外来看護師に求められる能力9つ!向いている人やきついとされる理由

公開日:2025/01/22 更新日:2025/01/22
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「外来看護師に求められる能力って何?」「外来って忙しそうだけど、どのような人が向いているの?」

こんな疑問を抱えていませんか。

外来看護師の方は、診療をスムーズに進める役割を担っており、求められるスキルや能力も多岐にわたるため、自分に向いているか迷う方も多いでしょう。

この記事では、外来看護師の方に求められる能力について、役割や仕事内容とともにくわしく解説します。向いている人の特徴や「きつい」と感じられる理由についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

外来看護師の役割と主な仕事

外来看護師の方は、患者さまが受診しやすい環境を整え、医師と患者さまをつなぐ役割を担っています。

  • 日本看護協会における外来看護師の役割
  • 外来看護師の主な仕事

ひとつずつみていきましょう。

日本看護協会における外来看護師の役割

日本看護協会は、外来看護師には以下のような役割があると定義しています。

  • 診療の補助
  • 地域住民の健康増進の支援
  • 病気を持ちながら地域で暮らす人々への在宅療養支援
  • 地域の専門職や行政などとの連絡調整

外来看護師の方には、診療の補助はもちろんのこと、地域住民が持病を抱えながらも健康的に生活できるようなサポートも期待されています。

外来看護師の主な仕事

外来看護師の方の仕事内容は、次のように多岐にわたります。

  • 医師の診察の補助
  • 検査の準備
  • 体調不良の患者さまへの緊急対応
  • 健康診断の補助
  • 多職種連携

診療科によって仕事内容は異なるため、特定の分野でスキルを磨くことも可能です。次に、施設や診療科目ごとに必要な能力についてくわしくみていきましょう。

外来看護師に求められる能力【機能別】

外来看護師の方に求められる能力は、医療機関の機能によって違いがあります。ここでは大学病院、一般病院、クリニックの3つにわけて解説します。

  • 大学病院や総合病院の外来看護師に求められる能力
  • 一般病院の外来看護師に求められる能力
  • クリニックの外来看護師に求められる能力

それぞれみていきましょう。

大学病院や総合病院の外来看護師に求められる能力

大学病院や総合病院の外来は、多くの診療科があり高度な医療を提供する場であるため、外来看護師の方には次の能力が求められます。

  • 高い専門性
  • 幅広い対応力
  • 常に最新の医療知識を学び続ける姿勢
  • 緊急時に適切な対応ができる判断力

とくに、外来では予測不能な状況が発生しやすく、患者さまの状態を即座に把握し、必要な処置やサポートをおこなうスキルが必要です。

また、大学病院は研究機関としての側面もあり、医学生や看護学生を育成する場でもあります。

患者さまだけでなく、新人看護師や看護学生への指導を担う場面が多くあるため、自身のスキルを活かしながら医療チーム全体の質を高めるように心がけることが大切です。

一般病院の外来看護師に求められる能力

一般病院の外来看護師の方には、患者さま一人ひとりの病気や生活に目を向けて適切に支援する能力が求められます。

というのも、一般病院の外来には長期間にわたって通院する患者さまが多く、外来看護師の方は患者さまの状態や生活の変化を見抜き対応しなければならないためです。

病棟と比べて、外来では患者さまとコミュニケーションを取る時間は限られています。そのなかで患者さまの表情や態度、わずかな仕草にも注意を払い「何かいつもと違う」といった変化に気づけるようにかかわることが重要です。

クリニックの外来看護師に求められる能力

クリニックの外来看護師は、少人数のスタッフで運営されるケースが多く、その環境のなかで幅広い業務を担います。具体的には、次の業務を効率的におこなわなければなりません。

  • 診療の補助
  • 検査の準備
  • 健康診断
  • 事務作業
  • 受付の応対

また、患者さまとの距離が近い分、親しみやすい雰囲気を作るコミュニケーション能力が必要です。患者さまがリラックスして診療を受けられるような安心感を与える対応がクリニックの看護師の方に求められます。

さらに、限られたスタッフで業務を進めるため、スタッフ同士が連携し、チームとして一丸となって働く姿勢も欠かせません。

外来看護師に求められる能力【診療科目別】

診療科によっても必要な能力は異なります。以下では、代表的な診療科ごとに求められる能力を解説します。

  • 小児科の外来看護師に求められる能力
  • 精神科の外来看護師に求められる能力
  • 糖尿病内科の外来看護師に求められる能力
  • 産婦人科の外来看護師に求められる能力
  • 救急外来の外来看護師に求められる能力
  • 整形外科の外来看護師に求められる能力

それぞれの特徴をくわしくみていきましょう。

小児科の外来看護師に求められる能力

小児科の外来看護師の方は、以下のような能力が求められます。

  • 変化を見逃さない観察力
  • 子どもへの配慮
  • 家族全体の支援

子どもは、自分の症状や気持ちを言葉で表現するのが難しいことがあります。

そのため、わずかな変化や違和感を見逃さず、気になることがあればその都度確認し、アセスメントするスキルが大切です。

小児科の外来看護師の方は親子が安心して日常を送れるよう寄り添い、子育てを支える存在として、家族をサポートしていく役割もあります。

精神科の外来看護師に求められる能力

精神科では、患者さまの心のケアが中心になるため、以下の能力が求められます。

  • 話を丁寧に聴く力
  • 温かい雰囲気や環境作り
  • 相談への対応力

精神科外来では、丁寧に話を聴き、患者さまの気持ちを受け止める能力が求められます。

また、外来の雰囲気作りも大切です。安心感や温かさのある空間は、患者さまの治療する意欲を高めるきっかけになる可能性があります。

さらに、患者さまやそのご家族からの相談に適切に対応するスキルも必要です。治療や生活に関する相談を受け、適切にアドバイスしたり、医師へのつなぎ役を担ったりすることで、患者さまが日常生活をスムーズに送れるようサポートします。

