【訪問看護の見学】服装マナー7つと見学のポイントを解説!
「訪問看護ステーションを見学するときの服装はどうすればいいの?」「訪問看護ステーションで同行訪問ってできるの?」
訪問看護ステーションの見学を希望する看護師の方は、服装とマナーを守ることが大切です。
訪問看護ステーションを見学する際は、事業所だけの見学ではなく、訪問看護師の方と一緒に利用者さま宅を訪問する可能性があります。そのため、見学する方も利用者さまが安心できるような服装や態度を心がけなければなりません。
この記事では、訪問看護の見学時の服装マナーと、見学の際に注目すべきポイントを紹介します。これから訪問看護ステーションの見学を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
【訪問看護の見学】服装マナー7つのポイント
訪問看護の見学をする際に、服装は大切なポイントです。基本的には、病院や訪問看護ステーションの採用面接のときと同じような服装が望ましいです。
- 服装:スーツやオフィスカジュアル
- 服装:「スーツ以外でOK」でもスーツに近いデザイン
- 装飾品:ピアスやイヤリングはつけない
- 髪型:整えて暗めの髪色
- 靴:着脱しやすいもの
- カバン:落ち着いた色合いのもの
- 持ち物:スリッパを持参
これらのポイントを押さえて、利用者さま宅の訪問にも対応した服装にしましょう。
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服装:スーツやオフィスカジュアル
訪問看護の見学時には、シンプルな格好が好まれるため、スーツまたはオフィスカジュアルの着用が基本です。
服装ひとつで利用者さまや看護師の方に与える印象が変わります。とくに、同行訪問で利用者さま宅を伺うときには、清潔感と礼儀を意識した服装が必要であるため、明るい色や奇抜なデザインは避けてください。
見学先の訪問看護ステーションで、ユニフォームに着替えるよう指示される場合があります。同行訪問が予定されていれば、替えの靴下を持参しましょう。
インナーが見えないようにしたり、冬場は上着も用意したりすると好印象です。
訪問看護の現場では、利用者さまが安心できる環境を提供できるように、その一環として服装にも配慮しましょう。
服装:「スーツ以外でOK」でもスーツに近いデザイン
訪問看護の見学では、「スーツ以外でも良い」とされることがありますが、スーツに近いデザインの服装を選ぶと良いです。
ジャケットやパンツなど、落ち着いたスタイルを心がけましょう。訪問看護は利用者さま宅を訪れる仕事であり、信頼感を持ってもらうことが大切です。
そのため、見学者もカジュアルすぎる服装は避け、誠実さや真面目さが伝わる服装を選ぶことが望ましいです。身だしなみによって、訪問看護ステーションのスタッフや利用者さまの印象が変わることを意識しましょう。
装飾品:ピアスやイヤリングはつけない
訪問看護の見学では、装飾品が目立つと利用者さまによっては気にされる場合があるため、ピアスやイヤリングなど装飾品はつけないようにしましょう。
また、アクセサリーによっては、ケアや介護を手伝うときに利用者さまの皮ふを傷つけるリスクもあるため、安全性を考慮したシンプルな服装がおすすめです。
髪型:整えて暗めの髪色
訪問看護の見学時には、髪をきちんと整え、暗めの髪色にしておくと良いです。女性や男性、いずれの場合でも髪が乱れていたり派手な色であったりすると、利用者さまに不快感を与えるかもしれません。
また「場をわきまえた格好ができない」「常識が欠けているかもしれない」と訪問看護ステーションのスタッフに感じられる恐れがあります。
髪を整えて表情が見えるようにしておくことで、スタッフや利用者さまと信頼関係を築くきっかけとなるでしょう。
靴:着脱しやすいもの
訪問看護を見学する際には、事業所だけではなく利用者さま宅に上がることもあるため、靴は着脱しやすいものが望ましいです。
たとえば、スリッポンタイプやローファーなど、履きやすく脱ぎやすい靴がおすすめです。
また、利用者さま宅をいくつか訪問したり、ケアマネジャーのところに行ったりして移動する機会もあるため、機能性を重視した靴を選ぶと良いでしょう。
カバン:落ち着いた色合いのもの
見学時に持つカバンは、落ち着いた色合いで使いやすいものを選びましょう。
訪問看護の現場では、カバンも見られるポイントです。派手なカバンは訪問先で浮いてしまうことがあるため、シンプルで実用的なものがおすすめです。
利用者さまやそのご家族に不安を与えないように、地味な色合いで清潔感を意識してくださいね。
持ち物:スリッパを持参
訪問看護の見学では、スリッパを持参すると便利です。
同行訪問して自宅に上がる際に、スリッパがなければ利用者さま宅を汚すことになり、礼儀がないと思われるからです。訪問ごとに靴下を交換することは難しいでしょう。
一方で、衛生的ではない自宅を訪問する際には、自分の靴下が汚れずに済みます。
見学の際には、衛生面にも気を配り、訪問先に迷惑をかけないように心がけることが大切です。
訪問看護の見学で押さえたいポイント
訪問看護の見学は、実際の業務を理解するための貴重な機会です。次のポイントに沿って見学しましょう。
- 1日の訪問件数
- 利用者さまの背景
- 必要な知識やスキル
- 訪問する移動手段
- 休憩の方法
- 記録の書き方
- スタッフの雰囲気
- 事業所の情報
訪問看護師の方がどのように利用者さまへ対応しているか、またどのような流れで訪問をおこなっているかを知ることで、訪問看護の全体像が見えてくるでしょう。
