キャリアも、私生活も大切にできる場所。訪問看護の魅力を語る~パール訪問看護センター 池田さんにインタビュー~

公開日:2025/10/02 更新日:2025/10/02
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阪神淡路大震災を機に看護の道を歩み始め、病棟勤務から介護施設を経て訪問看護の世界へ飛び込んだ池田さん。知識ゼロから始めた訪問看護のキャリアは、今やサテライトを含む2か所を任されるまでに。多職種連携、教育、働きやすさ──そのどれも大切にしながら、チームで地域を支える看護を実践する池田さんに、これまでの歩みと訪問看護の魅力を伺いました。

震災がきっかけ。テント村から始まった看護師人生

―看護師としてどんなご経験をされてきましたか。

病院で働きながら看護学校に通学していた池田さん。阪神淡路大震災が発生した1995年。池田さんはちょうど、看護師免許を取得したばかりでした。

「震災の時、ちょうど就職が決まったタイミングだったんですよ。」

しかし、勤務予定だった病院へ行くにも道路が崩壊。連絡も取る術もなく途方に暮れたと話します。そんな混沌とした状況の中で、看護師としての最初の一歩は予定外のスタートとなりました。

「仕方なく、芦屋の市役所でボランティアを始めました。テント村でケガをした方のケアをしたり、あるものを使って処置をしたり…とにかくできることをやる毎日でした。」

最初に経験したのは、まさに“災害時の看護”。「病院で技術を積んでから」と考えていたはずが、いきなり現場の最前線に立たされることに。

「本当に右も左もわからないまま。でも、その時に知り合った人が就職先を紹介してくれたんです。テント村での経験後、泌尿器科の病院で働きました。」

こうして池田さんの看護師人生は、通常とは違う形でスタートを切りました。

犬を洗った!?無我夢中だった訪問看護のはじまり

―病院から介護施設、訪問看護への転職…。どんなきっかけで転職されたのでしょうか。また、訪問看護でのエピソードがあれば教えてください。

「出産後に、子育てをしながら病院での夜勤が難しくなってきて…。ママ友から情報をもらって、条件優先で選んだのが訪問看護だったんです。」

当時、池田さんが学んだ看護学校では訪問看護の実習もなく、地域の看護領域は保健師さんのイメージがあったと話します。はじめての訪問看護は、右も左も分からないままスタートしました。

「最初の訪問看護ステーションは、2.5人規模の小さなところ。誰も何も教えてくれないし、自分で学ぶしかなかったです。」

そんな中で起きた、今でも忘れられない出来事があります。

「利用者さんが飼っていた犬にノミがいて、ご本人も湿疹だらけ。でも、利用者さんが犬を病院に連れて行ける状態じゃなかったんです。それで、「私が洗います!」って、犬をお風呂に入れたんですよ。でもそれが“訪問看護の仕事じゃない”って、ケアマネさんに怒られて。訪問看護師がしていいこと、したらあかんことの違いが分からなかったんです。それから、たくさん学びました。」

今なら違う方法を選んだかもしれない。でも、「その人の困りごとに向き合いたい」という姿勢は、今も変わっていません。沢山の現場経験を経て、制度や連携を学びつつも、池田さんが大切にしていることのひとつです。

これまでの失敗も糧にして。自分たちで創るケアの楽しさ

―パール訪問看護センターとの出会いを教えていただけますか。

「2か所の訪問看護ステーション経験し、退職しました。看護師の配置基準を満たせなかったので事業が休止になってしまって。色んな事があったけど…でも、全部学びになった。次は絶対に、自分で納得のいく場所を作りたかった。」

そうして出会ったのが、パール訪問看護センター。

「ちょうどご近所で求人を見つけて、「今度は管理者としてやりたい」って、最初から伝えました。」

―実際に管理者をされていかがですか。

「訪問看護って、“その人のために何ができるか”を自分たちで考えて動ける。それが面白いし、やりがいです。」

ご家族と過ごす時間の中に入り込み、頼られる存在になる。それは、他のどの仕事にも代えがたい魅力だと話します。

現在は2つの事業所を運営しながら、スタッフの育成にも力を入れています。

「仕事は誰かが代わりにできるけど、自分の人生は自分にしか歩けない。だから、スタッフには無理せず、ちゃんと自分の時間も大事にしてほしいんです。」

パール訪問看護センターのもう一つの魅力は、スタッフ同士の関係性の良さ。

「有給は100%消化してもらっています。普通は仕事を休む理由として「遊びに行く」とか言いにくいかもしれないけど、うちは「どうぞ、行っといで~!」って言ってます!」

そんな言葉が自然に出てくる職場には、誰もが安心して働ける空気が流れています。

「スタッフはみんな仲がいいし、辞める人も少ない。意見を言いやすくて、風通しがいいんですよ。朝、出勤するとみんな家族とか休みがどうだったとか話しているんです。」

頼りがいのある池田さんは、”自分自身も大切にしてほしい”と話します。

自分も、仲間も、地域も大切にできる場所

―パール訪問看護ステーションの魅力を教えてください。

「医療法人和敬会グループに属しており、安定した環境で働けるのも安心材料の一つです。福利厚生も充実していますし、なぜか野球の観戦チケット、うちよく当たるんですよ。スタッフがよく行っています。年間休日も120日以上ありますしね。」

医療依存度の高い利用者さんも受け入れています。緊急での新規依頼に関しては「当日依頼でも断らない」のがポリシー。

「大変なこともあるけど、それをチームで乗り越えるのがうちのやり方です。」

パール訪問看護センターでは、即戦力としてご活躍いただける訪問看護の実務経験者のみを募集しています。臨床判断力や急変時対応、多職種連携における実務スキルを発揮できる方に、裁量と成長機会を用意しています。


「教育は“上から教える”のではなく、“一緒に看ていく”のが基本。互いの経験を持ち寄り、より良いケアにつなげていきます。訪問看護の経験をお持ちの方、ぜひ一緒にやりましょう。家庭も大事にしながら、しっかり働ける環境です」

インタビュアーより

池田さんのお話からは、長年の経験を経てなお、看護の仕事にまっすぐ向き合う姿勢と、人へのあたたかなまなざしが強く感じられました。

訪問看護の現場では、正解が一つではないからこそ、「その人のために何ができるか」をチームで考え、支え合う姿勢が大切だと池田さんは語ります。そして、スタッフ一人ひとりが無理なく働けるよう、管理者としても日々気を配っている姿が印象的でした。

「仕事の代わりはできても、自分の代わりはいない」──そんな言葉が印象に残った今回のインタビュー。
働きやすさや職場の雰囲気を重視したい方にとって、きっと参考になる職場ではないでしょうか。

社用車を使って移動するので、雨にぬれず快適に移動できます。

事業所概要

事業所名:パール訪問看護センター

住所:兵庫県神戸市垂水区本多聞2丁目33-18 

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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