看護師転職が成功する志望動機!6つのポイントやNG例を解説【例文あり】

公開日:2023/12/26 更新日:2023/12/31
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「訪問看護ステーションに転職したいけど、志望動機はどう書いたらいいの?」「勤務中で履歴書の志望動機を考える時間がない!」などと、悩みや疑問がある看護師は多いかもしれません。

看護師転職において「志望動機」は欠かせない項目のひとつです。履歴書の志望動機で自分の魅力や志望意欲をアピールしなければなりません。

しかし、勤務中に転職活動している看護師もおり、志望動機を十分に考えられない方もいるでしょう。

そこでこの記事では、看護師転職が成功する志望動機6つのポイントやNG例を解説します。例文を示しながら解説するため、志望動機に悩みがある方はぜひ参考にしてください。

看護師転職で志望動機が求められる理由

看護師の方が転職で志望動機が求められる理由は、採用担当者が転職希望者の経験、スキル、志望意欲などを判断したいためです。

「数ある訪問看護ステーションや病院から選んだ理由」を伝え、採用担当者が「だから私のところを選んだのか!」と納得する志望動機が必要です。具体的には「応募先が求める人材と転職希望者がマッチングする」ことをアピールしなければなりません。

採用条件などとマッチングする人材と印象を持たれなければ、転職の成功につながらないでしょう。

看護師転職を成功させる志望動機のポイント6つ

ここでは、看護師の方が転職を成功させる志望動機のポイントを解説します。

  • 訪問看護ステーションや病院を徹底的に調べる
  • ポジティブな表現にする
  • 熱意や意欲の高さを伝える
  • 将来のビジョンを取り入れる
  • 「読みやすさ」を意識する
  • 文字数は250~300文字で調整する

日本看護協会「2021年看護職員実態調査」によると、全体の49.5%が「転職経験なし」と回答しています。そのため、志望動機を書いた経験が少ないといえます。志望動機が苦手な方はぜひ参考にしてください。

訪問看護ステーションや病院を徹底的に調べる

応募先が「どのような人材を求めているのか」「どう貢献してもらいたいと考えているのか」を履歴書に落とし込むことが重要です。

ホームページや採用パンフレットなどから求める人材を把握しましょう。求める人材と転職希望者がマッチングすると「貢献しそう」と判断されます。具体的には下記の情報を調べてください。

  • 病床数や患者数などの基本情報
  • 特に力を入れている診療科
  • 看護部の方針と看護提供体制
  • 活躍している看護師の紹介

これらの情報を把握すると、応募先が求める人材を把握できます。これらを踏まえると、採用される確率が高まるでしょう。

ポジティブな表現にする

退職した理由がネガティブなものであっても、ポジティブな表現に変えましょう。たとえば、下記の通りです。

ネガティブな表現ポジティブな表現
待遇に不満があった看護師としてステップアップしたい
人間関係がストレスだったチーム医療に貢献したい
残業時間が長かった自己研鑽を積み、専門看護師の資格を取得したい

ネガティブな内容をそのまま伝えるのではなく、ポジティブな表現に変えると前向きな印象を与えられるでしょう。

熱意や意欲の高さを伝える

「この訪問看護ステーションしか考えられない」など、熱意や志望意欲の高さを伝えることも大切です。

「ほかのところでもいいのでは?」と感じられると、採用される確率が低くなります。そのため、訪問看護ステーションや病院にしかない特徴を盛り込みましょう。

履歴書の志望動機の空白は避け、可能な限り埋めるようにします。ただし、長々と書くのではなく、簡潔にわかりやすくまとめることを忘れないでください。

将来のビジョンを取り入れる

将来のビジョンを志望動機に具体的にすると「先のことまで考えている」など、好印象を与えられるでしょう。たとえば、下記のビジョンを取り入れます。

  • リーダーを通して管理業務で貢献したい
  • プリセプターをして、後輩育成をおこないたい
  • 専門看護師や認定看護師の資格取得を目指しスキルアップしたい
  • 看護師長もしくは管理者になり、スタッフ育成に貢献したい

多くの意訪問看護ステーションや病院は「できれば長く働いてもらいたい」と考えているため、長期間働くことのアピールにもつながります。

「読みやすさ」を意識する

看護師の履歴書で「読みやすさ」は欠かせません。

なぜなら、読みにくければアピールできない恐れがあるためです。

実際に、採用担当者は何人もの履歴書を読みます。そのため「読みやすさ」の配慮が欠けていれば、最後まで読まれず不採用の要因となり得ます。

そのため、求められることを整理し簡潔にまとめましょう。

文字数は250~300文字で調整する

文字数の調整も採用担当者が「読みやすい」と感じる志望動機につながります。

短すぎると熱意や意欲が伝わりません。一方で、長すぎると内容を把握しにくく「何をいいたいのか」など伝わりません。

転職希望者のアピールポイントが十分に伝わる250~300文字に調整しましょう。

看護師転職の志望動機の基本構成

看護師の方が転職において志望動機を書くときには、3部の基本構成を押さえることが大切です。

  1. 結論から書き始める
  2. 具体的なエピソードを盛り込む
  3. 採用後の貢献を書く

採用担当者が「わかりやすい」と感じ、転職希望者のアピールポイントを伝えるためにも、基本構成を理解してください。それぞれを80~100文字程度でまとめましょう。

1.結論から書き始める

看護師の志望動機は、結論から書き始めましょう。「私は、〇〇に携わりたいと考えています。なぜなら、前職で……」などと書き始めます。

書き出しが大切です。曖昧で、抽象的な書き出しであれば「なぜ私のところを選んだのか」を把握しにくくなります。悪い印象を与える恐れがあります。

結論から書き始めると、転職希望者がアピールしたいことを的確に、シンプルに伝えられます。この書き方は、プレゼンテーションや文章の作成時によく用いられます。最初の文で採用担当者を惹きつけられます。

