認定看護師とは?認定看護師の種類と教育機関の一覧を詳しく解説

公開日:2024/11/16 更新日:2024/11/19
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看護師のキャリアアップのひとつとして、資格取得を考える方もいらっしゃるでしょう。

その中で認定看護師は、看護師の方のキャリアアップにつながる代表的な資格です。登録者数は2023年12月時点で2万4,095人です。

この記事では、認定看護師の役割や種類、教育機関、そして資格取得の難易度などをわかりやすく解説します。認定看護師を目指すかどうか悩んでいる方も、この記事を参考にキャリアアップの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

認定看護師とは?

認定看護師とは日本看護協会が認定している資格のひとつで、特定の分野で専門性を高め、患者さまにより良いケアを提供する看護師です。

看護師の専門性を高めるため、また卒業教育をおこなう目的で1995年に制度化されました。ここでは、認定看護師の役割や専門看護師との違いについて詳しく紹介します。

認定看護師の役割

認定看護師の方のおもな役割は次の3つです。

役割ポイント
実践患者さまや家族に専門的なスキルや知見を活用して、水準の高いケアを提供すること
指導看護実践を通して、ほかの看護職(看護師や准看護師など)に指導をおこなうこと
相談看護師やセラピストなどに対して、助言や解決策を提案すること

参考:認定看護師|日本看護協会

認定看護師の方は、ケアの質を向上させるために、患者さまに深くかかわります。ほかにも、看護職の方に助言したり、解決策を提案したりなど相談役としての役割も重要です。

実際に「認定看護師さんは相談しやすいから助かる」「看護師の立場も踏まえたうえでアドバイスをくれるからやりやすい」といった現場の声もあります。

認定看護師と専門看護師の違い

認定看護師と専門看護師は、どちらも特定の看護分野で患者さまの療養をサポートしたり、ほかの看護職に指導したりなど活躍します。

ただし、両者には役割や教育過程が異なります。

認定看護師の方は「実践」「指導」「相談」の役割があります。対して、専門看護師の方には「実践」「相談」「調整」「倫理調整」「教育」「研究」の役割があります。

また、教育課程の履修期間も異なり、認定看護師の方は半年~1年、専門看護師の方は2年です。さらに、両者の違いを知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

関連記事:認定看護師の種類一覧とは?19分野の一覧と難易度を詳しく解説 

関連記事:専門看護師とは?専門分野14個の種類や認定看護師との違いを解説! 

認定看護師の種類とは?

ここでは、認定看護師の種類について、次のポイントに沿って紹介します。

  • 認定看護師のA過程とB過程の違い
  • 認定看護師の看護分野の種類

2019年2月21日に認定看護師制度が改正されました。現在(2024年11月時点)は、改正前のA課程と改正後のB課程の2つで運用されています。なお、A過程は2026年度に廃止される予定です。

認定看護師のA過程とB過程の違い

認定看護師の教育過程のA過程(旧制度)とB過程(新制度)の違いは「特定行為の有無」です。

特定行為とは特定行為研修を修了した看護師の方だけが、医師や歯科医師の手順書をもとに実施できる医療行為のことです。

  A課程(旧制度) B課程(新制度)
分野 21分野 19分野
開講期間 6ヶ月~1年 1年以内
教育課程 ・集合教育
・600時間以上
・集合教育(オンライン含む) ・特定行為研修あり
・800時間程度

参考:認定看護師|日本看護教会 

2019年の改正後に、それぞれの分野が見直され部分的に統合、もしくは廃止されて19分野に絞られました。

A課程は2026年で終了となりますが、認定看護師制度がなくなるわけではありません。

A課程で資格を取得した方は、特定行為研修を新たに受講するとB課程の資格に移行できます。

認定看護師の看護分野の種類

A課程とB課程の認定看護分野の一覧です。それぞれをみていきましょう。

(A課程:2026年度で終了)

