看護助手はやめたほうがいいと言われる理由6つ!向いている人の特徴も
医療や介護業界での活躍を目指して、看護助手になることを考えている方もいるでしょう。
これらの業界で看護助手の方の存在は欠かせないものの「看護助手はやめたほうがいい」と言われることもあります。
この記事では、看護助手はやめたほうがいいと言われる理由やメリット、向いている人の特徴を詳しく紹介します。看護助手に対する疑問を解決できれば幸いです。
また、看護助手のお仕事にはやりがいのある点もとても多くあります。看護助手のことや、向いている人・向いていない人について詳しく知りたい場合は以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:看護助手とはどんな仕事?資格の必要性や向いている人の5つの特徴
看護助手はやめたほうがいいと言われる6つの理由
まずは、看護助手はやめたほうがいいと言われる理由を解説します。
- 身体の負担が大きい
- 給料が低い
- 人手不足で忙しい
- スキルアップしづらい
- 教育体制が整っていない
- 雑用業務ばかりでつらい
看護助手の仕事内容や職場環境などから「やめたほうがいい」と言われる場合があります。それぞれの理由から看護助手の実態を知っておきましょう。
身体の負担が大きい
看護助手の仕事は、身体的に負担が大きいとされています。
というのも、患者さまの移動の介助や物品の運搬などが主な仕事内容であり、長時間立ちっぱなしであったり重い物を持ったりする場面が多いからです。
このような身体的な負担によって慢性的な腰痛や肩こりをはじめ、疲労感を引き起こすことがあります。とくに、体力に自信がない方や健康に不安がある方には、看護助手の職場環境は過酷と感じられるかもしれません。
また、患者さまの急変や予期しない緊急対応もあり、心身のストレスが高まることもあります。
給料が低い
一般的に、看護助手の給料は低いと言われています。
医療業務の補助や患者さまの介助など重要な役割を担っていますが、無資格・未経験で働くことができるからです。ここで、ほかの看護職と給料を比べてみましょう。
職種 | 月収 | 賞与 | 年収 |
看護助手 | 22万2,500円 | 51万3,600円 | 318万3,600円 |
看護師 | 36万5,100円 | 87万5,800円 | 508万1,700円 |
准看護師 | 30万7,900円 | 68万9,000円 | 438万3,800円 |
保健師 | 35万9,600円 | 84万2,800円 | 515万8,000円 |
助産師 | データなし | データなし | データなし |
看護助手の年収は318万3,600円とされています。その一方で、看護師の方の年収は508万1,700円であり、その差は約190万円です。
給与面での不満が溜まることで、入職後に転職を考えるきっかけとなるケースがあります。給料が低いと感じる場合は、ほかの職種や業界への転職を視野に入れるのもひとつの選択肢です。
人手不足で忙しい
病院やクリニックにおける看護助手の仕事は、人手不足が深刻で忙しいことが多いです。
特に、小規模なクリニックでは看護助手の数が限られており、業務の負担が一人ひとりに大きくかかります。
患者さまの数が多いところであると、通常業務にくわえて臨時の対応が必要になることもあります。これにより、日々の仕事がスケジュール通りに進まず、ストレスに感じるかもしれません。
また、人手不足が続くと、業務の質や患者さまへの対応にも悪影響が出る可能性があります。
スキルアップしづらい
看護助手の仕事は、患者さまの介助や医療業務のサポートが主な内容です。
病院やクリニックでは、看護助手としての役割がある程度決められており、専門的なスキルを磨く機会が少ないとされています。実際に「スキルアップできる機会がない」「病院内で研修がないからどのように学んだらいいのかわからない」などという声が聞かれます。
さらに、教育や研修の機会が不足していることもあり、スキルや知識を向上させるためのサポートが不十分な場合があります。
これにより、将来的なキャリアアップや転職する際のアピールポイントが不足し、職場での成長が停滞する恐れがあります。
教育体制が整っていない
看護助手の方の仕事は、医療現場での多岐にわたる業務を担っています。
しかし、看護助手の方への教育や研修が不十分なことがあり、業務に必要な知識やスキルを学ぶ機会が限られているのが現状です。
特に、新人教育が十分でなければ、業務の進め方や患者対応に関する指導がスムーズではなく、結果的に仕事の不安やストレスが増すかもしれません。
