

その結果、先輩に意見を求めづらい、後輩のミスを自分の指導不足として責められてしまうといった経験が増え、人間関係やコミュニケーションにストレスを感じやすくなります。

3.キャリア・将来に関する不安

看護師3年目は、看護師としてのキャリアを本格的に考え始める時期でもあります。

ある程度の業務に対応できるようになると「この先、自分はどのような看護師を目指すのか」といった将来の方向性が気になり始めます。

「ずっと臨床で働くべきか」「結婚・出産後もこの働き方を続けられるのか」など、ライフステージとのバランスを考え始める看護師もいるでしょう。

4.心身の不調に関する悩み

夜勤や長時間勤務が続く看護の現場では、体力だけでなく精神面への負担も大きく、看護師3年目も慢性的な疲労を感じやすい状況です。

責任ある立場や人間関係のストレス、患者さまへの対応による感情的な疲れも重なり、精神的に余裕をなくしてしまうこともあります。

日本看護協会の「2023年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析」によると、精神的な健康を理由に退職を考える看護師の割合は、24歳以下で18.0%、25歳~29歳で9.7%でした。

イライラしやすい、食欲がない、眠れないといった心身の不調は、看護師3年目だけでなく看護師の方が見落としがちなサインです。

5.業務量と時間管理に関する悩み

看護師3年目になると、任される仕事の量や範囲が広がる傾向にあります。

リーダー業務やチーム内の調整役を担うようになるケースもあり、業務の優先順位づけや時間の使い方に悩む看護師3年目も多いでしょう。

患者さまのケア、記録業務、後輩への指導、カンファレンスの準備などが重なると「何から手をつければいいのかわからない」と感じる場面も出てきます。

自分のキャパシティを超えた業務を抱え込んでしまい、ミスや疲労の原因になることも少なくありません。

タスク管理や業務分担のスキルを身につけることが、看護師3年目の新たな課題のひとつです。

看護師3年目が抱きやすい悩みや不安については、下記の記事でも詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。

関連記事:看護師3年目で転職するには?成功のポイントや目的別おすすめの職場

看護師3年目が漠然とした悩みを乗り越える方法

看護師3年目の「このままでいいのだろうか」といった漠然とした悩みを乗り越える方法は、次のとおりです。

  • 悩みを言語化・見える化する
  • 具体的な目標設定をする
  • ロールモデルを見つける
  • 研修会や勉強会に参加する
  • オンライン学習や書籍で自己学習する
  • 気軽に相談できる人を見つける
  • 心身を保つためのセルフケアを取り入れる

紹介する方法を参考に、前向きに進んでいくためのヒントになれば幸いです。

悩みを言語化・見える化する

まずは、漠然と感じている不安やモヤモヤの正体を明らかにしましょう。

頭のなかで考えていることを、とにかく紙やノートに書き出して「見える化」してください。

より具体的に書き出すことで、客観的に見つめ直せます。

また、家族や友人、同期など信頼できる人に話を聞いてもらうだけでも、考えが整理できるかもしれません。

自分でも気づいていなかった感情や悩みの原因が見えてくることもあり、次の行動も見えてくるでしょう。

具体的な目標設定をする

悩みがぼんやりしているときは、明確な目標を設定することで気持ちが安定しやすくなります。

たとえば、次のような目標を立ててみてはいかがでしょうか。

目標の種類達成までの期間具体例
短期目標3ヶ月~半年・特定の疾患をより深く理解する
・後輩指導で〇〇ができるようになる
長期目標1年~数年・認定看護師の取得に向けて勉強を始める
・ワークライフバランスを保つ働き方を見つける

目標があることで、日々の業務にも意味や目的が見いだせ、モチベーションの維持にもつながります。

ロールモデルを見つける

「こんな看護師になりたい」と思えるロールモデルを見つけることも、成長の原動力になります。

職場の先輩や外部の研修で出会った看護師など、理想とする姿を体現している人に目を向けてみましょう。

ロールモデルを見つけることで、自分の進みたい方向や将来のビジョンが明らかになります。

たとえば、育児と仕事をバランスよく両立している先輩に、どんなコツやポイントがあるか聞いてみると参考になります。

実際の経験から得られる言葉には、自身の成長につながるヒントが含まれているかもしれません。

研修会や勉強会に参加する

知識やスキルに不安を感じている場合は、積極的に学びの機会を活用しましょう。

院内研修や勉強会では、基礎知識の再確認や最新の医療技術の習得ができ、現場での自信につながります。

また、興味のある分野や苦手分野に特化したセミナー・学会へ参加するのも効果的です。他施設の看護師の方と交流することで、新しい視点が得られ、刺激を受けることもあります。

