准看護師は恥ずかしい?そんなことない!准看護師の仕事内容や経験を積んでキャリアアップする方法を解説!

公開日:2024/11/26 更新日:2024/11/26
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「准看護師は恥ずかしいって言われたことがある…」「准看護師ってキャリアアップできないの?」

准看護師という立場で働くことに、不安や悩みを抱えている方は少なくありません。

しかし、准看護師の方は患者さまに寄り添い感謝されたり、医療チームの一員として協力しながら患者さまの健康を守ったりなど、やりがいや誇りがある仕事です。

この記事では、准看護師の方が感じる悩みやその理由、乗り越えるための具体的な方法について解説します。准看護師としてキャリアアップを目指し、自信をもってより充実した働き方を見つけましょう。

准看護師は恥ずかしいと感じる理由

准看護師として働いていると、職場での役割や待遇に対して不安を感じるかもしれません。とくに、看護師の方と比べて自分の立場が制限されていると思うこともあります。ここでは、准看護師の方が「恥ずかしい」と感じる理由をみていきます。

  • 給料が低い
  • リーダー業務に入れない
  • 仕事内容が制限される
  • 患者さまからの扱いや言葉に悩むこともある
  • 准看護師は主任になれない

これらの理由を知ることで、准看護師としての現状をどう捉え、どのように前向きに取り組んでいくかのヒントが得られるでしょう。

給料が低い

看護師の方と比較して、准看護師の方の給料は低いケースが多いため、職場での待遇に不満を持つ准看護師の方もいます。実際の給料は、次の表のとおりです。

 月収賞与年収
准看護師28万6,800円62万9,500円407万1,100円
看護師35万2,100円85万6,500円508万1,700円

参考:令和5年賃金構造基本統計調査|厚生労働省 

准看護師と看護師では、年収が100万円近く違うことがわかります。

ただし、新たな資格を取得したり、経験を積んだりして准看護師の方の待遇を改善することも可能です。給料が低いと感じるのはつらいかもしれませんが、スキルを積んでいくことで昇給のチャンスを得られるでしょう。

さらに、准看護師の方の給料の違いについて詳しく知りたい方は、看護師の方の給料や仕事内容を比較した関連記事もご覧ください。

関連記事:准看護師と看護師の給料の違いとは?資格や仕事内容の違いも詳しく解説

リーダー業務に入れない

准看護師の方はリーダー業務に入れないため複雑な気持ちに感じるかもしれません。

理由としては保健師助産師看護師法により、准看護師の方は看護師の方に指示を出せないと定められているからです。

たとえば、入浴を希望する患者さまに介助が必要な場合、看護師の方であればそのまま入浴介助の準備ができます。一方で、准看護師の方は看護師の方または、リーダーに指示を仰ぐ必要があります。

リーダー業務に入れないことは、より責任ある立場を経験できず悔しい思いをすることもあるでしょう。

しかし、リーダー業務に入れなくても、准看護師の方は患者さまに寄り添ったり、ほかのスタッフをサポートしたりする役割は大事であることを忘れないでください。

関連記事:准看護師とは?准看護師と看護師の違いやできない4つのことを解説!