教育体制が整っていない職場での経験が不安な場合は、より充実した研修制度がある職場に就職するために求人情報やホームページから情報収集しましょう。
雑用業務がつらい
看護助手の方の仕事は、医療業務のサポートを中心に多くの雑用業務が含まれることもあります。具体的には、次のような業務をおこないます。
- 患者さまの移動介助
- 物品の補充
- 病室の清掃
- 病棟内の整理整頓
専門的な看護業務以外の雑務が多く、さらに業務内容が多岐にわたるのが一般的です。
これらの雑用業務は、しばしば時間がかかり、体力や精神的な負担を増すことがあります。「何回も検査室と病棟を往復するから大変」「1度にたくさんの仕事を頼まれるから、優先順位の判断できない」といった声もあります。
また、専門性を高める機会が限られているため、キャリアの成長が感じられないこともあります。
雑用業務が主な仕事となりがちな職場での経験がつらいと感じる場合は、ほかの職種やより専門的な業務が中心の職場を検討するのも一つの方法です。
h2:看護助手を1日で辞めることがある理由
なかには、看護助手を1日で辞めることがあります。その理由は次のとおりです。
- 看護師からの指示がつらい
- 人間関係が悪い
- 血液や排泄物を扱う機会が多い
それぞれの理由を詳しくみていきましょう。
看護師からの指示がつらい
看護助手の方が1日で辞める理由のひとつに「看護師からの指示がつらい」といった声があるのも事実です。
看護助手の仕事は、看護師の指示に従って業務をサポートすることが多いですが、その指示内容が厳しい場合があります。
看護師からの指示が不明瞭だったり、業務変更が繰り返しあったりすると、業務に対する不安やストレスが増します。
また、忙しい医療現場では看護師の方からの期待が高く、そのプレッシャーに耐えられないこともあります。
とくに、看護師の指示が厳しかったり、コミュニケーションが不足していたりすると、職場環境がつらく感じられ、短期間で辞める原因になるかもしれません。
看護師との関係がうまくいかず、サポート業務が負担に感じる場合は、適切なサポート体制やコミュニケーションの改善が求められるでしょう。
人間関係が悪い
看護助手の方が1日で辞める理由は「人間関係が悪い」という問題です。
看護助手の仕事は、チームでの協力が不可欠であり、職場の人間関係が悪いと仕事のストレスが大きくなりがちです。
例えば、看護師や医療スタッフとのコミュニケーションがうまくいかなかったり、職場内の雰囲気がギスギスしたりしていると、仕事に対するモチベーションが低下します。
このような職場環境では、短期間で辞める決断をする看護助手の方が多く、早期の退職を招く原因となります。人間関係の問題が解決しない場合は、ほかの職場や業界への転職を考えてみるのも良いでしょう。
血液や排泄物を扱う機会が多い
看護助手が1日で辞める原因に「血液や排泄物を扱う機会が多い」という点があります。
病院やクリニックでは、患者さまの体調や病状によっては血液や排泄物などの処理が避けられない場面が多くあります。
とくに、新人の看護助手の方はこれらの業務に、強いストレスを感じるかもしれません。
血液や排泄物の処理に対する抵抗感が強いケースでは、ほかの職種や業務を検討するのも選択肢と言えます。
看護助手で働くメリット
ここでは、看護助手で働くメリットを紹介します。
- 無資格・未経験でも働くことができる
- 医療や看護についての知識やスキルが身につく
- 福利厚生が充実している
看護助手に転職する際の参考にしてくださいね。
無資格・未経験でも働くことができる
看護助手の方の仕事は、無資格や未経験からスタートしやすいというメリットがあります。
病院やクリニックで看護助手の方に求められるのは、主に患者さまのサポートや医療業務の補助であり、専門的な資格や医療経験は必ずしも必要ではないからです。
医療業界に興味があるものの、資格取得に時間や費用をかけられない方にとっては、比較的容易に医療現場での経験を積めるかもしれません。
研修や職場での指導を受けることで、必要なスキルや知識を身につけながら働くことができるため、キャリアの第一歩として適しています。
また、経験を積むことで将来的に資格取得や専門職の転職への足がかりとなることもあるでしょう。
医療や看護についての知識やスキルが身につく
看護助手として働くことの大きなメリットは、医療や看護についての知識やスキルを身につけられる点です。
具体的には、医療器具の取り扱いや患者さまの状態観察、医療処置の補助などを通じて、医療の実務的なスキルを習得できます。