分野 知識と技術
救急看護 ・救急医療現場における病態に応じた迅速な救命技術、トリアージの実施
・災害時における急性期の医療ニーズに対するケア
・危機状況にある患者・家族への早期的介入および支援
皮膚・排泄ケア ・褥瘡などの創傷管理およびストーマ、失禁等の排泄管理
・患者・家族の自己管理およびセルフケア支援
集中ケア ・生命の危機状態にある患者の病態変化を予測した重篤化の予防
・廃用症候群などの二次的合併症の予防および回復のための早期リハビリテーションの実施
緩和ケア ・疼痛、呼吸困難、全身倦怠感、浮腫などの苦痛症状の緩和
・患者・家族への喪失と悲嘆のケア
がん化学療法看護 ・がん化学療法薬の安全な取り扱いと適切な投与管理 ・副作用症状の緩和およびセルフケア支援
がん性疼痛看護 ・痛みの総合的な評価と個別的ケア
・薬剤の適切な使用および疼痛緩和
訪問看護 在宅療養者の主体性を尊重したセルフケア支援およびケースマネジメント看護技術の提供と管理
感染管理 ・医療関連感染サーベイランスの実践
・施設の状況の評価と感染予防・管理システムの構築
糖尿病看護 血糖パターンマネジメント、フットケア等の疾病管理および療養生活支援
不妊症看護 生殖医療を受けるカップルへの必要な情報提供および自己決定の支援
新生児集中ケア ・ハイリスク新生児の病態変化を予測した重篤化の予防
・生理学的安定と発育促進のためのケアおよび親子関係形成のための支援
透析看護 ・安全かつ安楽な透析治療の管理
・長期療養生活におけるセルフケア支援および自己決定の支援
手術看護 ・手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を予防するための安全管理(体温・体位管理、手術機材・機器の適切な管理等)
・周手術期(術前・中・後)における継続看護の実践
乳がん看護 ・集学的治療を受ける患者のセルフケアおよび自己決定の支援 ・ボディイメージの変容による心理
・社会的問題に対する支援
摂食・嚥下障害看護 ・摂食・嚥下機能の評価および誤嚥性肺炎、窒息、栄養低下、脱水の予防 ・適切かつ安全な摂食
・嚥下訓練の選択および実施
小児救急看護 ・救急時の子どもの病態に応じた迅速な救命技術、トリアージの実施
・育児不安、虐待への対応と子どもと親の権利擁護
認知症看護 ・認知症の各期に応じた療養環境の調整およびケア体制の構築
・行動心理症状の緩和・予防
脳卒中リハビリテーション看護 ・脳卒中患者の重篤化を予防するためのモニタリングとケア
・活動性維持・促進のための早期リハビリテーション ・急性期・回復期・維持期における生活再構築のための機能回復支援
がん放射線療法看護 ・がん放射線治療に伴う副作用症状の予防、緩和およびセルフケア支援
・安全・安楽な治療環境の提供
慢性呼吸器疾患看護 ・安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた呼吸器機能の評価及び呼吸管理
・呼吸機能維持・向上のための呼吸リハビリテーションの実施
・急性増悪予防のためのセルフケア支援
慢性心不全看護 ・安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた生活調整及びセルフケア支援
・心不全増悪因子の評価およびモニタリング

引用:認定看護師|日本看護教会 

(B課程:2020年度から教育開始)

