細やかな連携で、利用者の生活に安心を~チームで支え合う職場づくり~アルト訪問看護ステーション 小島さんにインタビュー

公開日:2025/06/24 更新日:2025/06/24
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アルト訪問看護ステーションは、開設から20年近くにわたり地域に深く根差し、利用者様一人ひとりに寄り添う質の高い看護を提供しています。管理者を務める小島様は、このステーションで19年にわたり、訪問看護師としてその歴史を支えてきました。そんな小島様に、アルト訪問看護ステーションの魅力や訪問看護師としてのやりがい、そして今後の展望についてうかがいました。

訪問看護との出会いは「ご縁」

看護学校を卒業後に系列の病院で3年間、急性期の内科や循環器科の病棟に勤め、結婚をきっかけに一度退職しました。28歳頃に、また病棟で2年半ほどパート勤務をしましたね。妊娠・出産を経て、子どもが小さいうちはパートとして診療所に勤めました。そこで3年ほど働き、子どもが小学校に上がるタイミングで一度看護師の仕事をお休みしたんです。

そして38歳のとき、当ステーションにご縁をいただきました。実は身内が当ステーションのグループ系列のサービスを受けていて。その関係で、会社の担当者の方から「働いてみない?」と声をかけられたんです。そのご縁がきっかけで、今に至るまで19年間、このステーションでお世話になっています。

「アルト訪問看護ステーション」の強みをお話しされる小島さん

アルト訪問看護ステーションの強み:グループ連携と多職種協働

当ステーションの一番の強みは、グループ全体での密な連携にあります。グループ内では住宅型有料老人ホームや認知症のグループホームも運営しており、在宅でのケアが難しくなった利用者さんも、グループ内の施設で継続してサポートできるんです。利用者さんの状況に合った環境で生活できるようサポートできるのは、私たちにとっても大きな喜びですね。

また、同じグループ内にデイサービスもあるので、利用されている方も多く、グループ全体で利用者さんに関われるので、連携がとてもスムーズなんですよ。利用者さんのちょっとした変化……

たとえば身体に小さな傷を見つけたときには、すぐにデイサービスのスタッフと連絡を取り合い、悪化予防に努めることができます。このような迅速で丁寧な連携は、利用者さんにとって大きな安心につながっているのではないでしょうか。

さらに、ケアマネジャーも同じ建物内にいることがほとんどなので、ひとつのグループ内ですべてのサポートが提供できますし、医療面では系列クリニックとの連携も密に取れています。

このように、多職種と細やかに連携できる環境があるからこそ、利用者さんに質の高い看護を提供できているんです。外部の事業所からの介入がない分、まるで身内のように個別性に応じたサポートができる、そんな環境が整っていると感じています。

働きやすい環境と温かいチームワーク

私が長く働き続けられるのは「働きやすさ」に配慮された環境があるからだと思います。たとえば、有給休暇はほぼ完全に消化できる体制が整っていますし、子育て世代へのサポートも手厚いんですよ。

グループ内に保育園があるので、子どものいるスタッフも安心して働けます。実際に、現在も子育て中のスタッフが数名おり、産休からの復帰実績もあります。お互いに子育てへの理解が深く、子どもの急な発熱や体調不良などにも融通の利く環境が整っているのは、本当に助かるところですね。

当ステーションのチームワークも自慢です。利用者さんの訪問は受け持ち制ではなく、ケアの方針はみんなで相談しながら決めています。訪問業務や勤務形態の都合上、全員がそろってカンファレンスをおこなう時間を取るのは難しいのですが、スタッフ2~3人でも積極的に話し合い、その内容を、全員が見て共有できるように工夫しています。

そうすることで、ステーション内での意見の統一が図れますし、スタッフ一人ひとりの意見を反映したケアを確立できるんです。

オンコール体制についても、今はおもに私が担当していますが、新しく入ってくれた常勤スタッフが慣れてきたら、ひとりに負担が偏らないよう分担していく予定です。現時点で在籍しているスタッフは、半数が訪問看護未経験者でした。当ステーションでは、未経験の方でも働きやすいように、手厚いフォローがありますので安心してもらえると思います。