採用担当者にアピールしたいポイントを整理し、結論から書くことを意識してください。

2.具体的なエピソードを盛り込む

結論を書いたあとは、具体的なエピソードを盛り込みましょう。

ほかの転職希望者にはない独自性のあるエピソードを盛り込むことが大切です。ありきたりな内容では印象に残りません。「誰を面接試験に進めればいいのか」など判断を迷うでしょう。

とはいえ、独自性を意識しすぎると、奇抜な志望動機となるため注意してください。

3.採用後の貢献を書く

結論や具体的なアピソードを書いたうえで、最後に「採用後の貢献」を書きましょう。

「採用後にどのように貢献してくれるのか」は、採用担当者が知りたいことのひとつです。採用後に活躍する姿をイメージでき、能力ある人材だと判断されるでしょう。

志望動機の締めであり全体の印象を左右します。熱意や志望意欲を印象づけられる一方で、悪い印象を与える恐れがあります。

最後まで「採用担当者が求める人材」に注意したうえで書いてください。

【施設別の例文】看護師転職の志望動機5選

ここでは、看護師転職における志望動機の施設別の例文を紹介します。

  • 訪問看護ステーション
  • 病院
  • クリニック
  • 施設
  • 企業

職場により内容は異なります。それぞれの例文を参考にして、ポイントを把握しましょう。

訪問看護ステーション

利用者さま、一人ひとりに寄り添ったケアができると考えたため、貴社を希望します。なぜなら、貴社の訪問に同行した際に、利用者さまの話を傾聴し、ニーズを把握することでケアを実践していると感じたためです。私は、総合病院の看護師として〇年勤務してきました。訪問看護の経験はありません。看護経験のなかで、老年期にある患者さまは、特に精神的なケアが欠かせないと感じました。そのため、利用者さまとのコミュニケーションを大切にし、寄り添ったケアができるように信頼関係をつくっていきます。在宅での療法生活を支援していきたいと考えます。

訪問看護ステーションの経験がない方は、病院勤務の経験をいかに訪問看護ステーションで活かすかアピールすることが大切です。例文では、精神的なケアを活かしていくことや採用後の貢献も書いているため好印象を与えられるでしょう。

病院

私は、心臓血管外科病棟で看護師の専門性を高めたいと考え、貴院を志望いたしました。なぜなら、貴院は心臓血管外科の手術件数が全国有数であり、看護研究の発表から質の高いケアを提供していると感じたためです。私は、前職でも心臓血管外科病棟に勤務しており、手術前後の利用者さまのケアや、術後の疼痛コントロール、リハビリテーションなどを担当してきました。そのため、私の経験やスキルがあれば貴院に貢献できると考えております。経験を積み、ゆくゆくは重症集中ケアの専門看護師の資格を取得し、より専門的なケアを実践します。

病院から病院への転職の場合は、前職の経験をどのように活かせるかを書きましょう。具体的にビジョンを書けるとアピールできます。

クリニック

地域の高齢者に可能な限り透析を実施する姿に感動したため、貴院を志望いたしました。その理由は、透析は長期療養が必要ですが、早い段階で利用さまに貢献できるのはないかと感じたためです。私は、前職の総合病院勤務中に透析療法指導看護師の資格を取得しました。透析の利用者さまには透析だけではなく、スキンケア、食事療法などの場面でケアを提供しなければなりません。スキルと経験を活かし、貴院でも透析をする利用者さまのケアを提供できる看護師として勤務することで、寄り添った医療に貢献したいと考えます。

クリニックは、透析や小児科など専門分野に特化している傾向があります。応募先が求める人材と自分の強みが一致するときはアピールしましょう。

施設

在宅に戻る過程でのケアを学びたいと考え貴施設を志望いたしました。その理由は、貴施設は特に医療設備が充実しており、医療的なケアや支援を受け多くの入居者さまが暮らしているためです。私は看護師〇年目であり、これまで主に脳外科病棟に所属し、患者さまのケアを提供してきました。リハビリスタッフとも連携し、在宅復帰へのリハビリを強化してきました。そのため、貴施設においても医療的ケアのみならず、リハビリテーションを通して入居者さまの支援ができます。また、在宅支援を学びながら、看護師としてもスキルアップできると考えます。

「病院での経験を施設でどのように発揮するのか」を具体的に書きましょう。施設では主に高齢者へのケアとなるため、祖父母の介護を通した経験などがあれば、より具体的でほかの転職希望者と差別化できるでしょう。