分野 知識と技術(一部)
感染管理 ・医療関連感染の予防・管理システムの構築
・医療管理感染の予防・管理に関する科学的根拠の評価とケア改善
・医療関連感染サーベイランスの立案・実施・評価
・身体的所見から病態を判断し、感染兆候がある者に対する薬剤の臨時投与ができる知識・技術
がん放射線療法看護 ・放射線治療を受ける対象の身体的・心理的・社会的アセスメント 再現性確保のための支援
・急性期及び晩期有害事象に対する症状マネジメントとセルフケア支援 ・医療被曝を最小限にするための放射線防護策、安全管理技術
がん薬物療法看護 ・がん薬物療法の適正な投与管理とリスクマネジメント、ばく露対策
・がん薬物療法に伴う症状緩和
・自宅での治療管理や有害事象に対応するための個別的な患者教育
・患者・家族の意思決定支援と療養生活支援
緩和ケア ・痛みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題のアセスメント
・全人的問題を緩和し、QOLを向上するための症状マネジメント 家族の喪失や悲嘆への対応
クリティカルケア ・急性かつ重篤な患者の重篤化回避と合併症予防に向けた全身管理
・安全・安楽に配慮した早期回復支援
・身体所見から病態を判断し、侵襲的陽圧換気・非侵襲的陽圧換気の設定の変更、人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整、人工呼吸器からの離脱ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、持続点滴中の薬剤(カテコラミン、ナトリウム、カリウム又はクロール、降圧剤、糖質輸液又は電解質輸液、利尿剤)の投与量の調整を安全・確実にできる知識・技術
呼吸器疾患看護 ・呼吸症状のモニタリングと評価、重症化予防 ・療養生活行動支援及び地域へつなぐための生活調整
・症状緩和のためのマネジメント 身体所見を病態判断し、侵襲的陽圧換気・非侵襲的陽圧換気の設定の変更、人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整、人工呼吸器からの離脱ができる知識・技術
在宅ケア ・生活の場におけるQOLの維持・向上とセルフケア支援
・対象を取り巻くケアシステムの課題に対する解決策の提案
・生活に焦点をあてた在宅療養移行支援及び多職種との調整・協働 ・意思決定支援とQOLを高めるエンド・オブ・ライフケア
・身体所見から病態を判断し、気管カニューレの交換が安全にできる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換が安全にできる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去が安全にできる知識・技術
手術看護 ・手術侵襲及びそれによって引き起こされる苦痛を最小限に留めるためのケア
・手術中の患者の急変及び緊急事態への迅速な対応
・患者及び家族の権利擁護と意思決定支援
・身体所見から病態を判断し、経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、侵襲的陽圧換気の設定の変更、人工呼吸器からの離脱ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、直接動脈穿刺法による採血、橈骨動脈ラインの確保ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の投与及び投与量の調整ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整ができる知識・技術
小児プライマリケア ・重篤な状態にある児もしくは医療的ケア児に対する重症化予防
・外来及び地域等のプライマリケアの場におけるトリアージ
・家族の家庭看護力・育児力向上に向けたホームケア指導
・不適切な養育または虐待の予防、早期発見と、子どもの事故防止
・身体所見及び気管カニューレの状態を病態判断し、気管カニューレの交換が行える知識・技術
新生児集中ケア ・ハイリスク新生児の急性期の全身管理 ・障害なき成育のための個別ケア
・ハイリスク新生児と親への家族形成支援
・不適切な養育または虐待のハイリスク状態の予測と予防
・身体所見及び気管カニューレの状態を病態判断し、気管カニューレの交換が行える知識・技術
心不全看護 ・心不全症状のモニタリングと評価、重症化予防 ・療養生活行動支援及び地域へつなぐための生活調整・症状緩和のためのマネジメント
・身体所見から病態を判断し、持続点滴中の薬剤(カテコラミン、ナトリウム、カリウム又はクロール、降圧剤、糖質輸液又は電解 質輸液、利尿剤)の投与量の調整を安全・確実にできる知識・技術
腎不全看護 ・疾病の進展予防、合併症の早期発見と症状マネジメント、セルフケア支援
・腎代替療法の選択・変更・中止にかかわる自己決定に向けた支援 透析療法における至適透析の実現に向けた支援
・急性血液浄化療法における血液透析器又は血液透析濾過器の操作及び管理を安全・確実にできる知識・技術
生殖看護 ・性と生殖の機能、その障害とリスク因子に関する知識に基づく妊孕性の評価
・性と生殖の健康課題に対する、多様な選択における意思決定支援
・患者・家族の検査期・治療期・終結期の安全・安楽・納得を守る
・看護実践とケア調整 ・妊孕性温存及び受胎調節に関する指導
摂食嚥下障害看護 ・摂食嚥下機能とその障害の評価
・摂食嚥下機能の評価結果に基づく適切な援助・訓練方法の選択
・誤嚥性肺炎、窒息、栄養低下、脱水の増悪防止に向けたリスク管理
糖尿病看護 ・血糖パターンマネジメント
・病期に応じた透析予防、療養生活支援 ・予防的フットケア ・身体所見から病態を判断し、インスリンの投与量の調整ができる知識・技術
乳がん看護 ・術後合併症予防及び緩和のための周手術期ケアと意思決定支援
・ライフサイクルの課題を踏まえた、治療に伴う女性性と家族支援
・乳房自己検診、リンパ浮腫等の乳がん治療関連合併症の予防・管理
・身体所見から病態を判断し、創部ドレーンの抜去ができる知識・技術
認知症看護 ・認知症の症状マネジメント及び生活・療養環境の調整
・認知症の病期に応じたコミュニケーション手段の提案と意思決定支援
・家族への心理的・社会的支援 ・身体所見から病態を判断し、抗けいれん剤、抗精神病薬及び抗不安薬の臨時の投与ができる知識・技術
脳卒中看護 ・重篤化回避のためのモニタリングとケア
・早期離床と生活の再構築に向けた支援
・在宅での生活を視野に入れたケアマネジメントと意思決定支援
・身体所見から病態を判断し、抗けいれん剤、抗精神病薬及び抗不安薬の臨時の投与ができる知識・技術
皮膚・排泄ケア ・褥瘡のトータルマネジメント
・管理困難なストーマや皮膚障害を伴うストーマケア
・専門的な排泄管理とスキンケア
・脆弱皮膚を有する個人・リスクがある個人の専門的なスキンケア
・地域包括ケアシステムを視野に入れた同行訪問実施とマネジメント
・身体所見から病態を判断し、褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去及び創傷に対する陰圧閉鎖療法ができる知識・技術

引用:認定看護師|日本看護教会  

実務経験の要件や教育課程が修了するまでの期間を考えると、これから看護師免許を取得する方が目指せるのは「B課程」のみとなるため注意しましょう。

関連記事:認定看護師の種類一覧とは?19分野の一覧と難易度を詳しく解説

認定看護師になるには?

