看護師の面接の逆質問と最後に一言への対策!例文10選を紹介

公開日:2023/12/30 更新日:2023/12/31
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「看護師の面接で逆質問では何を聞いたらいいの?」「最後に一言っていわれたときはどうしたらいいの?」などと、悩みや疑問を感じている方は多いかもしれません。

看護師の面接で逆質問や「最後に一言」といわれて、スムーズに回答するのは難しいです。その回答次第で転職の合否が決まる可能性があります。さらに、面接の独特の緊張感で回答を求められるためプレッシャーを感じるでしょう。

しかし、うまく回答できれば、転職活動中のライバルに差をつけられ、転職活動を優位に進められます。

そこでこの記事では、看護師の面接において逆質問と最後に一言への対策を紹介します。例文を交えて紹介するので、転職に成功したい方はぜひ参考にしてください。

看護師が面接で逆質問すべき3つの理由

まずは、看護師が面接で逆質問をすべき理由を3つ紹介します。

  • コミュニケーション能力の高さをアピールできる
  • 関心度の高さをアピールできる
  • 疑問点や不安点を解消できる

なぜ逆質問が必要であるのか、具体的にみていきましょう。

コミュニケーション能力の高さをアピールできる

看護師の面接で逆質問をすると、コミュニケーション能力の高さをアピールできます。

なぜなら、逆質問は自由度の高いため、質問の仕方や内容にコミュニケーション能力が現れるためです。看護師は利用者さま、医師、リハビリスタッフなどさまざまな職種の方とコミュニケーションを図らなければなりません。具体的には、ケアをしたり、医師に報告したり、ケアプランを多職種で話し合ったりなど、コミュニケーションの機会は多いです。

そのため、逆質問にうまく回答できればコミュニケーション能力の高さだけではなく、現場で活躍できる人材であるとアピールできます。

関心度の高さをアピールできる

採用担当者にとって「応募者が自分たちの訪問看護ステーションにどれだけ興味や関心があるのか」を知ることは重要です。

逆質問をすることで、関心度の高さをアピールできます。関心度が高い、つまり志望度が高いと判断されるため、転職の成功につながりやすいでしょう。

そのため、逆質問で「特にありません」と答えるのは避けるべきです。採用担当者に「本当に関心があるのか?」と疑われる恐れがあります。

疑問や不安を解消できる

逆質問をすると、訪問看護ステーションのホームページや採用パンフレットでの疑問や、面接で確認できなかったことを解決できます。つまり、逆質問は応募者の疑問や不安を解消できるのです。採用担当者にとって、逆質問は応募者の安心感につなげるなどの狙いがあります。応募者が安心感を持てると、優秀な人材の獲得につながるためです。

さらに、応募者が転職後に実践したいことと、採用担当者が貢献してもらいたいことのギャップを確認する目的があります。

訪問看護ステーションの看護師の離職率は15%です。2011年分のデータが最新で、病院の看護師の離職率は10.9%であることを踏まえると、訪問看護ステーションの看護師の離職率は高い水準であるといえます。

また「思い描いていた理想と現実のギャップ」で退職する方は少なくありません。入職後のミスマッチ防ぐために、逆質問は重要といえます。

看護師の面接を成功させる逆質問のポイント

次に、看護師の面接を成功させる逆質問のポイントを3つ紹介します。

  • 事前に逆質問を準備する
  • 簡潔に逆質問をする
  • ポジティブに逆質問をする

それぞれのポイントをみていきましょう。

事前に逆質問を準備する

逆質問を成功させるためには、準備が重要です。訪問看護ステーションのホームページやパンフレットは必ず調べたうえで、逆質問を準備しましょう。

看護師の面接では、高い確率で逆質問をされます。準備していなければ、慌ててしどろもどろになる恐れがあります。採用担当者にネガティブな印象を与えかねません。

さらに、ここで注意したいのは、準備する逆質問の数です。1~2個では、逆質問をする前の面接で話題に挙がるかもしれません。面接中に説明を受けた内容を、再度逆質問で尋ねるとネガティブな印象につながるため注意してください。

見学会や説明会に行くと、逆質問のアイディアが出てくるためおすすめです。

簡潔に逆質問する

簡潔に逆質問することも大切です。

長々質問するとまとめる能力がなく、コミュニケーションがスムーズにいかないと判断されます。看護師は、カンファレンスや報告など、自分の考えを伝える場面が多々あります。

さらに、利用者さまの状況によっては素早く考えをまとめて、判断しなければなりません。

自分の考えや思を簡潔にまとめることは、業務において重要です。逆質問したい内容をまとめられることや、スムーズに伝えられることをアピールしましょう。

ポジティブに逆質問をする

採用担当者は、応募者が勤務することを想定して面接します。そのため、ネガティブな発言をする方によい印象を持ちません。たとえば、ネガティブな発言をする方は「福利厚生が悪い」「残業が多すぎる」など、クレームをいわれるのではないかと判断される恐れがあります。

