できる看護師の特徴7選！できない看護師から仕事が早い看護師になろう

「どうしたらテキパキしている看護師になれるんだろう？」「急性期の病棟で仕事ができる看護師になって周りから評価されたい」

このように考えていたり、憧れを感じていたりする看護師もいるでしょう。

この記事では、できる看護師に共通する7つの特徴を紹介します。これらの特徴を知ることで、明日からの仕事で何を意識すれば良いのか明らかになります。自信を持って仕事ができるようになる第一歩を踏み出せるはずです。

できる看護師の特徴7選

周りのできる看護師には、共通する行動や考え方があります。この項目では、仕事が早く信頼も厚い看護師の特徴を解説します。

1. 仕事が正確でスピーディーである
2. 患者さまの変化にすぐ気づける
3. ほかのスタッフや患者さまとコミュニケーションが取れる
4. 急変時に迅速に対応できる
5. トラブルをすぐに解決できる
6. 思考を言語化するのが得意である
7. 仕事のストレスにうまく対応できる

自分のケアに少しずつ取り入れることで、できる看護師に近づけるはずです。その特徴を見ていきましょう。

1.仕事が正確でスピーディーである

看護師の仕事は、ちょっとしたミスが患者さまの生命にかかわるリスクがあるため、正確に取り組まなければなりません。

また、ひとりの看護師が多くの患者さまを担当するため、正確性に加えて素早い対応も必要です。

できる看護師は、正確さとスピードを両立させるために、手順を頭のなかで整理したり、物品の配置を工夫したりしています。

2.患者さまの変化にすぐ気づける

できる看護師は、日頃から患者さまを注意深く観察しているため、わずかな変化も見逃しません。

些細な変化に気づくためには、患者さまの普段の状態を把握しておくことが重要です。具体的には、次のようにバイタルサインだけでなく表情や言動、訴えなどあらゆる情報から患者さまの状態を読み取ろうとします。

• いつもより表情が暗い
• 普段と比べて食欲がない
• 今日は口数が少ない

これらの変化に対し、いち早く早期に異変を発見することで、重症化を防いだり、患者さまの不安を軽減したりできます。

3.ほかのスタッフや患者さまとコミュニケーションが取れる

できる看護師は、コミュニケーション能力が高く、誰とでも信頼関係を築けます。それは、相手の立場を理解し、気持ちに寄り添ったコミュニケーションを心がけているからです。

ほかの看護師や医師、患者さまやそのご家族に対して、丁寧でわかりやすい言葉で話します。

情報共有がスムーズになることで、チーム医療が円滑に進み、患者さまも安心して治療に臨めます。

4.急変時に迅速に対応できる

できる看護師は、日頃から緊急時の対応について知識やシミュレーションを通して備えているため、予期せぬ急変時にも冷静に対応できます。

たとえば、患者さまが心肺停止の状態になったとき、心肺蘇生法をすぐに開始したり、医師に連絡したりします。

迅速な初動は、患者さまの予後を大きく左右するため、定期的な研修や訓練を通して、緊急時の手順を体に覚えさせているのです。

また、できる看護師は状況を正しく把握し、ほかのスタッフへ指示もおこなえるため、チームでスムーズに対応できます。

5.トラブルをすぐに解決できる

できる看護師には責任感があり、状況を改善しようという意識が高いため、問題が起きた際に解決に向けてすぐに行動します。

たとえば、医療機器の不具合に気づいたら、すぐに臨床工学技士や医療機器メーカーに報告して修理を手配します。患者さまとのトラブルでも、放置せずに対応することで、大きな問題に発展するのを防ぐのです。