認定看護師になるためには、次の流れに沿って進めることがポイントです。

  1. 看護師免許を取得する
  2. 実務経験を積む(通算5年以上)
  3. 認定看護師の教育機関で研修を受ける(6ヶ月~1年)
  4. 認定審査に合格する(毎年1回)
  5. 登録の手続きをおこなう

認定看護師になるためには、看護師としての経験を積まなければなりません。その経験年数の条件は「通算5年以上で、かつ、そのうち3年以上は資格を取得する分野の実務経験」です。

臨床の場で経験を積んだあと、教育機関ごとに決められた研修を受けると認定審査に進められます。認定看護師の資格を取ったあとも、5年ごとの更新審査を受けなければ免許が失行します。

さらに、更新審査ではレポートの課題の提出や決められた研修への参加などが条件です。前もって準備しなければならないため、更新審査を受けるためには時間がかかることを知っておきましょう。

認定看護師の教育機関とは?

ここでは、認定看護師になるための教育機関について次の2点を紹介します。

  • 認定看護師の教育機関の一覧【2024年度】
  • 認定看護師の教育機関の倍率

それぞれを詳しくみていきましょう。

認定看護師の教育機関の一覧【2024年度】

2024年度の認定看護師を養成する教育機関は、全国にあります。各施設では、必要なスキルと知識を学ぶための教育を実施しています。2024年度の教育機関は次のとおりです。

(A課程)

分野教育機関開講期間
訪問看護分野聖路加国際大学 看護リカレント教育部2025年6月~2026年2月
感染管理分野神奈川県立保健福祉大学 実践教育センター2025年4月~2026年3月
北里大学看護キャリア開発・研究センター2025年7月 ~2026年2月
認知症看護分野聖路加国際大学 看護リカレント教育部2025年6月~2026年2月
慢性心不全看護分野北里大学看護キャリア開発・研究センター2025年7月 ~2026年2月

引用:認定看護師|日本看護協会 

(B課程)

分野教育機関開講期間
感染管理分野昭和大学 認定看護師教育センター2025年6月 ~  2026年3月 
長野県看護大学 看護実践国際研究センター2025年6月 ~  2026年3月
山梨県立大学 認定看護師教育課程2025年5月~ 2026年3月
獨協医科大学 地域共生協創センター2025年4月~2026年3月
徳島大学大学院医歯薬学研究部 看護リカレント教育センター2025年4月~ 2026年3月
がん放射線療法看護分野久留米大学認定看護師教育センター2025年4月~2026年3月        
がん薬物療法看護分野久留米大学 認定看護師教育センター2025年4月~2026年3月
緩和ケア分野久留米大学 認定看護師教育センター2025年4月~2026年3月
クリティカルケア分野昭和大学 認定看護師教育センター2025年6月~2026年3月
手術看護分野昭和大学 認定看護師教育センター2025年6月~2026年3月
新生児集中ケア分野獨協医科大学 地域共生協創センター2025年4月~2026年3月
腎不全看護分野昭和大学 認定看護師教育センター2025年6月~2026年3月
生殖看護分野英ウィメンズクリニック・ 大阪信愛学院大学生殖看護認定看護師教育研修センター2025年4月~2026年3月
摂食嚥下障害看護分野公益社団法人 愛知県看護協会2025年5月~2026年3月
茨城県立医療大学2025年4月~2026年3月        
認知症看護分野公益社団法人 兵庫県看護協会2025年4月~2026年3月        
昭和大学 認定看護師教育センター2025年6月~2026年3月
山梨県立大学 認定看護師教育課程2025年5月~2026年3月
公益社団法人 愛知県看護協会 ※認定申請中2025年4月~ 2026年3月
皮膚・排泄ケア分野京都橘大学 看護教育研修センター2025年4月~2026年3月

引用:認定看護師|日本看護協会 

上記の教育機関は、希望があった機関のみの掲載です。また、2025年度には新しい情報に更新されます。

学びたい分野や通学方法、職場との調整のしやすさなどを考えたうえで、自分に合った教育機関を選択することが大切です。

それぞれの教育機関で提供されるカリキュラムにも違いがあるため、ホームページを確認したり、教育機関に問い合わせたりして情報を集めましょう。

認定看護師の教育機関の倍率

認定看護師の教育機関への入学倍率は公表されていません。

さまざまな調査では、その倍率はおおよそ4倍程度といわれています。

さらに「モチベーションが高い人ばかりだから競争率はもっと上がるのでは?」「学習を積み重ねている人ばかりが競争相手だから、教育機関に入ることさえも大変」という声もあります。

そのため、志望者は入学のために必要な知識を学び、面接や筆記試験の対策が大切です。また、志望理由を明らかにしたり自分の強みをしっかりとアピールしたりしてほかの志望者と差別化を図ることも、入学のための重要なポイントです。

認定看護師の難易度とは?

