新人看護師のよくある悩みとは?悩んだときの対処法も解説

公開日:2025/01/23 更新日:2025/01/23
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看護師として働き始めたものの、思い描いていた理想と現実のギャップに戸惑ってしまう方も多いことでしょう。日々の業務に追われ、患者さまと十分な関わりがなかなかできなかったり、人間関係に悩んだりと、新人看護師の多くがさまざまな悩みを抱えながら仕事をしています。

そのような悩みの多くは先輩看護師たちも同じように経験し、乗り越えてきた道です。この記事では、新人看護師がよく出会う悩みと、悩みを乗り越えていくための対処法について解説していきます。現在悩みを抱えている方はもちろん、これから看護師として働こうと考えている方にも、参考になるような内容をお届けします。

新人看護師のよくある悩み

新人看護師が直面する悩みには、さまざまなものがあります。大きな悩みが複数あったり、モヤモヤとして悩みの原因がわからなかったりすることもあるでしょう。

ここでは、新人看護師が抱えることの多い、以下の悩みについて紹介します。

  • 仕事が大変
  • 仕事内容が覚えられない
  • ミスをしないか不安
  • 職場の人間関係のストレス
  • 給料が安い
  • 労働環境が厳しい
  • プライベートの時間が取れない
  • 研修が多い
  • やりがいを感じられない
  • 医師とのコミュニケーションが難しい
  • 患者さまとのコミュニケーションが難しい

それぞれ見ていきましょう。

仕事が大変

新人看護師にとって、日々の業務量の多さや責任の重さは大きな負担となります。看護師の仕事は患者さまの命に関わる重要な役割を担うため、精神的にも体力的にも大変な業務だと感じることでしょう。

とくに仕事がつらくなりやすいのは、一通りの仕事の内容を教わって夜勤も始まる1年目の夏頃です。「周りに迷惑ばかりかけている」「先輩のように仕事ができるようになる気がしない」といった不安も重なり、精神的な負荷も大きくなります。仕事の大変さについていけずに落ち込んでしまう新人看護師もいます。まずは自分のペースを見つけ、少しずつステップアップしていく心がけが大切です。

仕事内容が覚えられない

新人看護師は、勉強すること・覚えなければならないことがたくさんあります。所属する診療科に多い疾患や処置の介助、ケアの方法についての予習、経験した出来事への復習など、新たに学ばなければならないことが日々の業務で山ほど出てくるのです。

専門的な知識や技術、さまざまな手順やルールなど、学ぶべきことの膨大さに多くの新人看護師が戸惑いを感じます。日々得られる情報に頭が追いつかず、大きなストレスを感じてしまう看護師の方も多いでしょう。メモを取ったり、繰り返し確認したりする習慣を身につけ、焦らずコツコツと知識を貯めていきましょう。

ミスをしないか不安

医療現場でのミスは患者さまの命に関わる可能性があるため、看護師は常に緊張感を持って仕事に取り組んでいます。新人看護師は経験不足から、細かなことにも不安を感じやすく、それが大きなストレスにつながる傾向にあります。ミスを恐れるあまり、必要以上に緊張して空回りしてしまうことも少なくありません。

不安を感じることは当然です。少しでも心配なことは、必ず周りに相談しましょう。

職場の人間関係のストレス

職場での人間関係に関する悩みは、看護師に限らず、多くの職場で見られる問題です。とくに新人看護師の場合は、指導を受けているプリセプターの言い方がキツかったり、自分一人で対応しきれない事象が起こった時に、周囲の看護師に助けを求めづらかったりという経験もあることでしょう。理不尽な態度を取られると、大きなストレスを受け、仕事に対する自信がなくなり押しつぶされそうに感じることもあるかもしれません。

苦手な人とのやり取りは「仕事だから仕方がない」と割り切ってしまうのもひとつの手段です。また、仕事に支障が出そうなほどつらいときには、信頼できる先輩看護師や、看護師長に相談するとよいでしょう。

給料が安い

新人看護師の給与は、仕事の責任の重さに比べて安いと感じることがあります。日本看護協会「2023年病院看護実態調査」の結果によると、2023年度に採用された新卒看護師の初任給の平均は、以下のとおりです。

  • 高卒+3年課程卒:26万6558円
  • 大卒:27万4752円

とくに夜勤に入る前の新人看護師は、夜勤手当がつかず、給与が低くなりがちです。「毎日へとへとになるまで働いているのにこれだけしかもらえない…」と仕事に対するモチベーションが下がってしまうことがあるかもしれません。夜勤をするようになれば、収入はある程度上がってきます。

労働環境が厳しい

近年働き方の見直しがされていますが、現在でも「看護師の労働環境は厳しい」と感じる新人看護師が多いことが現状です。たとえば、以下のような大変さがあるでしょう。

  • 長時間の立ち仕事
  • 不規則な勤務シフト
  • 十分な休憩時間が取れない
  • 慢性的な人手不足
  • 重労働による身体的負担

このような労働環境は、新人看護師にとって身体的にも精神的にも大きな負担となります。日々の忙しさから疲れが溜まり、仕事へのモチベーションが保てなかったり、集中力が落ちたりすることもあるでしょう。適度にリフレッシュの時間を取ることが大切です。

