看護師の通勤時間の平均は?通勤時間が1時間を超えるときは転職を検討しよう
テレワークが増えてきた時代とはいえ、看護師の仕事は基本的に現場での仕事になります。
距離や時間は違っても、人それぞれ通勤時間が発生しているのではないでしょうか。通勤時間が長かったり、満員の電車やバスに乗ったりすることには強いストレスを感じるものです。
不規則な勤務をおこなう看護師の方にとって、通勤時間は仕事のモチベーションやプライベートに影響するため重要です。
この記事では、看護師の平均の通勤時間、通勤時間が短いことによるメリットやデメリットを紹介します。通勤時間をうまく活用する方法も解説しているため、経路を変えられない看護師の方にとっても役立つ内容ですので、ぜひ読んでみてください。
看護師の通勤時間の平均は?
看護師の方の通勤時間は多くの調査やアンケートによると、平均で片道30分程度とされています。
総務省統計局の「社会生活基本調査から分かる47都道府県ランキング」によると、社会人全体の平均の通勤時間は1時間19分です。
通勤時間の長さは、看護師の方のライフスタイルに影響します。とくに、夜勤やシフト勤務がある看護師の方にとっては、通勤時間が長いと身体的な負担が増えて仕事とプライベートのバランスを取るのが難しくなります。
そのため、転職を検討している看護師の方は、自宅から勤務地までの距離や交通手段などを慎重に考えることが重要です。
看護師で通勤時間が短いことによるメリット
ここでは、看護師の方の通勤時間が短いことによるメリットを紹介します。
- 深夜帯の出勤・帰宅がしやすい
- 通勤時間のストレスを感じにくい
- 看護師の業務の生産性が高まる
- パートナーとの関係を良好に保てる
- 子育てがしやすい
それぞれのメリットをみていきましょう。
深夜帯の出勤・帰宅がしやすい
看護師の方にとって通勤時間が短いことは安全面においてメリットです。
というのも、医労連の「夜勤は有害業務、保護と規制の実現を 夜勤規制Q&A」によると、夜勤明けの身体の状態はビール1本を飲んだときと同じであるとされているからです。
そのため、夜勤明けに車で帰宅することは安全面でリスクがあります。
さらに、バスや電車などを利用する場合も深夜帯は運行の本数が限られており、長時間の待ち時間が発生するケースもあります。
長時間の通勤は、仕事終わりの体力をさらに奪うことになり、身体の回復に悪影響を及ぼすでしょう。
そのため、自宅から勤務地までの距離を考慮することは、健康的な生活を送るために重要です。
通勤時間のストレスを感じにくい
一般的に通勤時間が短いと、通勤時間のストレスを感じにくく、日常生活の質が向上しやすいです。
一方で、長時間の通勤は、身体的・精神的なストレスを増加させ、勤務中のパフォーマンスに影響をきたすことがあります。とくに、都市部の交通渋滞や混雑した電車内での通勤は、多くの看護師の方にとって負担になります。
通勤時間が短いと以下のように自由な時間を過ごすことができます。
- 出勤前に軽く運動する
- 朝食をゆっくりと摂る
- 家族とのんびり過ごす
- 趣味に打ち込む
通勤時間によるストレスを感じにくいため、生活の質が向上し、仕事のモチベーションも維持しやすいでしょう。
看護師の業務の生産性が高まる
看護師の方の通勤時間が短いことは、業務の生産性を向上させる要因となります。
通勤時間が長くなるほど、出勤前から疲れが溜まり仕事への集中力やパフォーマンスが低下するからです。とくに、交通渋滞や混雑した電車での移動は、精神的なストレスが増加します。
通勤時間が短ければ、その分のエネルギーを温存でき、勤務の始まりから集中力を高めて業務に取り組めるでしょう。
さらに、通勤時間が短いことは、仕事に対するモチベーションの維持にもつながります。
結果として、看護師の方はリフレッシュして仕事に臨めるため、仕事に集中できケアの質が向上するでしょう。
パートナーとの関係を良好に保てる
看護師の方の通勤時間が短いと、パートナーとの関係を良好に保ちやすくなります。