糖尿病内科の外来看護師に求められる能力

糖尿病内科では、患者さまの日常生活をサポートするため、以下の能力が不可欠です。

  • 情報収集力
  • 指導・提案する力
  • 患者さまの気持ちに寄り添う力

患者さまの生活習慣や血糖値の推移などをしっかり把握する情報収集力が必要です。その情報をもとに食事や運動、服薬について指導するスキルも必要となってきます。

さらに、糖尿病の治療には患者さまが長期間続けていく努力が欠かせないため、モチベーションを高める声かけや、気持ちに寄り添うコミュニケーションが大切です。

産婦人科の外来看護師に求められる能力

産婦人科では、妊婦さんや女性特有の悩みを抱える患者さまへのケアのために、次のような能力が欠かせません。

  • 相談しやすい雰囲気づくり
  • 相談対応や保健指導のスキル
  • 緊急時の対応力

不妊治療や妊娠・出産、女性特有の疾患など悩みはデリケートであり、産婦人科外来では患者さまが安心して相談できる雰囲気づくりが大切です。

誰にでも話せる内容ではないからこそ、看護師の方は温かく寄り添う対応が求められます。

また、食事や運動、育児の情報など保健指導や生活に関するアドバイスをわかりやすくおこない、患者さまが安心して日々を過ごせるようサポートします。

救急外来の外来看護師に求められる能力

救急外来では、迅速な対応が命に直結する場面が多いため、看護師の方には高度なスキルと対応力が求められます。

  • 素早い判断力
  • 高度な知識
  • ストレスへの対応力

患者さまの状態が急変しやすい状況のなかで状態を的確に把握し、優先順位をつけて対応します。また、さまざまな緊急疾患や外傷など幅広い分野に対応するため、知識やスキルを常にアップデートしなければなりません。

救急外来では予測できない状況が次々と起こり、強い緊張感のなかで業務を進めることがあるでしょう。

冷静さを保ち、患者さまやご家族に寄り添いながら対応したり、迅速に医療を提供したりする能力が救急外来の看護師の方に求められます。

整形外科の外来看護師に求められる能力

整形外科では、骨や関節の疾患を抱える患者さまへのケアが主になるため、以下の能力が求められます。

  • 多職種との円滑な連携
  • コミュニケーション能力
  • ギブスの固定や創傷処置のスキル

整形外科外来の看護師の方は、医師やリハビリテーションスタッフ、臨床検査技師などと連携し、患者さまの治療や回復を支える役割を担います。

整形外科の患者さまは病気やけがの状況によって、短期間で集中的に治療が必要な場合や長期間かけてじっくり治療していく場合など状態はさまざまです。そのため、それぞれの状態や生活に寄り添って対応しなければなりません。

さらに、ギプスの固定や創傷処置、リハビリテーションの指導など、専門的な技術の的確な提供が求められます。

これらのスキルを活かし、患者さまがスムーズに治療を受けられるようなサポートが整形外科の外来看護師の方の役割です。

外来看護師に向いている人の特徴

外来看護師には、多様な能力と柔軟性が求められますが、とくに以下の特徴を持つ人が向いているといわれています。

  • テキパキと臨機応変に仕事ができる人
  • コミュニケーション能力が高い人
  • 高い専門性や豊富な知見がある人

救急外来を除くほとんどの外来では夜勤勤務がないため、ワークライフバランスを重視したい方にとっても外来看護師は向いているかもしれません。さらにくわしく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

関連記事:外来看護師に向いている人の特徴5選!役割ときついとされる理由を解説 

外来看護師に関するよくある質問

外来看護師として働くうえで、よく寄せられる疑問にお答えしていきます。それぞれみていきましょう。

外来看護師はきついって本当ですか?

外来看護師の方の仕事は、限られた時間のなかで多くの患者さまと接したり、業務をおこなったりするため、忙しく「きつい」と感じることがあります。

職場環境に慣れたり、業務を経験したりすることによって次第に負担を軽減できるようになり、やりがいを感じられるでしょう。

外来看護師の求人数は多いですか?

外来看護師の求人は比較的多く、とくにクリニックや地域の病院で募集がみられます。

総合病院や専門クリニックなど、さまざまな職場があるため、自分のスキルや希望に合った職場を選びやすいです。

現在の職場が合わないと感じていたり、専門的なスキルを高めたいと思っていたりする看護師の方は、外来看護師に転職するのも有効です。

下記の記事では、外来看護師の志望動機の書き方についてくわしく解説しているので、転職する際の参考にしてくださいね。

関連記事:外来看護師の志望動機は何を書く?例文付きでポイントを解説 

外来看護師に求められる能力を抑えて活躍しよう

外来看護師として働くためには、幅広い能力が必要です。

診療科や職場ごとに求められるスキルが異なるため、自分の強みを活かせる職場を選ぶことが大切です。

さらに、コミュニケーション力や観察力を磨くことで、患者さまからの信頼を得られる看護師として成長できるでしょう。

忙しさや難しさもありますが、それを乗り越えた先には多くのやりがいや達成感が待っています。ぜひ自分に合った職場で、外来看護師としてのキャリアを築いてください。

<参考サイト・文献>

外来看護機能の強化に向けて|協会ニュース | 国民の皆さまへ | 公益社団法人日本看護協会  

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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