仕事内容が制限される

准看護師の方は、医師や看護師の指示のもとで採血したり、点滴を投与したりできますが、一方でできる業務が限られています。

  • 自分で判断して看護業務をおこなえない
  • 看護計画を立案できない
  • ほかの看護師に指示を出してはいけない

准看護師の方は、医療チームの一員として多くの業務を担当できますが、看護師の方にしかできない業務も存在します。

ただし、新たな資格の取得や研修の受講によって自分のスキルを磨くことで、業務の幅を広げていくことも可能です。

患者さまからの扱いや言葉に悩むこともある

「准看護師のくせに」「准看護師だからできないか」といった言葉を患者さまから受けることがあり、これが精神的につらいと感じる方もいます。

このような馬鹿にされたと感じる経験は、准看護師の方にとって大きなストレスになります。

しかし、患者さまの言葉には、誤解や偏見が含まれていることもあるため、すべてを真に受ける必要はありません。准看護師の方に感謝している患者さまも多いです。

准看護師として誇りを持って働くことで、こうした言葉に対する捉え方も変わってくるでしょう。

准看護師は主任になれない

准看護師の方は看護師の方に指示を出せないため、主任や看護師長などの役職に就くことが難しい場合もあります。

しかし、現場によっては例外もあり、経験やスキルに応じて主任になるチャンスがあります。日々の業務や姿勢が積み重なることで、チャンスは広がります。

准看護師も経験は積むことができる

准看護師として日々の業務をおこなっていくなかで、スキルや経験を身につけられると、自信を持って業務に取り組めるでしょう。

  • 仕事内容の多くは准看護師の業務から学べる
  • 准看護師を採用する際には経験が重視される
  • 准看護師で経験を積んだ後に看護師資格を取るチャンスがある

ここからは、准看護師の方が経験を積むことによって得られるメリットやキャリアアップの可能性について詳しく解説します。

仕事内容の多くは准看護師の業務から学べる

准看護師の方は、日々のケアや患者さまとのかかわりを通じて、必要なスキルを学び続けられます。

たとえば、患者さまの病状の観察や基本的なケア、緊急時の対応など、現場で培うスキルは准看護師の業務から学べます。

自分の業務に自信を持ち、患者さまに寄り添ったケアを続けることで、自然とキャリアアップへの道が開けるでしょう。

准看護師を採用する際には経験が重視される

准看護師としての経験は、次のキャリアにおいても大きな強みになります。具体的には、次のような経験が評価されやすいです。

  • 患者さまやご家族とのかかわり方
  • 看護師や多職種のコミュニケーションスキル
  • おむつ交換や検査室への搬送など一度に業務が重なった際の問題解決能力

これらのスキルは、新しい職場でも役立つため、次のステップに進む準備として、日々の業務に取り組みましょう。

准看護師で経験を積んだ後に看護師資格を取るチャンスがある

准看護師として経験を積んだ後、看護師資格を取得することでさらなるキャリアアップを目指すことが可能です。

看護師資格を取ることで業務の幅が広がり、より責任のある役割を担えます。

ただし、看護師資格の取得のハードルは決して低くありません。准看護師として働きながら看護師の養成機関に通ったり、休みの日に学習したりする必要があります。

日本看護協会より、准看護師の方のための特設サイトがあります。
准看護師のための進学特設サイト|日本看護協会 (nurse.or.jp)

看護師資格に関心のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

准看護師が恥ずかしいと感じる人におすすめの7つの解決策

准看護師として働くなかで、ときには自分の立場に不安や悩みを抱くこともあるでしょう。しかし、解決策を見つけることで、その悩みを少しずつ軽減できます。

  • 看護師の資格を取得する
  • 転職してみる
  • 准看護師としてスキルアップする
  • 患者さまから感謝されたエピソードを思い出す
  • 医療チームでの役割を考える
  • 患者さまのケアに役立っていることを改めて考える
  • ほかの准看護師と交流を持つ
  • 悩みを共有したり、言葉にしたりすることで解消する
  • 自分なりのリフレッシュ方法を見つける

ここでは、准看護師としての悩みを解決し、より良い働き方を見つけるための具体的な方法を紹介します。

看護師資格を取得する

看護師資格を取ることは、業務範囲やキャリアの選択肢が広がるため、准看護師として感じる制約を克服できる一歩となります。また、収入アップにもつながります。

日々の業務で培ったスキルをもとに看護師資格の取得を目指すことで、より充実したキャリアを築けるでしょう。

転職してみる

准看護師として働くことに不満を感じる場合、転職を考えてみるのもひとつの方法です。

というのも、新しい環境で働くことで、労働条件や人間関係が改善され、准看護師という立場に対する悩みを軽減できる可能性があるからです。

とくに、准看護師のスキルを活かせる訪問看護ステーションやクリニックなどの職場に転職することで、自分に合った働き方を見つけられます。

自分の仕事のやりがいや満足感を取り戻すことで、より前向きに取り組めます。もし、訪問看護に興味があれば訪問看護業界に特化した「NsPaceCareer」を活用すると、自分のキャリアを広げることがでしょう。

准看護師としてスキルアップする

准看護師の方は、次のような研修に参加してスキルを磨くことも有効です。

  • ケアマネジャー
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 介護職員初任者研修

たとえば、ケアマネジャーの資格を取ることで、利用者さまのケアプランの作成にかかわることができ、准看護師とは異なる視点で寄り添うことができます。また、3学会合同呼吸療法認定士の資格を取得することで、呼吸の分野においてチーム内で重要な役割を果たせるでしょう。

スキルアップは、自分のキャリアをさらに発展させるための大切なステップです。新しい知識やスキルを身につけ、日々の業務に役立てることでやりがいにもつながります。

患者さんから感謝されたエピソードを思い出す

患者さまから「ありがとう」「あなたがいて助かった」と感謝された経験を思い出し、自分の仕事に誇りを持つことが大切です。

准看護師として働いていると、自分の仕事に疑問を持つかもしれません。

患者さまから感謝の言葉をもらう瞬間が、看護の仕事のやりがいを感じる瞬間です。その言葉を思い出し、自分が誰かの役に立てていることを再確認することで、仕事へのモチベーションを維持できるでしょう。