1日の訪問件数
訪問件数は、看護師の方の1日のスケジュールや業務の忙しさを知るための重要な情報です。この情報がわかると、仕事の流れを理解しやすくなります。
通常、1日の訪問件数は4~5件です。午前1~2件、午後2~3件というスケジュールの訪問看護師の方が一般的なようです。
ただし、訪問看護ステーションの方針や利用者さまの病状などによって訪問件数は異なります。なかには1日7~8件訪問したり、緊急で訪問するケースが多かったりするところもあります。
訪問件数が多ければ、その分訪問看護師の方一人ひとりの負担も増えるため、見学時に1日の訪問件数を確認してみてください。
利用者さまの背景
訪問看護を受ける利用者さまの背景を知ることも大切です。利用者さまの状態を正確に把握することで、どのような支援が必要か、どのようなリスクがあるかを判断しやすくなります。具体的には、次のポイントを確認しましょう。
- 疾患や症状
- 医療処置の内容
セラピストや多職種との連携の頻度
小児科も精神科も幅広く受け入れているところもあれば、小児科専門や精神科専門など特定の分野に特化して利用者さまを絞っているところもあります。
見学することで、自身がどのように利用者さまへ訪問するのかイメージがわくでしょう。
必要な知識やスキル
訪問看護に必要な知識やスキルについても見学時に学びましょう。次のようなスキルが訪問看護には必要です。
- アセスメント能力
- コミュニケーション能力
- 観察力や判断力
ほかにも、接遇マナーが求められる場面も多々あります。
ケアした経験のない知識やスキルばかりを要する訪問看護ステーションであれば、就職した際に自身の能力を発揮できないかもしれません。強いストレスを感じて、仕事を続けられなくなるリスクもあります。
これらの情報はホームページや求人情報では確認できないため、見学時に質問しておきましょう。
訪問する移動手段
訪問看護師の方がどのように移動しているかもチェックしておきましょう。
というのも、移動手段によっては訪問看護師の方の負担になるからです。一般的、都市部に比べて地方は訪問する利用者さま宅の距離があるため移動の負担がかかりやすいです。
さらに、厚生労働省の調査によると訪問看護の利用者数は、令和4年度で93万5,500人(前年と比べて6万1,100人増)で、年々増加しています。利用者数の増加にともない移動範囲が拡大して、移動の負担が大きくなる恐れがあります。
訪問する移動手段によって時間や労力が変わるため、どのような方法で移動しているかを知ることが大切です。
休憩の方法
訪問看護師の方がどのように休憩を取っているかも重要なポイントです。
実際の訪問看護の休憩は、事業所に戻って取る場合と移動の合間に外(車の中や公園など)で取る場合などがあります。
訪問看護ステーションによっては、移動が休憩時間に含められていたり、休憩を十分に取れなかったりするため、見学のときに確認しておきましょう。
記録の書き方
訪問後の記録は、利用者さまの状態やケア内容を正確に伝えるために必要です。
訪問看護では、訪問看護計画書のほかに、訪問看護記録書ⅠとⅡなどの書類があり、利用者さまごとに作成しなければなりません。具体的には、次のような項目を記録します。
(訪問看護記録書Ⅰ)
- 利用者さまの氏名や年齢、生年月日
- 主たる傷病名
- 現病歴
- 家族構成(氏名、年齢、続柄など)
- 訪問看護を依頼した目的
(訪問看護記録書Ⅱ)
- 利用者さまの状態(バイタルサインや病状を尋ねたことなど)
- 実施したケアやリハビリテーションの内容
- 次回の訪問予定日や時間
訪問看護記録書Ⅰは、初回の訪問時に作成することが多く、ケアするために必要な情報を記入する書類です。訪問看護記録書Ⅱには、訪問ごとに利用者さまの状態や実施したケアを記録します。
紙媒体、もしくはスマートフォンやパソコンで記録する方法があり、どの方法で記録するか見ておくと良いでしょう。
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スタッフの雰囲気
訪問看護ステーションのスタッフの雰囲気も大切です。
チームワークやコミュニケーションの様子を見学時に感じ取ることで、自分に合った職場かどうかの判断材料になります。
訪問看護はひとりでケアする一方で、多職種と連携して情報共有したり、利用者さまをサポートしたりします。
スタッフ同士の関係が良好であることは、働くうえで安心材料のひとつです。
事業所の情報
訪問看護ステーションについても情報を集めておくことが大事です。
事業所の理念や方針、提供するサービスの内容を理解することで、事業所への理解が深まります。
事業所がどのような理念で運営されているのか、どのようなケアを重視しているのかを知ることで、自分が働くイメージを持ちやすくなります。
訪問看護の見学で服装マナーを守って好印象を持ってもらおう!
訪問看護の見学時には、好印象を持ってもらうために清潔感のある服装マナーを心がけることが重要です。
具体的には、スーツやオフィスカジュアルな服装にしてアクセサリーは控えることが望ましいです。また、髪型は整え、暗めの色にすることで落ち着いた印象を与えられます。
このような服装を選び、真摯な姿勢で見学することで訪問看護ステーションのスタッフの方や利用者さまに好印象を持ってもらえます。
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<参考サイト・文献>
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