看護助手の方は、実務を通じて医療や看護についての知識を深められます。さらに、これらの経験は、将来的に看護師や准看護師へのキャリアアップを考える際に、役立つ基盤となります。
医療現場での実践的な経験を積むことで、専門知識やスキルを自然に習得できるのが、看護助手としての魅力です。
福利厚生が充実している
福利厚生が充実していることも看護助手として働く際のメリットと言えるでしょう。
病院やクリニックでは、職員にさまざまな福利厚生が提供されることがあり、これらが働き続ける動機となるかもしれません。
具体的には、健康保険や厚生年金、通勤手当、育児休暇などがあります。医療業界の職場によっては、自分の健康をサポートするための健康診断や予防接種が提供されることもあります。
これにより、医療現場で働く看護助手の方は、自身の健康管理や生活の安定が図れるため、長期的に安心して働けるでしょう。
また、看護師の資格取得の支援や研修費の補助がおこなわれることもあり、キャリアアップのサポートが手厚いところもあります。
福利厚生の充実は看護助手の方の仕事に対する満足度を高め、職務を継続するために重要です。
看護助手が楽しいと感じる体験談
ここでは、看護助手の方が仕事をするなかで楽しいと感じる体験談を紹介します。
- 患者さまから感謝の言葉をかけられたとき
- 患者さまが元気に退院していくとき
- 新しい仕事を覚えられるようになったとき
それぞれの体験談を見て、看護助手として働く際の参考にしてください。
患者さまから感謝の言葉をかけられたとき
看護助手として働くなかで、嬉しく感じる瞬間は、患者さまから感謝の言葉をかけられたときです。
例えば、病気やケガから回復して元気になった患者さまが「ありがとう、おかげでとても楽になった」「あなたのおかげで支えられたよ」といった言葉をかけられることがあります。
こうした言葉をかけられることで、自分の仕事の意義や価値を強く実感できます。
こうした感謝の言葉は、看護助手のやりがいを感じる大きな要素となり、日々の業務に対するモチベーションを高められるでしょう。
また、患者さまとのコミュニケーションを通じて、人とのつながりや信頼を築けるのも仕事の魅力です。
患者さまが元気に退院していくとき
看護助手の方の仕事で喜びを感じる瞬間は「患者さまが元気に退院していくとき」です。
治療やリハビリを経て、患者さまが笑顔で退院する姿を見届けることは、看護助手の方にとって非常に充実感のある瞬間です。
退院の際に「ありがとう」と感謝の言葉をかけられることもあり、どれだけ自分が医療チームの一員として貢献できたのかを実感できるのも、看護助手としての喜びです。
このような体験は、仕事のつらさを忘れさせ、再びやりがいを感じさせてくれるものです。
患者さまの回復を支え、見守ることができるのはこの職業ならではと言えるでしょう。
新しい仕事を覚えられるようになったとき
看護助手として業務で楽しいと感じるのは、新しい仕事を覚えられたときです。
日々さまざまな医療処置や患者ケアがおこなわれており、新しいスキルや知識が求められます。
初めて業務をするときは不安だったものの、次第にスムーズにこなせるようになると、達成感と自信が生まれるものです。
たとえば、医療機器の使い方や新しいケア方法を習得して、それを実践できるようになると、自分の成長を感じられます。
また、こうした学びが患者さまへのサービス向上にもつながるため、より良いケアを提供できる喜びも大きいです。
この成長を実感できる瞬間は、看護助手としてのモチベーションを高め、仕事の楽しさを再認識させられるでしょう。
看護助手として長く働くコツ
ここでは、看護助手として長く働くコツを紹介します。
- 看護助手としてのやりがいを考える
- 資格取得を目指す
- 転職活動する
就職したら長く働きたいと考えるもの。これら3つのコツを押さえておくと、辞めたいと思った気持ちが楽になるので、ぜひ参考にしてください。
看護助手としてのやりがいを考える
看護助手として長く働くためには、日々の業務にやりがいをしっかりと考えることが重要です。
医療現場での業務は、患者さまの生命にかかわることがあるため、ときに厳しい面もあります。
その状況のなかでやりがいを感じるためには、患者さまの回復を支えることや治療の一部を担うことが、自分の仕事の価値を実感する助けとなります。
例えば、患者さまから感謝の言葉をもらったり、患者さまが元気に退院する姿を見たりすることで、自分の貢献を感じられるでしょう。
また、新しいスキルや知識を身につけることで自己成長を感じることもやりがいの一部です。仕事のなかで、どんな小さな成果も大切にして自分の役割を意識できると、仕事の意味や充実さをより深く感じられます。