認定看護師の難易度は、公表されていません。

認定看護師になることは簡単とはいえないでしょう。研修の内容は高度であり、専門的な知識とスキルを身につけて、臨床の場で患者さまにケアすることが求められるためです。ほかの看護職への指導も欠かせません。

また、教育機関に通っている間は休職扱いとなったり、勤務を続けなければならなかったりなど職場によって対応はさまざまです。なかには、夜勤が終わってそのまま教育機関に通ったり、平日5日間働いて土日に実習に行ったりするケースもありました。

教育機関に通っているときの扱いの違いも、認定看護師になる難易度にかかわります。

認定看護師になるメリット・デメリットとは?

次に認定看護師になるメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。これらを把握して、自身がスキルアップする方法を選びましょう。

認定看護師になるメリット

認定看護師になることで、医療現場での信頼が高まります。ほかにも、次のようなメリットがあります。

  • 認定を受けた分野でキャリアアップできる
  • 給料アップにつながる
  • 夜勤の減少や免除が期待できる
  • ほかの看護師の教育や指導を機会が増える
  • 医療チーム内でリーダーシップを発揮できる
  • 転職するときに有利になる

認定看護師の資格を活かすと、より良い待遇で働ける可能性があります。

関連記事:認定看護師になるには?条件や取得までの流れ、資格取得によるメリットも解説 

認定看護師になるデメリット

メリットがある一方で、デメリットもあります。教育機関で研修を受ける必要があり、その間は仕事と学業の両立が求められます。ほかにも、認定看護師になるデメリットは次のとおりです。

  • 研修費用や生活費などの経済的な負担がかかる
  • 資格を重要視しない職場であると活用できない
  • 資格手当がつかない可能性がある

さらに、研修期間中は生活リズムが不規則になることも多く、体力的な負担が大きくなる場合もあります。そのため、家族や職場の理解とサポートが不可欠です。

関連記事:認定看護師を取得するデメリットとは?不要と言われる理由や実際に活躍する場面も解説

認定看護師に関するQ&A

ここでは、認定看護師に関するQ&Aを紹介します。悩みや疑問を解決してスッキリとした気持ちで目指しましょう。

Q1:認定看護師はなくなるのですか?

認定看護師の制度は、現時点(2024年11月)ではなくなる可能性はありません。これまでのA課程の制度が2026年度に終了するため、資格そのものが廃止されるのではないかと不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。

認定看護師は、専門的なケアを提供できるため、医療や介護の現場での需要が高く、制度の廃止は考えにくいと思われます。

Q2;認定看護師と専門看護師、どっちがすごいのですか?

認定看護師方は実践的なケアに優れており、専門看護師の方は理論とチームリーダーシップに強みがあるといわれています。

また、それぞれの資格の役割に応じて強みが活かされます。認定看護師の方は、患者さまに寄り添い、ケアを提供することに特化していますが、専門看護師はより広範囲な視点でチーム全体を指導し、医療の質を高める役割を担っています。

そのため、どちらが優れているかは一概にはいえないでしょう。

まとめ:認定看護師とは特定の分野で熟練したスキルを持つ看護師のこと!制度を知ってキャリアアップの選択肢にしよう

認定看護師は特定の分野において高度な知識とスキルを持ち、医療現場で欠かせない存在です。

キャリアアップを目指す看護師の方にとって、資格取得はステップアップの機会となります。制度や教育機関について理解を深め、自分の目指すキャリアに役立てましょう。

認定看護師になることで、患者さまへのケアの質を向上させるとともに、自身の専門性を高めることができます。今後のキャリア形成において、資格を取得することは大きな武器となるでしょう。

<参考サイト・文献>

都道府県別認定看護師【A課程】登録者数|日本看護協会 

都道府県別認定看護師(B課程)登録者数|日本看護協会 

認定看護師|日本看護教会

認定看護師|日本看護教会

認定看護師|日本看護協会

認定看護師|日本看護協会

認定看護師|日本看護協会

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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