プライベートの時間が取れない

不規則な勤務形態、残業の多さからプライベートの時間が取れないことに悩む新人看護師もいます。休日や夜間にも勤務があるため、友人や家族との時間が合わせづらく約束ができなかったり、趣味の時間を確保できなかったりするためです。

プライベートの時間を十分に取ることは、仕事の疲れやストレスのリフレッシュには欠かせません。「事前に予定を決めて早めにシフト希望を出す」「休みを取得しやすい部署・職場への異動や転職を考える」など、何らかの対策を考えてみましょう。

研修が多い

新人看護師は、日常業務に加えて多くの研修を受ける必要があり、それが大きな負担に感じることもあるでしょう。また、研修が多いとその内容を十分に消化できないまま、次の研修に進まなければならない場面もあります。新人のうちは覚えることが非常に多いため、日々の勉強が追いつかないと悩むことは少なくありません。

慣れない仕事で疲れるため、「勉強しようと思ったのに寝てしまった」という経験をする方も多いことでしょう。日々の業務を乗り越えていくためにも、無理のない範囲で、時間を決めてコツコツと学んでいく姿勢が大切です。

やりがいを感じられない

新人看護師の中には、下記のような理由から「やりがいを感じられない」と理想と現実のギャップに悩むこともあるでしょう。

  • 業務に追われる毎日
  • 患者さまとうまく関われない
  • 理想の看護ができない
  • 成長を実感できない
  • 評価されている実感がない

このような状況が続くと、看護師として働くモチベーションが下がってしまいます。とくに疲労が溜まっていたり、不安な悩みを多く抱えていたりすると、よいことに目を向けられなくなりがちです。前向きな姿勢を取り戻すために、「どうして看護師になりたかったのか」「自分の理想はなにか」を考える内省する時間を作りましょう。

医師とのコミュニケーションが難しい

新人看護師にとって、医師とのコミュニケーションは大きなハードルを感じることのひとつです。なかには看護師に対し厳しい態度をとる医師もいるため、コミュニケーションをとることに不安を感じることがあるのです。

しかし、患者さまの命を守り、適切な看護を行なっていくためには、医師との報連相は必須です。最初は緊張しますが、できる限り要点をまとめ、医師とスムーズにコミュニケーションが取れるよう工夫していきましょう。

医師に相談する前に、先輩看護師とシュミレーションしてみることで緊張感の緩和につながります。

患者さまとのコミュニケーションが難しい

患者さまとのコミュニケーションが難しいと感じてしまう新人看護師もいます。患者さまの病状や状況・性格は千差万別であり、それぞれに合わせた対応が求められるため、戸惑うことが多いのです。コミュニケーションのへの自信のなさは、看護師としてのモチベーション低下につながることもあります。

最初は誰でも不慣れなものです。苦手意識を持ちすぎず、経験を積み重ねていくことが最も大切です。

新人看護師が悩みを抱えた場合の対処法

ここからは、新人看護師が悩みを乗り越えるためのヒントとして、以下の3つの対処法を紹介します。

  • 先輩に相談する
  • 看護師になろうと思ったきっかけを思い出す
  • 仕事を効率化できないか考える

それぞれ見ていきましょう。

先輩に相談する

悩みを抱えている場合には、経験豊富な先輩看護師に相談してみましょう。先輩看護師も新人時代に同じような経験をしていることも多く、具体的なアドバイスや、心強いサポートを受けることができるはずです。

また、医療機関のなかにはプリセプター制度を設けているところも多くあります。担当のプリセプターに悩んでいることや、困っていることを正直に相談してみると、対応策を一緒に考えてもらえます。勇気を出して、先輩に悩みを打ち明けてみましょう。

看護師になろうと思ったきっかけを思い出す

日々の忙しさや大変さから看護師の仕事へのモチベーションややりがいを見失ってしまったときには、看護師を目指したきっかけや理由を思い出してみましょう。看護師になりたいと思ったときの純粋な気持ちを思い出すことで、最近の悩みが小さなことに思えたり、乗り越える勇気が湧いてきたりすることもあります。

さらに、原点に立ち返ることで、今の自分を見つめ直すよい機会が作れます。看護師として働いている自分の頑張りを実感することもできるでしょう。

仕事を効率化できないか考える

日々の仕事のなかで、効率化できることはないか探してみることもおすすめです。たとえば、自分専用のワークシートを作ってみる、勉強用ノートを見やすく工夫してみるなど、より効率的な方法を見つけることで、精神的・時間的な余裕が生まれることがあります。

他にも以下のようなポイントを意識してみましょう。

  • 業務の優先順位を見直す
  • チェックリストを作る
  • 自分のメモを簡略化できないか考える
  • 始業前の準備や業務後の片付けに無駄がないか考える など

自分なりの小さな工夫を見つけて改善していくことは、仕事への自信にもつながります。

まとめ

この記事では、新人看護師がよく悩むことと、悩みへの対処法について解説しました。

新人看護師の多くが、仕事の大変さや人間関係、知識不足、コミュニケーションへの不安などの問題を抱えています。このような悩みは、成長するために必要な過程であるとも捉えられます。今は大変に感じていることも、経験を積むことで必ず乗り越えられるはずです。

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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