通勤時間が長く家にいる時間が減ると、パートナーとのコミュニケーション不足やすれ違いが生じやすくなるからです。
その一方、通勤時間が短くなり家で一緒に過ごす時間が増えることで、コミュニケーションが活発になり互いの理解が深まります。
看護師の方は、不規則勤務をしている方が多いため、
パートナーとどのように限られた時間を過ごすかは大事なポイントです。
子育てがしやすい
通勤時間が長くなることで、子育ての時間が短くなり子どものケアを十分に行うことができなくなるかもしれません。
とくに、小さな子どもは、親と一緒に過ごすことで安心することもあり、できるだけそばにいてあげたいと考える方も多いのではないでしょうか。
通勤時間が短いと、保育園や習い事の送り迎え、夕食の準備、一緒に遊ぶなど日常的に子どもをサポートする時間が増えます。
ストレスが溜まりにくくなるため、子どもを急かしたりイライラしたりする機会が減る可能性があります。
さらに、通勤時間が短いと、急な病気やケガなどの緊急時にもすぐに駆けつけられるため、子どもと親、両方が安心できるでしょう。
看護師で通勤時間が短いことによるデメリット
一方で、看護師の方の通勤時間が短い(距離が近い)ことによるデメリットもあります。
- ほかのスタッフに私生活の様子を見られる
- 急な出勤をお願いされやすい
- リフレッシュできにくい
それぞれのデメリットを把握して、今後の転職活動や働き方に役立てれば幸いです。
ほかのスタッフに私生活の様子を見られる
看護師の方の通勤時間が短いことのデメリットのひとつが、ほかのスタッフに私生活の様子を見られるリスクがあることです。
たとえば、道端で会ったり、近所のスーパーやカフェで買い物しているときに見られたりなどプライベートな時間で同僚や上司と顔を合わせることもあります。
私生活での行動が職場に伝わるかもしれないと考えると、プライベートな時間でリラックスできなくなるかもしれません。
そのため、転職を検討している看護師の方は、通勤時間が短いと私生活のプライバシーが保たれにくいことを考慮して自身にとって最適なバランスを見つけることが重要です。
急な出勤をお願いされやすい
看護師の方の通勤時間が短いと、急な出勤をお願いされやすいというデメリットがあります。
厚生労働省の「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況」によると、看護師・准看護師の有効求人倍率は2.2倍です。
ほかの職業の有効求人倍率よりも高く(1.19倍)、人手不足である看護師の現場では、急なシフト変更で呼び出されることがあります。
急な出勤の要請は、計画していた予定をキャンセルしなければなりません。
たとえば、家族との予定や個人的な休養の時間が急な出勤によって削られると、ストレスや疲れが溜まり、仕事に対するモチベーションが低下するリスクがあります。
さらに、予定外の呼び出しが続き「いつ呼び出されるかな?」「また呼び出しの連絡が来たらどうしよう」などといった不安が増すことで、心身ともに休まらないでしょう。
リフレッシュできにくい
看護師の方の通勤時間が短いことは、リフレッシュする時間が減るというデメリットがあります。
通勤時間が長いと、家に帰るまでの間でボーッとできたり、気持ちを切り替えられたりするからです。一方で、通勤時間が短いと、クールダウンする時間が少なくなり、仕事とプライベートの境界が曖昧になりがちです。
短い通勤時間では、職場でのストレスを解消する時間が少なくなるため、家に帰っても仕事の疲れや緊張を引きずることがあります。
看護師で通勤時間を有効活用する方法
次に、看護師の方が通勤時間を有効活用する方法を紹介します。
- 学習する時間にする
- 気持ちを切り替える時間にする
- 体力維持のトレーニングの時間にする
これらを参考に、通勤時間を有意義に過ごしましょう。
学習する時間にする
看護師の方の通勤時間を有効に活用する方法のひとつが、学習する時間にすることです。
通勤中に専門知識やスキルを身につけることで、職場でのパフォーマンスが向上し、キャリアアップにもつなげられます。
