訪問看護指示書でチェックするべき3つのポイント
訪問看護のサービスを利用開始するにあたって主治医からの訪問看護指示書が必要となります。指示書の内容や記載内容次第では無効になったり、対象となる保険が変わったりします。指示書は管理者や事務が最終確認することが多いかと思いますが、訪問看護師として今回お伝えするチェックポイントは最低限理解して確認しましょう。
①指示期間、指示日が正確か
指示書の有効期間は1ヶ月〜6ヶ月です。時折、長期療養で状態も変わらないという理由で気を利かせて1年間の指示をくださるケースがありますが、無効なので注意してください。また、“指示日”が“指示期間開始日”より前(もしくは同日)になっている必要があるので指示日と指示期間が正しいか確認しましょう。
②主たる傷病名と病状・治療状態
訪問看護を利用するにあたって介護保険と医療保険のどちらが優先になるかは、訪問看護指示書に記載されている傷病名、病状が判断の基準となります。悪性腫瘍が「末期」なのか、褥瘡なら「深度」は?パーキンソン病なら「ヤール重症度分類と生活機能障害度」は?頸椎ではなく頸随損傷なのか?このあたりはしっかりと記載されているか確認しましょう。
③印鑑が押してあるか
全ての記載内容が正しくても、指示書右下の主治医の印鑑がないと有効となりません。名前の記載だけで印鑑を押し忘れているケースがあるのでしっかり確認しましょう。また、コピーは無効なので必ず原本であることも確認しましょう。
以上となります。指示書は公的な文書であり不備があると無効となり、訪問看護の提供ができない状況となります。今回お伝えしたポイントは訪問看護指示書を確認する際に意識的に注意してみてください!
▼執筆者プロフィール
藤井 達也
地元名古屋の大学を卒業後、聖路加国際病院の救命救急センターで看護師として働き始める。高齢者の最期の在り方について疑問を抱く中で、より深く意思決定の場面に関わっていきたいと考え、訪問看護の道へ。現在はウィル訪問看護ステーション江戸川にて訪問看護師として働きながら、教育、採用、管理業務の一端も担っている。
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