病院での経験がある方も多いので、そのときにはオリエンテーションを通して、訪問看護の基本や、病院との違いを丁寧に伝えています。あとは日々の訪問を通して、実践的な教育とフィードバックを大切にしているので、しっかりと訪問看護の現場を学んでいける環境です。

これまで、人手が少ない時期が多く、正直大変なこともありました。しかし、利用者さんに対して責任を持って看護を提供している以上、新しいスタッフが入るまでみんなで協力し、なんとか乗り越えてきました。

最も大変だったのは、やはりコロナ禍の時期です。当時は、2〜3週間休みがない状況が続きました……人数が少ないなかで感染症対策にも気を配りながらの仕事は、本当にしんどかったです。でもこの経験を通して、スタッフ間の絆は一層強まったと感じています。みんな優しくて協力的なので、居心地がいいんですよ。長く勤めたいと思える職場だと感じていますし、気遣いなく働ける環境です。

「アルト訪問看護ステーション」の仕事風景

密な連携が訪問看護のやりがいにつながる

訪問看護師のやりがい、魅力は本当に尽きません。当ステーションはクリニックが母体で、診療所と連携しているので、医療的ケアが必要な方、たとえば在宅酸素療法をおこなっている方や、がんのターミナルケア、重症度の高い利用者さんも担当します。看取りのケアや、がん、さまざまな疾患、高齢によって少しずつ状態が悪化していく方々への看護を通して、常に多くの学びがあります。

現在は精神疾患の利用者さんはほとんどいませんが、高齢でさまざまな疾患を抱えた方が多いため、きめ細やかな看護を提供できるのが特徴です。在宅ならではの、利用者さん一人ひとりに時間をかけてじっくりと寄り添うことができるのは、この仕事の醍醐味だと思っています。自分が「こうしていきたい」と思う看護ができる、これは本当に大きなやりがいにつながっていますね。利用者さんが安心して最期まで過ごせる環境をサポートできるよう、施設やご家族、先生方と密に連携を取りながら支援できるよう心がけています。

地域を支えていくために。連携を活かして利用者の願いを叶える

現状は小規模なステーションですが、今後、スタッフが充実すれば、利用者さんからの新規の介入依頼も積極的に受け入れていきたいと考えています。とくに、ターミナルケアの対象者や医療保険を利用される方々への支援を拡大していきたいですね。今は、人手不足で母体のクリニックからの依頼でさえ断らざるを得ないこともあるんです。

利用者さんの生活を地域で支えていくためには、なによりも「人」が必要です。私たちは、利用者さんのためにグループ内で密に連携することを得意としています。この連携を活かし、今後も利用者さんやご家族の「このまま家で過ごしたい」という願いを支え続けたいと思っています。利用者さんやご家族はもちろん、多職種と連携・協力できる訪問看護を提供したいと考えている方に、ぜひ来ていただきたいです。

インタビュアーより

看護師だけでなく、介護士やケアマネジャーとの細やかな連携で利用者さまに質の高い看護を提供されているアルト訪問看護ステーション様。ステーション内のコミュニケーションも活発で、相談しやすく働きやすい職場環境が整っています。「利用者様のために」という想いをスタッフ全員が持ち、同じ方向に進んでいける…そんなチームワークのある素敵なステーション様です。

事業所概要

アルト訪問看護ステーション(大阪府大阪市)

住所:大阪府大阪市西成区南津守1丁目5-24

運営方針・理念:

・自宅で療養されている利用者様を、主治医や多職種と連携を行いながらサポートします。

・利用者様が安心して快適な療養が送れるよう、病状や状態に応じた適切な看護サービスを提供します。

事業所紹介ページ:https://ns-pace-career.com/facilities/14870

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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