たとえば、スマートフォンやタブレットを利用して、看護関連のポッドキャストやオーディオブックを聴くことで、医療や看護に関する情報を習得できます。
また、eラーニングプログラムやオンラインコースを活用するのも効果的です。
転職を検討している看護師の方にとって、通勤時間を学習に活用することは、キャリアの向上に役立ちます。通勤時間を有効に使いスキルアップを目指しましょう。
気持ちを切り替える時間にする
看護師の方の通勤時間を有効に活用する方法は、気持ちを切り替える時間にすることです。
通勤時間でスムーズに切り替えることでストレスを軽減できるため、職場でも家庭でもより良いパフォーマンスを発揮できます。
とくに、看護師の方はシフト制や夜勤が多いため、仕事とプライベートの切り替えが重要です。
通勤中にリラックスする時間を持つことが、心身の健康に良い影響を与えます。
たとえば、通勤時間を利用して深呼吸や瞑想をおこなったり、音楽を聞いたりすることでリラックスでき、仕事から家に着くときには心も落ち着いているでしょう。
体力維持のトレーニングの時間にする
体力維持のトレーニングの時間にすることで、看護師の方の通勤時間を有効に活用できます。
看護師の方の仕事は身体的な負担が大きく、体力を維持することが重要です。通勤時間を利用して簡単なエクササイズやストレッチを取り入れることで、健康を維持し、仕事のパフォーマンスを向上させられます。
たとえば、通勤中に立っている場合は、軽くつま先立ちやかかと上げを行うことで、ふくらはぎの筋肉を刺激し血行を促進できます。
また、座っている場合でも、膝の上下運動や肩のストレッチを行うことで、筋肉の緊張をほぐすことができます。これにより、長時間の勤務による体のこわばりを軽減することができるでしょう。
さらに、通勤中にウォーキングしたり自転車で通ったりすることで体力を維持できます。
通勤時間を体力維持のために活用することで、仕事のパフォーマンスが向上するため体力をしっかりと備えることが大事です。
看護師で通勤時間が1時間~1時間半あるときは転職も検討する
通勤時間が1時間~1時間以上あると、生活の質に影響することがあります。
とくに、長時間の通勤は身体的・精神的な疲れが増し、仕事のパフォーマンスやプライベートの充実度に悪影響を及ぼすかもしれません。
転職を検討する際には、自宅から職場が近いところを選ぶことで、体力を温存できたりストレス軽減できたりするため、キャリアの成功にもつながるでしょう。
転職を検討している看護師の方は、訪問看護ステーションへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。訪問看護ステーションは規則的な勤務形態であり、ワークライフバランスを実現した働き方ができます。
また、地域に根差したサービスの提供を行っていることがほとんどで、近隣の訪問看護ステーションを選ぶことで、通勤時間も短くできます。
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まとめ
看護師として働いていくなかで通勤時間は重要な要素です。
通勤時間が長いと、ストレスや疲れが溜まり仕事とプライベートのバランスが取りにくいです。その一方、通勤時間が短い場合は、気持ちを切り替える時間が少なくなったり、リフレッシュできなくなったりなどのデメリットがあります。
通勤時間が1時間~1時間半ある場合は、転職を考える良いタイミングかもしれません。
転職をきっかけに通勤時間が変わることで、生活の質や仕事の効率が改善される可能性があります。
自分にとって最適な働き方を実現するために、通勤時間とその影響をしっかりと見極めましょう。
参考サイト・文献
長時間の通勤は社員の生産性に悪影響|Worker’s Resort
Til Work Do Us Part: The Social Fallacy of Long-distance Commuting
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。