オーストラリアの看護師の年収はいくら?日本との違いを詳しく解説
「オーストラリアの看護師の年収はいくら?」「オーストラリアで看護師として働くためにはどうすればいいの?」
このように悩んだり不安に感じている看護師の方もいらっしゃるように思います。
今回はオーストラリアの看護師の年収事情や日本との違い、オーストラリアで働く方法について紹介します。オーストラリアで看護師として働きたいものの悩みを感じているあなたの助けになれば幸いです。
オーストラリアの看護師の年収は約85,000~95,000豪ドル
オーストラリアは、給与水準が高いといわれており、海外で働きたい看護師の方に人気です。
オーストラリアの看護師の年収は85,000~95,000豪ドルといわれており、日本円では約865~967万円(2024年5月2日時点1豪ドル=101.8円)になります。
さらに、ここではオーストラリアアシスタントナースや一般の会社員の給料を紹介します。
オーストラリアのアシスタントナースの年収は約61,000豪ドル
オーストラリアのアシスタントナースの年収は約61,000豪ドル、日本円で約620万9,800円です。
そもそもオーストラリアでは、看護職は以下のように分類されています。
- 看護師:RN(Registerd Nurse)
- 専門看護師:CN(Clinical Nurse)
- 診療看護師(ナースプラクティショナー):NP(Nurse Practitioner)
- 准看護師:EN(Enrolled Nurse)
- アシスタントナース:AIN(Assistant in Nursing)
上記の中で、日本では聞きなれない職種として、アシスタントナースがあります。アシスタントナースとは、看護師でも准看護師でもありません。日本では看護助手や看護補助者に当たる業務をする看護職のことです。
アシスタントナースは、高齢者施設(ナーシングホーム)や訪問看護(ホームケア)、病院などで活躍しています。。主な仕事内容は、患者さまの排泄介助やシャワーなどの清潔援助を中心とした日常生活の支援が一般的のようです。日本の看護補助者は無資格でも働くことができますがアシスタントナースは資格取得gあ必須のため、日本の看護補助者よりも幅広いケアを患者さまへ行うことができます。
オーストラリアの会社員の年収は約69,900豪ドル
オーストラリアの会社員の年収は約69,900豪ドル、日本円で約711万5,820円です。
オーストラリアにおいて、会社員よりも看護師やアシスタントナースなどの看護職のほうが給料は高い傾向といえるでしょう。
オーストラリアの看護師と日本の看護師の年収を比較
先ほど紹介したように、オーストラリアの看護師の年収は約865~967万円と言われています。
一方で、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計」によると、日本の正看護師の平均年収は約508万円とされています。
というのも、オーストラリアの看護師の最低賃金は時給42.47豪ドル(日本円で4,323円)であり、さらに夜間や休日は給料が引き上げられるからです。
このような事情から、日本よりもオーストラリアの看護師のほうが収入が高いと考えられます。
オーストラリアの看護師になるには
日本で看護師の免許を持っていても、そのままオーストラリアで働けるとは限りません。ここでは、日本の看護師の免許を取得している、もしくは取得していない2つのケースでオーストラリアの看護師になる方法を紹介します。
オーストラリアの看護師になるには|日本の看護師の免許を持っている場合
日本の4年生の大学を卒業したあとで看護師の資格を取得したケースでは、オーストラリアの大学に通わなくても看護師の免許を取得できます。
ただし、オーストラリアの看護師の免許を申請するには、次の2つの条件をクリアする必要があります。
- 日本での看護経験を積む(過去5年間で3ヶ月以上の臨床経験)
- IELTS(International English Language Testing System)で7.0、もしくはOET(Occupational English Test)でB以上の英語力がある
文部科学省が公開しているデータによると、IELTS7.0は英検1級、TOEIC945点以上と同じレベルくらい難しいとされています。
上記2つの条件を満たしている場合、オーストラリアの正看護師の免許を習得する流れは次のとおりです。
- オーストラリア保健医療従事者規制庁に書類(英語の能力を証明するものなど)を提出する