また、トラブル発生時には、感情的になることなく、客観的に状況を分析し、冷静に解決策を実行します。

6.思考を言語化するのが得意である

できる看護師は、常に物事を整理して考えているため、自分の考えや状況を的確に言葉で伝えられます。

たとえば、患者さまの状態を医師に報告する際に、重要なポイントを簡潔にわかりやすく伝えます。的確な報告は、医師が適切な判断をするためにも不可欠です。

7.仕事のストレスにうまく対応できる

できる看護師も、ほかの看護師と同じように仕事でストレスを感じることがあります。

しかし、そうしたストレスをため込まず、自分なりの方法でうまく発散しています。リフレッシュしながら、仕事へのモチベーションを維持しているのです。

たとえば、趣味の時間を持ったり、運動をしたり、信頼できる人に相談したりします。心身の健康を保つことは、長く看護師として活躍するために大切です。

「うまくいかない」改善すべき共通点できない看護師の特徴

「なぜか仕事がうまくいかない」「周りのようにスムーズに動けない」と感じることはありませんか。もしかしたら、いくつかの共通する特徴が原因かもしれません。ここでは、仕事で苦労しがちな看護師に見られる特徴を解説します。

• 確認が足りずミスをする
• 言い訳やグチをこぼす
• 時間管理が苦手である
• チームワークに欠け自分のことばかりを考えて仕事をする
• オンオフの切り替えができない

「自分に当てはまるかもしれない」と感じても、決して落ち込まないでください。これらの特徴を知ることは、改善への第一歩です。そこから抜け出すヒントを見つけていきましょう。

確認が足りずミスをする

業務の確認を怠ることで、次のようなミスにつながる可能性があります。

• 薬剤の投与量のミス
• 薬を投与する患者さまの間違え
• 輸液ポンプやシリンジポンプの操作ミス

確認不足は、自身の信頼を失うだけではなく、患者さまの安全を脅かす原因にもなります。

言い訳やグチをこぼす

何か問題が起きた際に、自分の非を認めず言い訳したり、不満ばかりを口にしたりすることがあります。

そのような態度は、責任感の欠如や現状を変えようという意欲の低さが背景にあると考えられ、チームワークが機能しなくなるきっかけになりがちです。

時間管理が苦手である

業務の優先順位をつけるのが苦手で、時間内に仕事を終わらせられない傾向があります。

タスクの洗い出しや所要時間の見積もりがうまくできないため、何から手をつければ良いかわからず、目の前の仕事にただ追われていることが多いようです。

その結果、残業が増えたり、ほかのスタッフに負担をかけたりします。

チームワークに欠け自分のことばかりを考えて仕事をする

自分の業務や都合を優先しがちで、チームの一員であるという意識が十分ではありません。

情報共有を怠ったり、ほかのスタッフのヘルプを拒否したりするため、協力体制を築けずスムーズな連携が難しくなります。チームで働くことの重要性を理解し、積極的に協力する姿勢が求められます。

オンオフの切り替えができない

仕事の疲れやストレスを引きずってプライベートな時間を楽しめなかったり、逆にプライベートの出来事を仕事に持ち込んだりすることがあります。

また、仕事とプライベートの区別があいまいなため、常にどちらかのことを考えてしまい、心身ともに休まりません。

日本看護協会「2022年病院看護・助産実態調査 報告書」によると、傷病で連続休暇を取得した看護職員がいた病院は86.5％、うち76.1％はメンタルヘルスの不調であったと報告されています。

看護師はストレスを感じやすい職業であるため、オンオフの切り替えをしながら、心身ともにリフレッシュすることが大切であるといえます。

できる看護師になるための対策

意識と行動の変化で、できない看護師からできる看護師に近づけます。この項目では、実践できる具体的な方法をいくつかご紹介します。

• 優先順位を考えて仕事に取り組む
• できる看護師の思考法を取り入れる
• 1日のタスクを書き出す
• 自己学習をする
• 周りの人をうまく頼る
• 要点をまとめて報告・連絡・相談する
• 目標をしっかりと決める
• 休日はしっかりとリフレッシュする
• 転職も視野に入れる