企業

疾病を未然に防ぐための予防分野で貢献したいと考えたため、貴社を志望いたしました。なぜなら、私は〇年の看護師経験の中で疾病を抱える患者さまに寄り添ってきましたが、予防が何よりも大切であると感じたためです。貴社は一人ひとりの健康に向き合い、一緒に解決策を検討しながら、人間ドックや健康診断を実施しています。その理念に共感いたしました。私は予防分野での実践経験がありません。しかし、これまでの臨床経験で培ったスキルや経験を活かし、一人ひとりの健康、疾病の予防と向き合っていきたいと考えます。

企業への転職は、病院などの臨床の業務と異なります。

企業での産業保健や、医療サービスの営業、企画、運営など様々な業務があります。

例えば、予防分野での看護は、未経験の方が多いかもしれません。そのため「臨床経験をどう活かしていくのか」を詳細に書きましょう。

ほかの例文を知りたい方は、下記のページを参考にしてください。

看護師転職の志望動機NG例

次に、看護師転職の志望動機でのNG例を6つ紹介します。

  • 待遇や条件ばかりをアピール
  • ネガティブな表現
  • 抽象的な表現
  • 「学ばせてください」というスタンス
  • 空欄が目立つ
  • 自己PRとの混同

それぞれを具体的にみていきましょう。

待遇や条件ばかりをアピール

待遇や条件は転職において欠かせません。好条件を求めて転職活動している看護師の方もいるでしょう。

しかし、「給料がいいから志望する」「休日が多く残業が少ないから志望する」など、待遇や条件ばかりを書くことは控えてください。志望意欲がないと判断される恐れがあります。

あくまでも、志望動機や希望欄は雇用形態だけの希望だけにとどめてください。待遇や条件などは面接のときに相談しましょう。

ネガティブな表現

そもそも誰しもネガティブな表現ばかりする方と一緒に働きたいとは思いません。

「同じ理由で辞めるかもしれない」「採用しても文句ばっかりいいそう」など感じられ悪い印象を与えます。

ポジティブな表現に変え、前向きな言葉で書きましょう。

抽象的な表現

抽象的な表現ばかり使うと「誰でもかける志望動機」「結局、何を伝えたいの?」と思われ、採用につながりません。

できるだけ詳細で、具体的な表現を心がけてください。具体的であれば、好印象を与えられます。ほかの転職希望者に差をつけられるため、転職の成功につながるでしょう。

「学ばせてください」というスタンス

採用担当者は即戦力の看護師、もしくは新卒でも自主的に学ぶ看護師を採用したいと考えます。

「学ばせてください」は一見、やる気があり、学習意欲が高いと感じるかもしれません。多くの看護師が使う表現でしょう。

しかし、自分で発信できない、受け身であるとの印象を与えます。

訪問看護ステーションや病院での業務は「急変する様子はないか」「何か体調が悪そうではないか」など、利用者さまの先の状態を常に考えなければなりません。

そのため、受け身の姿勢は不適切であると判断される恐れがあります。

空欄が目立つ

空欄が目立つと、採用担当者は「本当に就職したいと考えているの?」「採用しても熱意をもって仕事をしないのではないか」と感じます。

そのため、空欄を可能な限り埋めましょう。しかし、長々とまとまりなく書かないように注意してください。

自己PRとの混同

看護師の志望動機と自己PRを混同させないようにしましょう。この2つには下記の違いがあります。

志望動機・「なぜその訪問看護ステーションや病院で働きたいか」を書く
・志望した理由と訪問看護ステーションや病院の魅力を絡めて説明する
自己PR・「自分が持っているスキルや能力をアピールする」ために書く
・自分を採用するとどのようなメリットがあるかを伝える

簡単に説明すると、このような違いがあります。詳しい自己PRの説明は下記のページを参考にしてください。

看護師の志望動機がない場合は?

転職希望者の中には「志望動機がない」と悩む看護師もいるでしょう。

その理由は、訪問看護ステーションや病院のリサーチ不足がほとんどです。応募先をもっとリサーチして深堀してください。病院の理念や看護部の方針、特化している診療科や特徴などがわかれば、志望しようとしたきっかけを書けます。

好条件を求めて転職活動している看護師の方も、志望動機を書きにくいかもしれません。応募先のリサーチだけではなく、看護師を目指したきっかけやこれまでの看護師経験を振り返ってください。

経験を振り返ると応募先でどう活かすか考えられるため、志望動機を書けるでしょう。

志望動機のポイントを押さえて、看護師転職を成功させよう

看護師転職において志望動機は欠かせません。

採用担当者に好印象を与えられる一方で、悪い印象を与える恐れがあります。

そのため、まずは応募先を徹底的にリサーチし、基本的な書き方を押さえてください。訪問看護ステーションや病院の魅力にスキルや経験を盛り込むと、志望動機でアピールでき、ほかの転職希望者と差別化できます。

今回紹介したポイント守った志望動機を書き、看護師転職を成功させましょう。

参考サイト・文献
2021年 看護職員実態調査|日本看護協会

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。

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