医療チームでの役割を考える

医療チームの一員として、患者さまのケアに貢献していることを再確認することも励みになります。

准看護師として働くうえで自分の役割が、どのように医療チームに貢献しているのかを考えることは重要です。准看護師の方のケアやサポートによって患者さまの状態が改善したり、ほかの医療スタッフの負担が軽減したりすることを実感できると、自分の存在価値を感じられます。

医療はチームでおこなうものであり、どの役割も欠かせません。准看護師として、患者さまにできることを最大限におこなうことで、医療チームの一員としてのやりがいを感じられるでしょう。

ほかの准看護師と交流を持つ

ほかの准看護師の方と交流し、悩みを共有することで気持ちが楽になりストレスが軽減される場合もあります。

悩みや不安をひとりで抱え込んでしまうと、心の負担が大きくなることがあるため、同じ立場で働く仲間と交流することが大切です。

たとえば、同僚の集まりに参加して、自分の想いを伝えてみてください。ほかの准看護師の方と話すことで、自分だけが抱えている問題ではないと気づけ、安心感を得られるでしょう。

自分なりのリフレッシュ方法を見つける

仕事ばかり考えると、体調を崩してしまう恐れがあるため、プライベートの時間を大切にして、自分に合ったストレス解消方法を見つけましょう。

医療の現場では、体力的にも精神的にもタフさが求められるからこそリフレッシュの時間が必要です。

たとえば、好きな音楽を聴いたり、友達と過ごしたりなど時間を大切にすることで、日々の疲れを癒せます。また、軽い運動や散歩など自分に合った方法でリラックスできると、次の日からの仕事に集中して取り組めます。

准看護師が働きやすい職場を探す方法

准看護師として働く際、職場の環境や労働条件は重要です。自分に合った職場を見つけることで、仕事の満足度や働きやすさが変わります。

  • 労働条件や待遇を確認する
  • キャリアアップのサポート体制をチェックする
  • 病院見学やインターンシップに参加する
  • 求人サイトや転職サイトを活用する

ここからは、准看護師の方がより働きやすい職場を見つけるためのポイントや、具体的な方法を解説します。

労働条件や待遇を確認する

職場を選ぶ際には、自分がどのような働き方を望んでいるのかを明らかにして、次のように希望する条件であるか確認することが重要です。

  • 給料や待遇
  • 産休・育休制度
  • 健康診断のサポート

自分に合った労働条件の職場や生活スタイルに合った職場が見つかると、仕事へのモチベーションを維持でき仕事を続けられます。

キャリアアップのサポート体制をチェックする

研修や資格取得のサポート体制が充実している職場を選ぶと、成長のチャンスが広がります。

たとえば、資格取得のための研修費用を補助したり、外部研修への参加を支援したりなど、成長のための環境が整っている職場を選ぶことが大切です。

また、先輩からの指導やサポートが受けられる体制があれば、スキルを磨きやすくなります。

キャリアアップを目指していくなかで、周囲のサポートは大きな力になります。自分の成長を支えてくれる職場を見つけられると、より充実した働き方ができるでしょう。

病院見学やインターンシップに参加する

実際に職場の雰囲気を確認するために、病院見学やインターンシップに参加してみるのも有効です。ホームページや求人情報だけではわからない職場の情報を得ましょう。

  • 病院や病棟の雰囲気
  • スタッフの人柄
  • 患者さまへの対応の様子

自分がその職場で働くイメージを持てるかどうかを確認しましょう。

求人サイトや転職サイトを活用する

求人サイトや転職サイトには、多くの職場の情報が掲載されており、自分の条件に合った職場を見つけられるため、自分に合った職場を探せるでしょう。

たとえば、勤務時間や給与、勤務地など自分のライフスタイルに合った条件で求人を検索できるため、効率的に職場を探すことが可能です。

求人サイトや転職サイトを活用して、自分に合った職場を見つけることで、働きやすい環境を手に入れましょう。

まとめ:准看護師は恥ずかしくない!スキルアップやチームでの役割を思い出してみよう

准看護師という資格は決して恥ずかしいことではなく、働くことにやりがいや誇りを感じられます。

准看護師としてスキルアップしたり、患者さまから感謝されたエピソードを思い出したりすることが大切です。

スキルアップを目指し、医療チームでの役割に誇りを持つことで、充実したキャリアを築くことができるでしょう。

<参考サイト・文献>

保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)|e-GOV法令検索

介護支援専門員/ケアマネジャー|厚生労働省

第29回3学会合同呼吸療法認定士 認定講習会及び認定試験|公益財団法人 医療機器センター

福岡県介護職員初任者研修実施要綱|福岡県ホームページ

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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