逆質問は採用担当者にポジティブな印象を与えることが前提です。「採用したら貢献してくれるだろう」と思わせるポジティブな逆質問を心掛けてください。

「最後の一言」にうまく対応する逆質問の例文10選

ここでは「最後の一言」にうまく対応する逆質問を紹介します。うまく対応できれば、採用担当者にアピールできます。また、訪問看護ステーションをより深く知る機会ともなります。

例文を交えて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

例文1:入職までにしておくべきことはありますか?

逆質問では、応募者の勤労意欲を示すことが重要です。

看護師は勤務する場が異なれば、業務内容や方法など大きく変わります。そのため、事前準備が欠かせません。

入職までにすべきことを聞くことで、勉強熱心であることや即戦力として役立ちたいと考えていることなどが伝わります。「働くために努力している」ことがアピールできます。積極的な姿勢が伝わると、採用担当者にいい印象を与えられるでしょう。

この逆質問は、どの面接でも使えるため「最後に一言」と問われ内容に困った際にも有効といえます。

例文2:外部の研修・学会に参加する機会はありますか?

看護師として成長するためには、最新の知識を学び、スキルを向上させなければなりません。そのため、外部の研修や学会への参加は欠かせません。外部の研修の参加について質問すると、訪問看護ステーションが看護師のスキルアップを重視しているのかについてもわかります。

研修費用が自費であったり、全額負担してくれたりするなど、訪問看護ステーションによって異なります。また、自分の休みを使って研修に行く場合もあります。

参加の機会がまったくなければ、たとえ就職ができてもスキルアップは望めないかもしれません。

例文3:訪問看護ステーション内の勉強会は開催されていますか?

訪問看護ステーション内で勉強会を開催し、看護師のスキルアップを図っているところは少なくありません。

看護師としてのスキルアップは重要ですが、ワークライフバランスも大切です。業務後に勉強会を開催したり、休日でも参加を求めたりする場合もあるため、訪問看護ステーション内の勉強会の開催時間を把握してください。

スキルアップの機会が負担となる恐れがあるため確認しましょう。

例文4:入職後、独り立ちするまでの期間を教えてください

入職してから独り立ちまでの期間を質問すると、即戦力として活躍したい気持ちを伝えられます。

また、プリセプター制度など入職後の教育体制を知るために重要といえます。人手が少なかったり、教育体制が不十分であったりすると、なるべく早い時期での独り立ちを求めます。

一概に期間だけで判断できませんが、独り立ちまでの期間を知ると、入職後にどのような教育を受けられるのか、フォローする体制があるのかわかります。

例文5:1日のスケジュールを教えてください

看護師の1日のスケジュールを聞くことも大切です。

その理由は、1日の具体的な流れを知ると「実際に働くこと」をイメージできるからです。自分が適応できるかどうかの判断材料となります。

実際に、入職後「思っていた業務と違う」と感じ、すぐに退職する方は少なくありません。ミスマッチが原因で退職する現状は、応募者と採用担当者、両者にとって避けるべき事態です。

働き方の具体的な内容を積極的に質問できれば、ミスマッチが起こる可能性を減らせます。転職が成功するだけではなく、働き続けられる転職につながるでしょう。

例文6:いつ頃からオンコール対応が開始されますか?

オンコール対応や夜勤業務などに関する質問は新人の看護師だけではなく、経験豊富な看護師にとっても重要です。

その根拠は、看護師にとって夜勤業務の導入がひとつの壁となり得るからです。実際に、厚生労働省の「看護職員就業状況等実態調査結果」によると退職した方の9.7%が夜勤負担を理由に退職しています

人手が不足している訪問看護ステーションであれば、なるべく早くオンコール業務や夜勤業務に入ることを求められます。業務に慣れていない中でのオンコール業務や夜勤業務は大きな負担です。夜勤業務がいつから入るのか確認できればミスマッチを防げるでしょう。

例文7:将来、役職や管理職を目指すキャリアはありますか?

キャリアアップに関する質問は、勤労意欲だけではなく、自身の目標が明確であることをアピールできます。向上心のアピールにもつながるでしょう。

日々の業務に前向きに取り組めることの証明であり、採用担当者に積極性ややる気を感じてもらえます。認知看護師や専門看護師、管理職など具体的な目標があれば、逆質問で確認してください。

例文8:どのような看護師が活躍していますか?