オンライン学習や書籍で自己学習する

忙しくてまとまった時間がとれない看護師の方は、オンライン学習や書籍など、自宅で手軽に学べるツールでの自己学習がおすすめです。

自己学習は、根拠にもとづいた看護実践力を高めるうえで役立ちます。自分のスタイルに合った方法で自己研鑽しましょう。

気軽に相談できる人を見つける

ひとりで悩みを抱え込んでいると、気づかぬうちに心身に負担がかかっている可能性があるため、気軽に話せる相手を見つけることがメンタルの安定につながります。

とくに、先輩看護師は、看護師3年目と似たような悩みを乗り越えてきた存在であるため、相談すると具体的なアドバイスやヒントが得られるかもしれません。

心身を保つためのセルフケアを取り入れる

心と身体の健康を守ることは、看護師として働き続けるための土台です。

以下のようなセルフケアを意識的に取り入れましょう。

セルフケア具体例
質の良い睡眠・寝る前のスマホを控える
・寝室の環境を整える
バランスのとれた食事・1週間単位でバランスのとれた食事を意識する
・栄養補助食品も活用する
適度な運動・ウォーキングや軽いジョギングなどで身体を動かす
・自宅でできるストレッチやヨガを取り入れる
リラックスタイム・好きな音楽を聴きながらお風呂に入る
・アロマセラピーや瞑想などで心を落ち着かせる

セルフケアは、自身を守るための大切な手段です。無理なく続けられる方法を見つけて取り組んでみてください。

看護師3年目で仕事ができないと悩むなら働き方を見直すのも選択肢のひとつ

「もう限界かもしれない」と感じたら、以下の方法で環境を変えるのも選択肢のひとつです。

  • 部署異動を検討する
  • 雇用形態を変える
  • 転職を視野に入れる

看護師として働き続ける道はひとつではありません。紹介する方法を参考に、自分に合う働き方を見つけましょう。

部署異動を検討する

今の部署の人間関係や業務内容に大きなストレスを感じているなら、部署異動を検討しましょう。

患者層や看護方式、人間関係の雰囲気は部署によって異なるため、異動によって悩みが解消されたり、興味のある分野の看護に集中できたりする可能性があります。

部署異動を考える際は、まず看護師長や看護主任、信頼できる先輩などに相談してみるのがおすすめです。

正直な気持ちを伝えることで、思いがけない解決策が見つかることもあります。

新しい部署での経験は、看護師としての視野を広げ、新たなスキルや知識を習得する貴重な機会にもなるでしょう。

雇用形態を変える

夜勤や残業が心身の負担になっているのであれば、雇用形態を変えることも視野に入れてみましょう。

たとえば、次の働き方が看護師3年目に合っているかもしれません。

雇用形態メリット
日勤のみの常勤・夜勤がなく規則的な勤務時間で働ける
・心身への負担が軽減する
アルバイト・パート・勤務日数や時間を調整できる
・プライベートの時間を確保しやすい
・子育てや介護中でも働きやすい

雇用形態を変えることで給与やキャリアパスに影響する場合もありますが、心身の健康を最優先に考えることが大切です。

転職を視野に入れる

現在の職場での悩みや不満が大きく、改善できないと感じる場合は、以下のように状況を変えられるかもしれないため、転職も有効な選択肢です。

  • 希望に合った労働条件の職場を見つけられる
  • 人間関係や職場の雰囲気を変えることでストレスが軽減する
  • 現在の職場では得られない、多様な働き方や専門分野を見つけられる

さまざまな選択肢を知るきっかけにもなるため、まずは病院や施設の情報を集めてみましょう。

「3年目での転職は早いのでは?」と感じる看護師もいるかもしれません。

しかし、3年目はある程度の経験を積んでおり、かつ新しい環境にも柔軟に対応できる時期として、転職市場では高く評価される傾向にあります。

訪問看護は、高齢化にともなって、今後さらにニーズが高まることが予想されており、採用されやすい分野といえるでしょう。

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看護師3年目は悩みの多い時期!無理せず働きやすい環境に転職しましょう

看護師3年目は、仕事には少しずつ慣れてきたものの、責任が増えたり人間関係の難しさに直面したりと、心も体も疲れやすい時期かもしれません。

でも、そんな中で感じる迷いや葛藤は、看護師として一歩成長するための大切なステップでもあります。

悩みを言葉にして誰かに話してみたり、自分自身をいたわる時間を意識的につくったりすることが、前向きに働き続けるためのヒントになるはずです。

もし今の環境がつらいと感じたら、部署を変えたり、転職を考えたりするのもひとつの選択肢。無理をせず、自分に合った働き方を見つけていきましょう。

<参考サイト・文献>

2023年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析|日本看護協会

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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