仕事の効率を上げる工夫や考え方を変えるヒントなど、すぐに試せることばかりです。理想とする看護師像を実現しましょう。

優先順位を考えて仕事に取り組む

まず、何から取り組むべきかを考えましょう。

緊急度の高いものや、重要なものから順番に取り組んでいくと、効率よく仕事を進められます。

日々の業務を始める前に「今日は何をすべきか」を整理する習慣をつけてみてください。

迷ったときは、先輩看護師に優先順位の考え方についてアドバイスを求めるのも良いでしょう。

できる看護師の思考法を取り入れる

できる看護師の仕事の進め方や考え方を観察してみてください。

「なぜそのように行動するのか」「今、どのようなことを考えているのか」を意識して観察することで、新しい発見があるはずです。

自分の仕事のやり方を見直せるため、できない看護師からできる看護師に変われるきっかけになるでしょう。

1日のタスクを書き出す

その日にやるべきことをリストアップしましょう。

終わったタスクにチェックを入れることで、達成感を得られ、モチベーション維持につながります。

また、タスクを可視化することで、仕事の漏れを防ぎ、効率的に業務を進められます。ひとつのタスクにどれくらい時間がかかったのか目安も一緒に書き出すと、より時間管理がしやすくなるはずです。

自己学習をする

できる看護師になるためには、常に新しい知識やスキルを学ぶ姿勢を持ちましょう。具体的には、次のことを実践してみてください。

• 研修や学会に参加する
• 専門書を読む

日々の臨床で疑問に思ったことや、もっと深く知りたいと思ったことを積極的に調べる習慣をつけましょう。最新の医療知識を学ぶことは、より質の高いケアを提供するために欠かせません。

手軽に参加できるオンライン研修もおすすめです。

周りの人をうまく頼る

ひとりで抱え込まず、困ったときは先輩や同僚といった周囲の人に相談することも、できる看護師になるためには不可欠です。

周りの人に助けを求めることは、決して恥ずかしいことではありません。

業務を進めるなかで、わからないことや困ったことがあれば、遠慮せずに周りの人に声をかけましょう。チームで協力できると、より良いケアを提供でき、自分の成長にもつながります。

要点をまとめて報告・連絡・相談する

報告・連絡・相談は、医療現場におけるコミュニケーションの基本です。相手にわかりやすく伝えるために、話のポイントを整理することが大切です。

「いつ」「どこで」「何を」「どうした」を意識すると、スムーズに伝わります。

簡潔かつ正確に情報を伝えることで、誤解やミスを防ぎ、患者さまにとっての安全なケアやスムーズなチームの連携につながります。

目標をしっかりと決める

「3ヶ月後に胸腔ドレーン挿入の介助ができるようになる」「1年後にリーダー業務ができるようになる」といった具体的な目標を設定しましょう。

目標を持つことで、日々の業務への意識が変わり、モチベーションを高く保てます。

何をすべきかがはっきりとして、日々の業務に意欲的に取り組めます。

休日はしっかりとリフレッシュする

休日は、仕事から離れて、自分の好きなことをして過ごしましょう。

心身を休ませることで、また次の日から気持ちを新たに仕事に取り組めます。

オンとオフをしっかり切り替えることは、長く働き続けるために重要です。趣味の時間を持つ、体を動かすなど自分に合ったリフレッシュ方法を見つけてください。

転職も視野に入れる

もし、現在の職場でどうしても成長を感じられない、働きにくいと感じるなら、思い切って環境を変えることもひとつの選択肢です。

そのような悩みがある方は、訪問看護師を選んでみてはいかがでしょうか。病院の看護師と比べて、訪問看護の分野では、ナースコール対応がなく、計画的に訪問スケジュールが決められているため、比較的落ち着いて仕事ができます。

また、病院での経験を在宅でのケアに活かすことができ、利用者さまと長い期間かかわれるため、やりがいを実感しやすいです。

「NsPaceCareer」は訪問看護に特化した求人サイトであり、理想の働き方を実現できます。転職をきっかけに職場環境が変わることで、新たなチャレンジにもなるでしょう。

まとめ：できる看護師になるためには転職して自分に合った職場を見つけることも大切

できる看護師の特徴を知り、日々の仕事で少しずつ意識していくことで人は変わることができます。

今回紹介した特徴を参考に、できることから取り入れてみてください。焦らず、ひとつずつできることを増やしていきましょう。

もし、今の職場で自分の力を十分に発揮できていないと感じているなら、転職も視野に入れることが大切です。自分に合った環境で働くことは「できる看護師」になるための大きな一歩です。

＜参考サイト・文献＞

2022 年 病院看護・助産実態調査 報告書｜日本看護協会