- OBA(outcomes-based assessment)の2段階審査方式で知識査定と技術査定を受ける
- オーストラリア看護・助産委員会が行っているオリエンテーションを受講する
- オーストラリアの免許を習得する
日本の専門学校を卒業して、看護師の免許を取得した場合は、上記1~4にくわえてオーストラリアの大学に通わなければなりません。看護学コンバージョンコースを修学して、看護学の学士号を取得する必要があります。
日本の大学卒業、または専門学校を卒業して看護師になった場合、いずれもオーストラリアで看護師として働くためには、臨床の現場で使える英語力が必要です。
ここで紹介した流れは、社会情勢やビザにより変わる可能性があります。そのため、本格的に検討する際にはオーストラリア保健医療従事者規制庁やオーストラリア移民局などのホームページで最新情報を確認するようにしてください。
オーストラリアの正看護師になるには|日本の正看護師の免許を持っていない場合
日本の正看護師の免許を持っていない場合は、日本で正看護師の免許を取得して、先程紹介した4ステップの流れで進めなければなりません。
もしくは、オーストラリアの短大、もしくは大学に通ったうえで看護師の試験に合格するとオーストラリアで看護師として働くことができるでしょう。
オーストラリアの正看護師に関するQ&A
オーストラリアの看護師に関するよくある質問を紹介します。ここで疑問を解決しましょう。
オーストラリアで看護師として働くメリットは何ですか?
オーストラリアの看護師として働くメリットのひとつは年収が高いことです。
日本の正看護師と比べると、オーストラリアの正看護師の年収は300万円以上高いと考えられます。(2024年5月2日時点1円=101.8豪ドル)
この年収の高さは為替レートの影響を受けるため変動がありますが、オーストラリアの看護師の給料水準は高い傾向です。
さらに、定時で退社しやすかったり、ワークライフバランスが取りやすかったりすることもオーストラリアで看護師として働くメリットといえるでしょう。
オーストラリアで正看護師になるには何年かかりますか?
日本の4年制の大学を卒業して看護師の免許を取得した場合で、オーストラリアで看護師になるための書類審査・免許取得が完了するまでに6ヵ月ほどかかったという声もあります。
専門学校を卒業して正看護師の免許を取得したケースやこれから正看護師の免許を取ろうとしているケースでは、さらに期間を要するでしょう。
そのため、免許取得の審査を進める際は、余裕をもってオーストラリア保健医療従事者規制庁に書類を提出して登録までの準備を進めてください。
オーストラリアで看護師として働くための年齢制限はありますか?
オーストラリアで看護師として働くための年齢制限は45歳未満といえます。
というのも、オーストラリアで働く看護師が永住権を申請する条件のひとつに45歳未満という条件があるとされるためです。
この永住権がなくても学生や語学留学生としてオーストラリアの学校で学びながら、一時的に看護職として働けるかもしれません。ただし、永住権がなければオーストラリアで看護師として働き続けるのは難しいといわれています。
詳しくは、オーストラリア内務省のホームページを確認してください。
まとめ
オーストラリアの看護師の年収は85,000~95,000豪ドルといわれており、日本円では約865~967万円(2024年5月2日時点1豪ドル=101.8円)になります。これは日本の看護師と比べて、300万円以上高い年収と考えられます。
さらに、オーストラリアでは定時に退社しやすかったり、ワークライフバランスが整えやすかったりするなどのメリットがあります。
ただし、オーストラリアで看護師として働くためには書類審査があり、免許取得に期間を要することもあります。さらに、生活費や学校に通う費用がかかるなど、相応の準備が必要といえるでしょう。
そのため、日本でお金を蓄えてからオーストラリアの看護師として働いてみるのも選択肢の1つではないでしょうか。「NsPaceCareer」は訪問看護業界に特化しており、高年収の求人を見つけられかもしれません。無料で相談できるので、まずは登録してみてください。
参考サイト・文献
https://www.salaryexplorer.com/average-salary-wage-comparison-australia-c13
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。