配属先の看護師の経験年数や経験している診療科目などがわかります。

これらの情報は、訪問看護ステーシのホームページや採用パンフレットなどでは得られません。配属先の雰囲気を確認でき、自分の持つ資格や経験、長所などを活かせるか判断できます。

例文9:中途採用者にはどのような研修が実施されていますか?

中途採用者の研修の状況を確認することは大切です。

特に、未経験の診療科や看護技術がある場合に有効な逆質問です。看護師の経験があるとはいえ、未経験の診療科や看護技術に不安はつきものです。

同じような状況の方がいれば、入職した際に相談できるかもしれません。

例文10:看護業務以外で担う業務はありますか?

規模が小さい訪問看護ステーションやクリニック、介護施設などであれば、看護業務以外の業務を担うケースがあります。

そのため、どのような業務があるのか確認しておきましょう。具体的な業務は、掃除や洗濯、施錠・解錠、物品の発注、洗車などです。看護業務以外の業務が多ければ、看護業務ができる時間が少なくなります。就職後に「思っていた仕事と違う」とギャップが生まれ、勤務を継続できなくなる恐れがあるため解決しておきましょう。

逆質問してはいけない4つのケース

逆質問で入職前の疑問や不安を解消することは、応募者、採用担当者にとってミスマッチをなくすため重要です。しかし、以下のケースではネガティブな印象を与える恐れがあります。

  • 調べるとわかることや、すでに説明を受けたことへの質問
  • 待遇や条件に関する質問
  • 面接官が答えられない・答えにくい質問
  • 「特にありません」と回答する

逆質問で避けた方がよい内容を紹介します。言い換えを含めて確認しましょう。

調べるとわかることやすでに説明を受けたことへの質問

訪問看護ステーションのホームページやパンフレットに記載されている「調べるとわかる」内容の質問は避けてください。面接中に説明を受けた内容も避けましょう。

この質問で「事前に調べていない」「志望度が低い」「話を聞いていない」などと思われかねません。就職に対する熱意が低いと判断される恐れがあります。

同じ内容を改めて聞きたい場合や掘り下げて聞きたい場合は「先ほど説明して頂きましたが」「ホームページで拝見しましたが」と前置きすると誤解を生みません。

待遇や条件に関する質問

待遇や条件などは働くうえで重要な内容であり、多くの応募者が気になる情報であるといえます。

しかし、逆質問で待遇や条件ばかりを質問するのは控えてください。「ちゃんと調べていない」「待遇のことばかり気にする」とネガティブな印象を与える恐れがあります。

待遇の良さをアピールする訪問看護ステーションもありますが、質問のし過ぎには気をつけましょう。

どうしても確認したいことは、仕事内容や業務内容などの質問をした後に「みなさん何時頃にお帰りになっていますか」「オンコールや夜勤は月に何回くらいありますか」と聞くのがおすすめです。もしくは内定後に尋ねてください。

採用担当者が答えられない・答えにくい質問

採用担当者が答えられない、もしくは答えにくい質問も控えましょう。

職場の雰囲気や人間関係は、勤務するうえで重要な情報です。厚生労働省の「看護職員就業状況等実態調査結果」によると退職した方の12.8%が人間関係を理由に退職しています。しかし、雰囲気や人間関係などは抽象的な内容であり、人によって感じ方に差があります。採用担当者も誤解を生まないように考えなければなりません。ほかの逆質問で採用当者にアピールしましょう。

「特にありません」と回答する

「特にありません」と回答することは避けましょう。

なぜなら、採用担当者が就労意欲を疑い、不採用となる恐れがあるからです。逆質問がないことは関心がなく、面接の準備をしてないと捉えられてしまいます。

逆質問や「最後に一言」を問う目的は、応募者の疑問や不安を解消したり、入職後のミスマッチを防いだりするだけではありません。応募者の熱意や意欲をアピールする目的もあります。そのため「特にありません」と伝えることは控えてください。

しかし、面接の中ですべての疑問や不安が解消されることもあります。その際は「詳しくご説明していただいたので、疑問はすべて解決できました。ありがとうございました。」と伝えましょう。

看護師の面接の逆質問と最後に一言に適切に対応して転職を成功させよう

看護師の面接で逆質問と「最後に一言」は、避けて通れない問いかけです。

応募者の疑問や不安を解決し、就職後のミスマッチを防ぐだけではなく、熱意や意欲をアピールできます。訪問看護ステーションについて調べ、事前に質問を用意しておくと、スムーズに回答できます。

スムーズに逆質問でき、看護師として勤務していく中で必要な能力があることが伝われると、転職に成功できるでしょう。

参考サイト・文献

訪問看護の伸び悩みに関するデータ|日本看護協会

「2022 年 病院看護実態調査」 結果|日本看護協会 

看護職員就業状況等実態調査結果|厚生労働省

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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