自分がどのように役立っているのかを振り返りながら、前向きな気持ちで業務に取り組むことが、看護助手として働き続けるモチベーションにつながります。
資格取得を目指す
看護助手として長く働くためには、資格取得を目指すことが有効です。
専門的な資格を取得することで、病院やクリニックで多くの役割を担うことができ、重宝される存在となれるからです。
たとえば、介護福祉士や看護師の資格取得は、看護助手としてのスキルアップだけでなく、キャリアの幅を広げる手助けになります。
資格を持つことで、業務の幅が広がり、専門的な知識やスキルを身につけることができるため、業務の質を高められます。
ただし、新たな資格の取得のためには、時間や努力、気力が必要です。
その努力が実を結ぶことで、充実感を持って業務に取り組むことができ、長期的なモチベーションの維持につながります。
資格を目指す過程での学びや達成感は、看護助手としての仕事をより意味深いものにし、職場での役割を意義深いものにするでしょう。
転職活動する
看護助手としてのキャリアを長く続けるためには、適切なタイミングで転職活動をおこなうことが重要です。
病院やクリニックでの業務が自身に合わない、キャリアの展望が見えないなどと感じたときに転職を検討することで新たなスタートを切ることができます。
転職は単なる仕事の変更ではなく、自分のスキルや経験を新しい環境で活かす機会となります。
たとえば、より充実した福利厚生や成長機会がある職場に移ることで、仕事の満足度が向上し長期的なキャリアの維持が可能です。
転職活動をする際には、自分の希望やキャリア目標を明らかにして、業務内容や職場環境のリサーチをおこなうことが大切です。
また、転職により新しい職場でのスキルアップや専門知識の獲得も期待できるでしょう。
看護助手の仕事に関するQ&A
ここでは、看護助手の仕事に関する悩みを解決します。
Q1:看護助手でオムツ交換をしない職場はありますか?
看護助手としての仕事は、オムツ交換を含むことが一般的です。
しかし、すべてのクリニックや病院が同じ業務をするわけではありません。
例えば、病院の外来部門や専門外来のクリニックでは入院患者がいないため、オムツ交換が必要なケースは少ないです。
また、医療機関によっては看護助手の役割が主に事務的なサポートや医師の診察のサポートに限定される場合があります。
こうした職場では、直接的な介護業務が少ないため、オムツ交換の業務がないかもしれません。
オムツ交換が苦手であったり、不安を感じたりする場合は、転職するときに業務内容について具体的に確認して自分の希望に合った職場を選ぶことが重要です。
求人情報や面接で確認し、自身のライフスタイルや業務に対する希望に合った職場を見つけることで快適な職場環境で働けるでしょう。
Q2:看護助手は何歳まで働けますか?
看護助手としてのキャリアに年齢制限はなく、何歳まででも働けるケースもあります。
実際に、現場で長年働くベテランの看護助手の方もおり、年齢を重ねた方が持つ豊富な経験は評価されます。
ただし、仕事内容の特性上、身体的な負担が大きい業務が多いため、高齢になると働き続けるのが難しくなるかもしれません。
仕事内容や求められる体力の条件を事前に確認して、適切な職場を選ぶことが重要です。自身の体調に合わせた働き方をしっかりと考えながら、長く働ける環境を見つましょう。
Q3:看護助手と介護職の違いを教えてくれませんか?
看護助手は、主に病院やクリニックで働き、患者さまのケアや診療の補助などをおこなうことで看護師の方をサポートします。
一方、介護職は、主に介護施設や在宅で食事の介助や移動をサポートなどをして高齢者や障害者の生活を支援します
このように、看護助手の方は医療現場でのサポートが中心で、介護職の方は福祉現場での生活支援が主な役割です。看護助手の方と介護職の方は、いずれも医療や福祉の現場で重要な役割を担っていますが、その業務内容には明らかな違いがあります。
自分がどちらの仕事に適しているかを考え、自分の興味やスキルに合った職種を選ぶことが大切です。
まとめ
看護助手の方は、身体の負担が大きいことや給料が低いことなどの原因で「やめたほうがいい」と言われることがあります。
ただし、看護助手の方は医師や看護師のサポートをしたり、患者さまの療養を支えたりなど医療現場において欠かせない存在です。
医療・福祉の分野に興味がある方は、看護助手として働くのがすすめです。未経験・無資格で始められ、医療現場でスキルを身につけられますよ。
参考サイト・文献
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。